アクティブターゲティング型DDSの現状と展望
―肝実質細胞”以外”の組織・細胞を標的化するためには―
核酸医薬を実現するための細胞内動態制御法と標的化リガンドを用いた/用いないアクティブターゲティング
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イオン化脂質を用いた脂質ナノ粒子(LNP)の登場により、DDSの性能にブレイクスルーが起こり(2010年)、2018年の世界初siRNA医薬品オンパットロ®が登場し、2020年にはCOVID-19に対するmRNAワクチンが1年以内という超スピードで開発・承認に至りパンデミックを乗り越えることができた。
現在、LNPの性能は日進月歩であり、肝実質細胞を標的とするLNPは完成の域に到達している。
次の課題として、静脈内投与後に肝実質細胞以外の組織・細胞を標的化するための技術開発が競われている。
本セミナーでは、1) 核酸医薬を可能とするための細胞内動態制御法、2)標的化リガンドを用いたアクティブターゲティング、3)標的化リガンドを用いないアクティブターゲティング、について解説する。
【得られる知識
1)1995年に上市されたDoxil®から、2020年に上市されたCOVID-19用mRNAワクチンの開発までの概論
2)核酸医薬を実現するためには細胞内動態制御法という新しいDDS技術が不可欠であること。
3)イオン化脂質は優れた細胞内動態特性を有していること。
4)イオン化脂質の登場によりDDSの性能は飛躍的に進歩し、肝実質細胞を標的とするRNA医薬はゲノム編集を含めて高度なレベルに到達したこと。
5)イオン化脂質のライブラリーのインパクトについて。
6)肝実質細胞以外の組織・細胞へのアクティブターゲティングの技術に関しては、学術レベルでは種々の報告があるものの、未だ臨床レベルには到達していない現状について。
7)アクティブターゲティングの王道として、標的化リガンドを用いた送達法について、がん血管、肝臓血管、肺血管、脂肪血管、がん細胞などへのアクティブターゲティング法について。
8)新しいアクティブターゲティングの戦略として、標的化リガンドを用いない送達法について、肝実質細胞、肝臓血管、肺血管、脾臓B細胞、活性化星細胞、脳、腎臓などへのアクティブターゲティング法について。
9)今後の展望
日時 | 【Live配信】 2025年2月28日(金) 13:00~16:30 |
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【アーカイブ受講】 2025年3月14日(金) まで受付(配信期間:3/14~3/28) |
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受講料(税込)
各種割引特典
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S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体45,000円+税4,500円
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特典 | Live配信受講者には、特典(無料)として「アーカイブ配信」の閲覧権が付与されます。聞き逃しや振り返り学習に活用ください。 (アーカイブ配信については、「オンライン配信」項目を参照) | |
配布資料 | Live配信受講:PDFテキスト(印刷可・編集不可) アーカイブ配信受講:PDFテキスト(印刷可・編集不可) ※開催2日前を目安に、弊社HPのマイページよりダウンロード可となります。 なお、アーカイブ配信受講の場合は、配信日になります。 | |
オンライン配信 | ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください) アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認(申込み前に必ずご確認ください) | |
備考 | ※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。 |
セミナー講師
【主なご経歴】
1981年10月:薬剤師免許取得(210350)
1985年10月:東京大学薬学部助手(製剤学教室)
1987年 7月:スタンフォード大学医学部へ留学(JSPS海外特別研究員)
1989年 7月:徳島大学薬学部助教授(薬剤学教室)
1999年 7月:北海道大学大学院薬学研究科教授、薬剤分子設計学分野を創設
2009年 4月:未来創剤学研究室を創設・兼任
2022年 4月:ディスティングイッシュドプロフェッサーの称号を得る
2022年10月:創成研究機構ワクチン研究開発拠点(IVReD)を兼務
2023年 3月:薬剤分子設計学研究室を退任、未来創剤学研究室は継続(専任)
2024年 4月:産業創出分野「細胞・オルガネラ製剤学分野」(ルカサイエンス社)の研究代表者
【主な研究・業務】
1981年~1987年:東京大学大学院薬学系研究院:薬物の体内動態と薬効に関する速度論的研究
1987年~1989年:スタンフォード大学医学部:麻酔薬の速度論的解析
1989年~1999年:徳島大学薬学部:リポソームを用いた薬物送達システムの研究:速度論モデルから細胞内動態制御へ
1989年~2023年:北海道大学大学院薬学研究科薬物設計学分野(2006年に大学院薬学研究院薬剤分子設計学研究室へ名称変更)にて、細胞内動態制御に基づいた核酸・遺伝子の送達システムの開発。多機能性エンベロープ型ナノ構造体(Multifunctional Envelope-type Nano Device: MEND)の創製。
2009年~現在:大学院薬学研究院未来創剤学研究室:細胞内動態制御に基づいた核酸・遺伝子の送達システムの創製と革新的ナノ医療への展開
【業界での関連活動】
・公益社団法人日本薬剤学会:理事、会長、監事を務める。現在、代議員
・日本DDS学会:名誉理事
・東京高等裁判所、東京地方裁判所、大阪地方裁判所の専門委員(知財)
【最近の主な研究及び公的業務等】
・ワクチン研究開発拠点(IVReD)の研究分担者
・基盤研究(S)の研究代表者
・産業創出分野「細胞・オルガネラ製剤学分野」の研究代表者
セミナー講演内容
2 細胞内動態制御法
2.1 エンドサイトーシス
2.2 エンドソーム脱出
2.3 膜融合性ペプチド
2.4 イオン化脂質
2.5 イオン化脂質ライブラリーのインパクト
3 特異的リガンドを用いたアクティブターゲティング
3.1 アクティブターゲティングとパッシブターゲティング
3.2 がん血管標的化
3.3 肝臓血管標的化
3.4 肺血管標的化
3.5 脂肪血管標的化
3.6 がん細胞標的化
4 内因性リガンドを用いたアクティブターゲティング
4.1 肝実質細胞標的化
4.2 肝臓血管標的化
4.3 肺血管標的化
4.4 脾臓B細胞標的化
4.5 活性化星細胞標的化
4.6 脳標的化
4.7 腎臓標的化
5 今後の展望
〔質疑応答〕
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