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プラスチック成形部材の
劣化・破損・破壊のメカニズムと評価・改善方法、
破面の特徴、トラブル対策

~設計の考え方、破壊メカニズム、評価方法、破面の特徴、破損事例と対策~

受講可能な形式:【ライブ配信】or【アーカイブ配信】のみ

設計時の考え方、劣化・破損・割れ・破壊に至るメカニズム、劣化要因の推定と対策
プラスチック部材・成形品の劣化に対応した品質管理、環境応力割れ性の評価
トラブル事例や材料の選定基準の見直し、成形工程へのフィードバック事例から学ぶ対策
日時 【ライブ配信】 2025年1月29日(水)  13:00~16:30
【アーカイブ配信】 2025年2月13日(木)  まで受付(視聴期間:2/13~2/27)
受講料(税込)
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配布資料PDFデータ(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、S&T会員のマイページよりダウンロード可となります。
※アーカイブ配信受講の場合は配信開始日からダウンロード可となります。
オンライン配信ライブ配信(Zoom) ►受講方法・接続確認申込み前に必ずご確認ください
アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認申込み前に必ずご確認ください
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・プラスチック部材の劣化に対応した品質管理の考え方
・プラスチック部材の環境応力割れ性の評価方法とその基準および適用事例
・プラスチック部材のトラブル事例や成形工程へのフィードバック事例から学ぶ対策案
対象・高分子の研究や製造業務に携わることになった入社2~3年目ぐらいの方
・成形現場に関わりを持つ経験者でプラスチックの品質向上のプロセスを認識されたい方
・プラスチック製品の経年劣化現象(特に環境応力割れ)に悩まれておられる方
キーワード:環境応力割れ、ストレスクラック、ソルベントクラック、破面、1/4だ円法、溶解度パラメータ、劣化、品質管理、材料設計、メカニズム

セミナー講師

大阪公立大学 客員教授(高分子化学研究グループ)博士(学術) 樋口 裕思 氏
【講師紹介】

セミナー趣旨

 プラスチック部材が設計どおりの機能や耐久性を有することを確認するためには、部材の劣化機構の調査や分析を実施し、劣化因子と劣化メカニズムを解明することが重要です。その上で、劣化を促進させることができる試験方法を考案し、試験データを蓄積することで、試験方法や合格基準を標準化することが必要になってきます。一般的な劣化現象は大きく8種類に分類されますが、実際に現場で発生する劣化は必ずしも1つの現象だけで完結するものではありません。
 ここでは、実環境下での最大の劣化因子であるとされている「環境応力割れ性」を解説します。まず、環境応力割れの現象やメカニズムを理解した上で、それらを実験で確かめる評価方法として「1/4だ円法」を取り上げ、その評価装置や評価基準などを示します。その上で、実際の評価事例を紹介します。また、ソルベントクラックやストレスクラックとの違いを説明し、環境応力割れの破面の特徴を示します。次に、上記の実験的な評価方法とは異なり、机上計算で算出する「溶解度パラメーター」を用いた解析方法を紹介します。そして、実験による評価方法(1/4だ円法)と、解析による評価方法(溶解度パラメーター)の2つの手法を駆使することで、プラスチック部材の品質管理を行う方法を、事例を挙げて紹介します。最後に、得られた評価結果から、材料の選定基準の見直しや成形方法の改善などにフィードバックしている取り組み事例を6件紹介します。

セミナー講演内容

1.プラスチック成形加工品の品質管理の考え方
 (1)プラスチック成形加工品が完成するまでの流れ
 (2)材料における長期耐久性について
 (3)プラスチック成形加工品の品質管理スキーム
 (4)トラブル発生時のクレームの流れ
 (5)トラブル発生時の解決の流れ(基本)

2.劣化に対する考え方 
 (1)プラスチック成形加工品の材料設計の考え方
 (2)料/設計ミスマッチの不具合発生条件
 (3)成形品の経時劣化と機能低下
 (4)プラスチック成形加工品の劣化因子分類
 (5)プラスチック成形加工品の劣化現象一覧

3.実際の製品で発生する劣化現象
 (1)実際の製品で発生する劣化の要因別割合
 (2)材料設計面からの対策
 (3)劣化因子分類からの対策

4.環境応力割れ現象のメカニズム、破面の特徴
 (1)環境応力割れ現象とは
 (2)環境応力割れのメカニズム
 (3)ストレスクラック/ソルベントクラックとの違い
 (4)破面の特徴
 (5)環境応力割れを起こしやすい因子

5.1/4だ円法による耐環境応力割れ性の評価方法と基準
 (1)耐環境応力割れ評価方法 1/4だ円法
 (2)1/だ円法による評価基準
 (3)材料面からの環境応力割れ対策
 (4)トラブル発生時の解決の流れ

6.溶解度パラメーターによる耐環境応力割れ性の評価方法と基準
 (1)溶解度パラメーターとは
 (2)Fedorsの溶解度パラメーター
 (3)Hansenの溶解度パラメーター
 (4)FedorsとHansenの溶解度パラメーターの違い
 (5)溶解度パラメーターによる耐環境応力割れ性の評価方法
 (6)界面活性剤による耐環境応力割れ性評価事例
 (7)溶解度パラメーターとクラック(環境応力割れ、ソルベントクラック、ストレスクラック)の関係
 (8)溶解度パラメーターの環境応力割れ以外への活用

7.プラスチック成形部材の劣化事例と対策
 (1)ABS樹脂の環境応力割れと対策
 (2)アクリル樹脂のウエルドライン疲労割れと対策
 (3)ABS樹脂のウエルドライン割れ
 (4)PPE樹脂の環境応力割れと対策
 (5)塩ビ樹脂からの可塑剤の移行によるトラブルと対策
 (6)POM樹脂の加水分解と対策
 (7)劣化事例のまとめ一覧表
 (8)トラブル発生時の解決の流れ(理想と現実)
 (9)対策改良品の変遷例
 (10)健全なプラスチック部材のための成形体制

質疑応答