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<FDA査察指摘2,500事例をふまえた>
製造とラボの現場におけるCSVとペーパレス化実践セミナー

~監査証跡の現場レビューとQAレビュー~
~クラウド利用の留意点~

受講可能な形式:【Live配信】のみ

ペーパレス化における「行うべきこと」とは?
FDA査察指摘事例を紹介しながら具体的に基礎から実務まで分かりやすく説明する。

 
本講座では、米国情報公開法(FOIA)にもとづきFDAへ開示請求して入手した2,500件を越す生の査察指摘事例を踏まえて、CSVとDIの基礎と実務を具体的に説明する。なお、FDAの年間査察指摘件数は約1,000件である。

FDAの生の査察指摘によれば以下の様なDI指摘が多い。
■    監査証跡をレビューしていない
■    電子記録が保護されていない
■     製造やラボの実務担当者がバックアップを行っている
■    システム管理者権限で試験や製造を行っている
■    製造やラボの記録用紙が現場でコピー出来てしまう
■    製造装置のアラーム履歴が維持されていない
■    製造装置のレシピが改変から保護されていない
電子記録を生成しない製造装置もDI対応対象である。


FDA査察におけるDI指摘はQCラボに集中していたが、製造における指摘が目立ち始めてきた。特に製造におけるDI実務対応の要件は査察指摘事例から学び取る必要があり、製造管理のインテグリティと考えて実務対応するのがよい。

ERES(電子記録/電子署名)とCSVの本質と基礎を説明したうえでFDAの査察指摘事例を紹介するので、コンピュータに馴染みのなかった方でもペーパレス化において「行うべきこと」を具体的に基礎から実務までを習得していただける。また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応の概要も説明する。
 


★★★ 事前質問大歓迎 ★★★
CSV、ERES、データインテグリティ、スプレッドシート、クラウドなど日常の業務において困っていることや疑問などにお答えします。講演当日の活発な質問は大歓迎ですが、質疑応答時間に限りがありますので、1週間前までにご提出いただいた事前質問への回答を優先いたします。

※受講者の皆様に開催日までに講師からの事前アンケートを送付しております。こちらからの質問も可能でございます。

【事前質問はこちら】

日時 【Live配信受講】 2025年6月25日(水)  10:30~16:30
受講料(税込)
各種割引特典
55,000円 ( E-Mail案内登録価格 52,250円 ) S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体50,000円+税5,000円
E-Mail案内登録価格:本体47,500円+税4,750円
E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料 1名分無料適用条件
2名で55,000円 (2名ともE-Mail案内登録必須/1名あたり定価半額27,500円)
※テレワーク応援キャンペーン(1名受講)【オンライン配信セミナー受講限定】
1名申込みの場合:受講料( 定価:44,000円/E-Mail案内登録価格 42,020円)

   定価:本体40,000円+税4,000円
 E-mail案内価格:本体38,200円+税3,820円 
※1名様でオンライン配信セミナーを受講する場合、上記特別価格になります。
※お申込みフォームで【テレワーク応援キャンペーン】を選択のうえお申込みください。
※他の割引は併用できません。
特典■ガイダンス邦訳と解説資料
各極データインテグリティガイダンスの邦訳や解説資料を電子ファイルにてご提供する。800スライドにおよぶ講演資料を補完する詳細を習得していただける。
  1. PIC/Sガイダンス(2021/7/1)対訳(解説つき)       161ページ
  2. データインテグリティ入門                      19ページ
  3. HPLC試し打ち指摘とその対応                    3ページ
  4. MHRAガイダンス(GMP) 意訳(対訳)           28ページ
  5. WHOガイダンス・ドラフト 要旨訳               11ページ
  6. FDAガイダンス・ドラフト 意訳(対訳)         32ページ
  7. FDAガイダンス・ドラフト 解説                 27ページ
  8. データインテグリティの是正 FDA WLの常とう句   9ページ
  9. WHOガイダンス Appendix 1 邦訳                 28ページ
  10. MHRAガイダンス(GXP)対訳と補足
 
■付録CD
データインテグリティの詳細資料、Part 11、Annex 11、CSV関連の解説や邦訳など、320ファイル余を収載したCDをテキストと共にご提供する。
 
■名刺交換可
 
配布資料製本テキスト(開催前日着までを目安に発送)
※セミナー資料はお申し込み時のご住所へ発送させていただきます。
※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が、
開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
オンライン配信ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)
セミナー視聴はマイページから
お申し込み後、マイページの「セミナー資料ダウンロード/映像視聴ページ」に
お申込み済みのセミナー一覧が表示されますので、該当セミナーをクリックしてください。
(アーカイブ配信は、配信日に表示されます。)
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
対象■主な受講対象者
データインテグリティに対応したペーパレス化の検討や実施に係る以下のような部門の方にご参加いただきたい。
• QA、QC、薬事監査(社内監査、委託先監査)
• 製造、製造技術、エンジニアリング、IT、装置/システムの供給者
• CMC、製剤研究、分析研究
*見逃し配信有(当日参加できなかった方限定)
ライブ配信日に受講不可能な方、または当日都合が悪くなってしまった方につきましては見逃し配信がございます。
【条件】事前又は当日の欠席連絡必須 視聴期間:開催日翌営業日以降、視聴期間1日のみ
※事前連絡または欠席連絡をいただいたアドレス宛に視聴URLを送付いたします。

セミナー講師

合同会社エクスプロ・アソシエイツ 代表
望月 清 氏 【講師情報】

セミナー趣旨

製造やラボにおいてペーパーレス化(電子化)を進めるにあたり、紙記録以上のデータインテグリティ対応が求められる。例えば、変更の痕跡が残らない電子記録の場合、記録の改ざんを見抜くのは難しい。GMP省令の逐条解説によれば、記録の信頼性がデータインテグリティ(DI)であり、そのようなDI対応をGMP省令は求めている。

DI対応の基本はERES(電子記録・電子署名)とCSVである。CSVの教科書としてコンピュータ化システム適正管理ガイドラインやGAMPがある。どちらの方法を採用してもよいが、ペーパレス化の内容にあわせてCSVを実施するのがポイントある。本講座においてCSVの本質を理解したうえでCSV対応力を高めていただく。

DI対応の要件はALCOAであるといわれているが、色々なDIガイダンスを読み込んでALCOAを頭のなかで深掘りしても、当局が期待するDI実務レベルにたどりつけない。当局が期待するDI実務レベルは、当局査察における指摘事例から学び取るのが確実である。査察指摘の開示が最も進んでいるのはFDAであり、生の査察指摘文書(FDA Form 483)をすべて入手できる。

本講座では、米国情報公開法(FOIA)にもとづきFDAへ開示請求して入手した2,500件を越す生の査察指摘事例を踏まえて、CSVとDIの基礎と実務を具体的に説明する。なお、FDAの年間査察指摘件数は約1,000件である。

FDAの生の査察指摘によれば以下の様なDI指摘が多い。
 監査証跡をレビューしていない
 電子記録が保護されていない
 製造やラボの実務担当者がバックアップを行っている
 システム管理者権限で試験や製造を行っている
 製造やラボの記録用紙が現場でコピー出来てしまう
 製造装置のアラーム履歴が維持されていない
 製造装置のレシピが改変から保護されていない
電子記録を生成しない製造装置もDI対応対象である。

FDA査察におけるDI指摘はQCラボに集中していたが、製造における指摘が目立ち始めてきた。特に製造におけるDI実務対応の要件は査察指摘事例から学び取る必要があり、製造管理のインテグリティと考えて実務対応するのがよい。

ERES(電子記録/電子署名)とCSVの本質と基礎を説明したうえでFDAの査察指摘事例を紹介するので、コンピュータに馴染みのなかった方でもペーパレス化において「行うべきこと」を具体的に基礎から実務までを習得していただける。また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応の概要も説明する。

■良くある質問
下記の良くある質問の回答はテキストに記載されている。
1) 監査証跡の定期的レビューをどのようなタイミングで行えばよいのか
2) 監査証跡の定期的レビューをどのような方法で行えばよいのか
3) 監査証跡機能がない場合どのように対応すればよいのか
4) 監査証跡機能がないと査察で指摘されるのか
5) 監査証跡はどのようにバリデートすればよいのか 
6) 試験関係者がシステム管理者になるとなぜ指摘を受けるのか
7) HPLCのプリントアウトを生データとすると指摘を受けるのか
8) データインテグリティはどのように査察されるのか
9) 工程内検査のインテグリティは査察されるのか
10) 個別のアカウントを設定できない器機/システムは更新が必要か
11) 電子生データはどのように管理・運用すればよいのか
12) スタンドアロン機器のデータインテグリティ対応はどの程度必要か
13) ハイブリッドシステムはどのように対応すればよいか
14) FDA査察をのりこえるにはどのような対策が必要か
15) 治験薬における対応はどの程度必要か
16) リスク対応はどのように行えばよいのか
17) OOS処理の査察指摘はどのようにすれば回避できるのか
18) LIMS導入はデータインテグリティ対応となるか
19) Empower 3等のCDS導入はデータインテグリティ対応となるか
20) バックアップの定期的リストアテストは必要か
21) ALCOAをベースにGAPチェックリストを作ろうとしたが難しい
22) 試験実施者に解析メソッド作成・変更の権限を与えて良いか
23) 同じ分析装置にGMP試験とGMP適用外の試験を混在させてよいか
24) 電子記録バックアップの隔離保管は必要か
25) システム管理を行うIT職員にGMP教育は必要か
26) OSへの共通IDログインは許容されないのか
27) スプレッドシートのデータインテグリティ留意点
28) LIMSやSDMSへデータを吸い上げたら分析機器のデータを削除してよいか
29) デジタル画像を生データとする場合、何に注意すればよいか
30) 機器使用台帳(機器使用ログ)に何を記載しなければならないのか
31) AIの使用は認められるか
32) コンピュータ化システムの再バリデーション頻度はどの程度が適切か
33) バリデーション資料はどの程度の期間保存する必要があるか
34) CDやDVDの劣化確認方法
35) バックアップHDDの点検頻度
36) アジャイル型開発は認められるか
37) サーバーのシステム管理者アカウントを共有してよいか
38) 崩壊試験や呈色滴定などのDI対応方法は
39) 装置や機器のエラーをQAに報告すべきか
40) ミラーリング(RAID1)はデータバックアップになるか 
41) 業者保守作業における監査証跡のレビューは必要か
42) 検量線と面積計算のバリ資料を査察で求められた時の対応は
43) イベントログの定期レビューを査察で求められた時の対応は
44) CMCなど研究開発におけるDI対応は
45) バックアップ/リストアの要件とその対応方法は
46) 旧システムのデータが新システムで異なる結果となる場合の対応方法は
47) 見読性の長期維持方法は
48) 電子署名した電子記録をシステムから取り出してよいか
49) 電子署名した電子記録のプリントアウトに手書き署名は必要か
50) PDFを編集できると査察指摘を受けるか
51) 装置バリデーションにおけるURS必要性の指導方法は
52) デジタル署名と電子署名の使い分けは(リモートワーク対応)
53) 電子文書を電子的に照査・承認する方法は(リモートワーク対応)
54) パスワード定期変更の頻度は
55) バリデーション指針とはどのようなものか
56) エクセルの保護機能破り対策は
57) CSVをはじめて要求された装置メーカの対応は
58) 製造検査装置における個々検査データ(計量値)のバックアップは必要か
59) 理不尽な監査指摘へどのように対応すればよいか
60) 監査証跡の回顧的レビューにおける留意点は
61) アジャイル型で開発されたシステムのバリデート方法は
62) ChatGPTに正当性はどの程度あるのか
63) CAPAはどのように指摘されるのか
64) バックアップデータのリストアはどのように検証すればよいのか
65) 臨床試験におけるラボの管理はどのようにすればよいのか

セミナー講演内容

10:30~16:30<▼昼休憩:12:00~12:45(45分)  ▼午後休憩:14:30~14:45(15分)>
 
  1. 改正GMP省令とPIC/S
  2. データインテグリティとは
  3. CSVとERESの基礎
  4. データインテグリティ用語
  5. FDAのDI査察指摘
  • 指摘トップ10
  • 国内における指摘
  • ラボにおける指摘
  • 製造における指摘
  1. スプレッドシートのFDA指摘とその対応
  2. DI実務対応
  • 紙記録(ラボ、製造共通)
  • コンピュータ化システム(ラボ主体)
  • 製造装置と検査装置
  1. DIポリシーと手順書の策定方針
  2. クラウドサービス利用における留意点
  3. 主要ガイダンスの概況
  4. PIC/S査察官むけガイダンスの解説
  5. MHRAガイダンスの要旨(英国医薬品庁)
  6. FDAガイダンスの要旨
  7. 良くある質問
  8. 質疑応答