査察指摘事例をふまえた
医薬品の試験検査室/製造工程における
OOS/OOT調査・手順と事例考察
~OOS/OOTが起きた時の初動調査/製造工程調査/ 再試験/ 再サンプリング~
発刊日 | 2019年2月12日 |
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体裁 | B5判並製本 309頁 |
価格(税込)
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ISBNコード | 978-4-86428-181-2 |
Cコード | C3047 |
最近のFDA の査察ではラボエラーか製造のエラーかをできる限り追及するように指導している。
FDA 査察対応としては,ラボエラー調査をQC だけに任せるのではなく,QA 自ら,試験者にインタビューしたり,
同じサンプルでの追加の試験を行う等してラボエラーの調査を徹底的に行うことが求められているので,
1件1件のOOS 対応を確実に行うことになる。
調査の追加試験(同じサンプルの試験)等により,ラボエラーの可能性があるものはラボエラーと判断できるように,
また根拠データでラボエラーと説明できるようにしてラボエラーと判断する。
原因を明確に特定できない場合があり,その場合は,すべての調査結果に基づき,科学的な判断が必要となる。
OOS,OOT の調査は市場に対して大きな影響を与えることから,企業は最優先で取り組まなければならない。
調査結果は,最終的な判断の材料となるため,
すべての結果は,データインテグリティの確保が必要となる。
また,最終的にOOS,OOT と判断された場合は,是正・予防措置を行う必要があり,
医薬品のライフサイクルを通じて改善されていく必要がある。
FDA は,Warning Letter の発出にあたり,
「この指摘に対しては,適切に是正措置及び予防措置(CAPA)で処理すること」を求めている。
GMP 省令では,是正措置として規定されているが,予防措置としては明確に記載がない。
しかし,現状,多くの場面でCAPA 対応が必要である。
CAPA について改めて考えた上で,どのように現場改善につなげていくかを解説する。
多くの製造所は試験室から得られるデータ完全性(Data Integrity)の強化を図っているが,
明確に何をどのようにして(What (何を),Where(どこで),When(いつ),
How(どのように),Who(誰が))強化すれば良いのか悩んでいるのが現状かもしれない。
その要因の一つとして今までに構築してきた現行の品質システムとの整合性を図ることの難しさがあると考えられる。
品質システムの観点からのデータ完全性の強化をどのように図っていくかの一例として
製造所で発生した「OOS/OOT に対するData Integrity の強化」の知見を紹介する。
どのようにして指摘になることを避け,どう回答するか,最近のForm483やWL のケーススタディをもとに,
OOS 問題の扱い方,調査の方法について学んでいく。
限られた海外査察の日数で合理的に進めようと思えば,リスクベースに基づく形になると思って間違いないと思われる。
逸脱リスト・記録確認,苦情リストと記録,CAPAリストから,査察にフォーカスすべきポイントを絞り,
抽出した事例についてクロノロジカルな前後関係であるか・矛盾はないか・CAPA を開いているかどうか・
その処理はロジカルで,科学的なアプローチでSystematic なものか・
調査の範囲の選定と調査の深さは理にかなっているかを読み取る。
ラボ試験の精査⇒ OOS/OOT の件数と逸脱処理についての精査⇒ CSVに関わる管理レベルの確認⇒
CAPA の手順と実際の処理というような流れを追って,いわゆる品質システムが機能しているか,
マネジメントに適切に報告がいくようになっているか,品質部門(Quality Unit)が機能を
発揮できるような手順と実際があるかを今一度レビューしていく。
【OOS 起因の製造での品質問題の原因調査の実例とその手順書】 事例1 不溶性異物の経年での析出(原薬の出発物質の変更) 事例2 不溶性異物の受入試験でOOS(海外製造所の異物改善事例) 事例3 変更時の確認不十分による異物発生事例/ 不溶性微粒子の改善(添加剤由来) 事例4 開発段階の取組み/ 海外製造品 イタリア編 事例5 開発段階の取組み/ 海外製造品 米国編 事例6 水分がOOS 事例7 フィルム錠の印刷文字欠け/ 評価方法確立が改善を推進 事例8 ソフトカプセルの仕込み含量の根拠/ 製造の分析の知識の必要性 事例9 グラスファイバー/ 製造現場を知る 【CAPA の運用と現場改善】 事例1 内服固形剤の溶出試験 事例2 類縁物質 事例3 文章の訂正 事例4 指摘事項に対する手順書の改訂 事例5 是正措置としての教育訓練 【試験室管理でのOOS/OOT 管理と事例】 事例1 ラボエラーが発端の製品回収 事例2 顆粒の含量試験でのOOS 多発対応としてバラ包装廃止 事例3 安定性モニタリング(25℃× 60%)でのOOS 対応 事例4 溶出試験のOOS 対応 事例5 試験ノウハウがOOS 対策に必要な試験 事例6 古い試験方法のOOS 事例7 試験者の癖がOOS を起こしている場合 事例8 OOS で頭を悩ましたカプセルの溶出試験 【製造現場・外部委託先でのOOS/OOT 管理と事例】 事例1 英国委託先のラボエラーによる欠品対応 事例2 国内販売品の販売移管時の品質評価(溶出試験) 事例3 海外販売品導入品の品質評価(溶出試験) 事例4 OOS で頭を悩ましたカプセルの溶出試験 事例5 自主管理基準のOOT 管理不備による製品回収 事例6 OOT 管理不備を指摘されたと思われる製品回収 事例7 製造環境のアラートレベル(OOT)の度重なる逸脱 事例8 混合均一性と含量均一性の事例・錠剤外観の事例 |
目次
脇坂 盛雄 (株)ミノファーゲン製薬 [執筆者紹介]
新井 悟 東レ(株) [執筆者紹介]
中川原 慎也 高田製薬(株) [執筆者紹介]
神谷 明良 元ファイザー(株) [執筆者紹介]
村上 大吉郎 平原エンジニアリングサービス(株) [執筆者紹介]
山﨑 龍一 日本製薬(株) [執筆者紹介]
川口 謙 (株)東レリサーチセンター [執筆者紹介]
高島 平幸 フィラーシステムズ(株) [執筆者紹介]
目次
第1章 OOS/OOT の考え方とOOT 導入
はじめに
1. 日本のOOS に関する基準
1.1 原薬GMP ガイドライン
1.2 医薬品・医薬部外品(製剤)GMP 指針
1.3 医薬品の最新の品質管理システムのあり方・手法に関する研究
2. EU のOut-of-specification investigationsガイダンス
2.1 PIC/S GMPガイドライン
2.2 ガイダンスの更新
2.3 cGMP のガイドライン
3. OOS/OOT の考え方とその背景
4. OOS/OOT の仕組み
4.1 OOS のSOP の骨子(例:OOT もOOS とほぼ同じ対応とする)
4.2 全体のフローとチェック項目
4.3 注意点のまとめ
5. OOT の設定の考え方(工程能力指数の活用)
5.1 管理値の設定について
5.2 工程能力指数について
6. 安定性試験でのOOS/OOT 時の考察
7. 再サンプリングの問題
第2章 OOS/OOT が起きた時の初動調査/製造工程調査/ 再試験/ 再サンプリングの方法
並びに問題点
はじめに
1. 初動調査,製造工程調査
1.1 OOS(OOT)が発生した場合の調査の流れ
1.2 FDA OOSガイダンス
1.2.1 IDENTIFYING AND ASSESSING OOS TEST RESULTS - PHASE Ⅰ:LABORATORY INVESTIGATION
1.2.2 INVESTIGATING OOS TEST RESULTS - PHASE Ⅱ:FULL-SCALE OOS INVESTIGATION
1.3 MHRA OOS & OOTガイダンス
1.4 初期調査
1.4.1 明らかなエラーの調査
1.4.2 試験担当者と試験責任者の役割
1.4.3 試験担当者へのヒヤリング
1.5 製造工程調査
2. 再試験,再サンプリング
2.1 再試験
2.1.1 試験操作や装置のエラー調査
2.1.2 比較試験
2.1.3 試験の繰り返し数
2.2 再サンプリング
おわりに
第3章 OOS 起因の製造での品質問題の原因調査の実例とその手順書
はじめに
1. 全体を理解するためのSOP の例
1.1 QA によるOOS/ 逸脱時の調査の手順
1.1.1 目的
1.1.2 適用範囲
1.1.3 責任
1.1.4 調査手順
1.1.5 追跡と時間管理
1.1.6 QA 調査報告書の保管
2. 事例① 不溶性異物の経年での析出(原薬の出発物質の変更)
2.1 不純物パターンの変化
2.2 製造時は問題なく,経年で問題に
2.3 新規不純物と2 量体の同定
2.4 是正処置
2.5 問題を防ぐには
3. 事例② 不溶性異物の受入試験でOOS(海外製造所の異物改善事例)
3.1 導入品の異物低減(プラスチックアンプル)
4. 事例③ 変更時の確認不十分による異物発生事例/ 不溶性微粒子の改善(添加剤由来)
4.1 問題点(ろ過試験法)
4.2 現地で調査
4.3 試験室で再現
4.4 仮説の設定と検証
4.5 銘柄変更(対策)
4.6 改善と歯止め
5. 事例④ 開発段階の取組み/ 海外製造品 イタリア編
5.1 現地の製造所の理解と協力を得る
5.2 事実を見て問題点を理解してもらう
5.3 不溶性異物試験方法を伝達する(異物評価方法の確立)
5.4 どこから異物が入り込んでいるかの調査を行う(異物混入原因調査)
5.5 調査結果を考察し,改善を行う
5.6 評価を行い,改善したかを確認する
5.7 異物改善アプローチの方法を伝達
5.8 受入試験結果のフィードバック実施
6. 事例⑤ 開発段階の取組み/ 海外製造品 米国編
7. 事例⑥ 水分がOOS
8. 事例⑦ フィルム錠の印刷文字欠け/ 評価方法確立が改善を推進
9. 事例⑧ ソフトカプセルの仕込み含量の根拠/ 製造の分析の知識の必要性
10. 事例⑨ グラスファイバー/ 製造現場を知る
10.1 グラスファイバー混入
10.2 原因究明Ⅰ(仮説設定と検証)
10.3 原因究明Ⅱ(混入箇所追求)
10.4 対策とその確認
10.5 異物対策で重要なこと
11. 事例⑩ 溶解液のフレークス
11.1 溶解液のフレークス
11.2 フレークスの対応
11.3 管瓶と自動瓶
11.4 成形温度を確認する試験方法
11.5 経年でのフレークス発生の確認
11.6 リン酸塩を含む溶液のフレークス
11.7 フレークスに関するQ&A
おわりに
第4章 CAPA の運用と現場改善
はじめに
1. 是正措置及び予防措置(CAPA)
2. GMP 省令2)におけるCAPA
3. PIC/S GMPガイドライン
4. CAPA 処理にあたって
4.1 【事例】内服固形剤の溶出試験
4.2 【事例】類縁物質
4.3 OOS に対するCAPA 対応
5. 逸脱と変更管理
6. リスクマネジメントとCAPA
7. その他の逸脱対応
7.1 【事例】文章の訂正
7.2 【事例】指摘事項に対する手順書の改訂
7.3 【事例】是正措置としての教育訓練
8. 予防措置
まとめ
第5章 試験室管理におけるGMP の要件
はじめに
1. 原薬製造所のGMP 不適合が原因と思われる製品回収のケース
1.1 回収の理由
1.2 異なる査察結果
1.2.1 欧州医薬品庁のGMP 査察の影響
1.2.2 FDA 査察のWarning Letter に対する当局の考え方の変化
2. GMP 省令での品質関係
3. PIC/S GMPガイドラインの全梱包の同一性確認の対応
3.1 全梱包の同一性の確認
3.1.1 相手先製造所の品質保証体制の確認(取り決め書/ アンケート/ 実査察により)
3.1.2 流通段階の保証
3.1.3 受け入れ時の保証
3.1.4 均質性の確認
3.1.5 確認試験の簡便法
3.1.6 種々の問題点への対応案
3.1.7 全梱の同一性確認実践事例:2016年GMP 事例研究会 第43回
3.1.8 他社事例:300人の製造所
4. PMDA のGMP 適合性調査の指摘事項で試験管理室に関係する項目
おわりに
第6章 試験室管理でのOOS/OOT 管理と事例紹介・その対応
はじめに OOS/OOT 管理
1. 事例① ラボエラーが発端の製品回収(凍結乾燥製剤の製品回収《2005 年》)
2. 事例② 顆粒の含量試験でのOOS 多発対応としてバラ包装廃止
3. 事例③ 安定性モニタリング(25℃× 60%)でのOOS 対応
4. 事例④ 溶出試験のOOS 対応
4.1 回収事例(1)
4.2 回収事例(2)
4.3 回収事例(3)
4.4 回収事例(4)
4.5 回収事例(5)
5. 事例⑤ 試験ノウハウ(強熱残分,酵素活性)がOOS 対策に必要な試験
6. 事例⑥ 古い試験方法のOOS(亜硫酸ソーダ,酢酸の定量,ビタミンA 定量)
7. 事例⑦ 試験者の癖がOOS を起こしている場合がある
8. 事例⑧ OOS で頭を悩ましたカプセルの溶出試験
おわりに
第7章 製造現場・外部委託先でのOOS/OOT 管理と事例紹介・その対応
第1 節 事例紹介・その対応①~製造現場・外部委託先でのOOS/OOT 管理~
はじめに 外部委託先のOOS/OOT 仕組み
1. 試験委託先とOOS/OOT 報告・判断を品質取り決めに盛り込む
2. 査察時のOOS/OOT の確認
2.1 プラントツアーでの質問
2.2 OOS/OOT のSOP と実際の確認
2.3 OOS/OOT の事例の確認
3. 事例紹介
3.1 事例① 英国委託先のラボエラーによる欠品対応
3.2 事例② 国内販売品の販売移管時の品質評価(溶出試験)
3.3 事例③ 海外販売品導入品の品質評価(溶出試験)
3.4 事例④ OOS で頭を悩ましたカプセルの溶出試験
3.5 事例⑤ 自主管理基準のOOT 管理不備による製品回収
3.6 事例⑥ OOT 管理不備を指摘されたと思われる製品回収
3.7 事例⑦ 製造環境のアラートレベル(OOT)の度重なる逸脱
おわりに
第2節 事例紹介・その対応②~混合均一性と含量均一性の事例・錠剤外観の事例
はじめに
1. OOS/OOT を引き起こす要因
1.1 原因を究明するための手法
1.2 問題解決手法
2. 混合均一性と含量均一性の事例
2.1 打錠用混合末ブレンドのサンプリングに内在する潜在的可変性リスク
2.2 粉粒体の挙動
2.3 混合末と錠剤のサンプリングの違い
2.4 是正された混合末のサンプリング法
2.5 製剤法による是正へのアプローチ
3. 錠剤外観の事例
3.1 打錠障害の錠剤外観
3.2 品質特性異常錠
おわりに
第8章 環境モニタリングを例にしたOOS/OOT 事例(アラートレベル/ アクションレベル設定)
1. 環境モニタリングにおけるOOS/OOT の管理
2. ECA(European Compliance Academy)GMP NEWS に出てくる
OOS とOOTに加えてOOE という略語について
3. 警報基準値(アラートレベル)と処置基準値(アクションレベル)
4. Alert and Action Levels とAlert and Action Limits の違い
5. 限界値管理に基づく工程管理手法によるRTRT
第9章 OOS/OOT に対するData Integrity の強化
1. 概要
2. 組織と品質システムの関係
3. 品質システムの構築
4. 製造所で発生するOOS/OOT の領域
5. OOS/OOT のハンドリング・処理
6. OOS/OOT 処理で得られたデータの完全性の評価
7. 分析装置に要求されるデータ完全性とFDA 21 CFR Part 11及びCSV との関係
8. 試験室で発生したOOS 及びOOT 処理でのデータ完全性に対する留意点
8.1 OOS のケーススタディー
8.2 OOT のケーススタディー
9. 製品の含量試験で確定したOOS の逸脱処理
10. A 工程の工程管理試験でのpH のトレンド
まとめ
第10章 日本における査察でのOOS/OOT 指摘事例
はじめに
1. 試験検査の最初の判定結果が合格であった場合
1.1 OOS ではない場合
1.2 実はOOS であった場合
1.3 OOT の場合
2. 試験検査で最初に不合格の結果が出た場合
2.1 実はOOS ではなかった場合
2.2 OOS 成立の場合
おわりに
第11章 欧米における査察でのOOS/OOT の指摘事例,それをふまえた準備と対応
はじめに
1. 最近のWL にどのくらいの割合でOOS/OOT に関わる指摘が記載されているか?
2. ごく最近の指摘事例を見て,何を学ぶか?
3. OOS/OOT に潜む品質マネジメントの弱点はどこにあるのか?
4. 自社内で,どのようにしてOOS/OOT に関わる問題を見付け,見付かった場合どう改善に結び付けていくか?
5. 他社との関係でOOS/OOT が疑われる場合の対処の仕方
SCAR システム 製造委託先,主要原材料調達先に対する適切な対応
6. 当局査察にて,OOS/OOT に関わる指摘を受けた場合,どう対処するのが一番好ましいか?
7. 品質(管理)部門Quality(Control) Unit は,どのような役割と責任を期待されているのか?
7.1 包括的な表現
7.2 個別の指摘での表現
まとめ
目次
脇坂 盛雄 (株)ミノファーゲン製薬 [執筆者紹介]
新井 悟 東レ(株) [執筆者紹介]
中川原 慎也 高田製薬(株) [執筆者紹介]
神谷 明良 元ファイザー(株) [執筆者紹介]
村上 大吉郎 平原エンジニアリングサービス(株) [執筆者紹介]
山﨑 龍一 日本製薬(株) [執筆者紹介]
川口 謙 (株)東レリサーチセンター [執筆者紹介]
高島 平幸 フィラーシステムズ(株) [執筆者紹介]
目次
第1章 OOS/OOT の考え方とOOT 導入
はじめに
1. 日本のOOS に関する基準
1.1 原薬GMP ガイドライン
1.2 医薬品・医薬部外品(製剤)GMP 指針
1.3 医薬品の最新の品質管理システムのあり方・手法に関する研究
2. EU のOut-of-specification investigationsガイダンス
2.1 PIC/S GMPガイドライン
2.2 ガイダンスの更新
2.3 cGMP のガイドライン
3. OOS/OOT の考え方とその背景
4. OOS/OOT の仕組み
4.1 OOS のSOP の骨子(例:OOT もOOS とほぼ同じ対応とする)
4.2 全体のフローとチェック項目
4.3 注意点のまとめ
5. OOT の設定の考え方(工程能力指数の活用)
5.1 管理値の設定について
5.2 工程能力指数について
6. 安定性試験でのOOS/OOT 時の考察
7. 再サンプリングの問題
第2章 OOS/OOT が起きた時の初動調査/製造工程調査/ 再試験/ 再サンプリングの方法
並びに問題点
はじめに
1. 初動調査,製造工程調査
1.1 OOS(OOT)が発生した場合の調査の流れ
1.2 FDA OOSガイダンス
1.2.1 IDENTIFYING AND ASSESSING OOS TEST RESULTS - PHASE Ⅰ:LABORATORY INVESTIGATION
1.2.2 INVESTIGATING OOS TEST RESULTS - PHASE Ⅱ:FULL-SCALE OOS INVESTIGATION
1.3 MHRA OOS & OOTガイダンス
1.4 初期調査
1.4.1 明らかなエラーの調査
1.4.2 試験担当者と試験責任者の役割
1.4.3 試験担当者へのヒヤリング
1.5 製造工程調査
2. 再試験,再サンプリング
2.1 再試験
2.1.1 試験操作や装置のエラー調査
2.1.2 比較試験
2.1.3 試験の繰り返し数
2.2 再サンプリング
おわりに
第3章 OOS 起因の製造での品質問題の原因調査の実例とその手順書
はじめに
1. 全体を理解するためのSOP の例
1.1 QA によるOOS/ 逸脱時の調査の手順
1.1.1 目的
1.1.2 適用範囲
1.1.3 責任
1.1.4 調査手順
1.1.5 追跡と時間管理
1.1.6 QA 調査報告書の保管
2. 事例① 不溶性異物の経年での析出(原薬の出発物質の変更)
2.1 不純物パターンの変化
2.2 製造時は問題なく,経年で問題に
2.3 新規不純物と2 量体の同定
2.4 是正処置
2.5 問題を防ぐには
3. 事例② 不溶性異物の受入試験でOOS(海外製造所の異物改善事例)
3.1 導入品の異物低減(プラスチックアンプル)
4. 事例③ 変更時の確認不十分による異物発生事例/ 不溶性微粒子の改善(添加剤由来)
4.1 問題点(ろ過試験法)
4.2 現地で調査
4.3 試験室で再現
4.4 仮説の設定と検証
4.5 銘柄変更(対策)
4.6 改善と歯止め
5. 事例④ 開発段階の取組み/ 海外製造品 イタリア編
5.1 現地の製造所の理解と協力を得る
5.2 事実を見て問題点を理解してもらう
5.3 不溶性異物試験方法を伝達する(異物評価方法の確立)
5.4 どこから異物が入り込んでいるかの調査を行う(異物混入原因調査)
5.5 調査結果を考察し,改善を行う
5.6 評価を行い,改善したかを確認する
5.7 異物改善アプローチの方法を伝達
5.8 受入試験結果のフィードバック実施
6. 事例⑤ 開発段階の取組み/ 海外製造品 米国編
7. 事例⑥ 水分がOOS
8. 事例⑦ フィルム錠の印刷文字欠け/ 評価方法確立が改善を推進
9. 事例⑧ ソフトカプセルの仕込み含量の根拠/ 製造の分析の知識の必要性
10. 事例⑨ グラスファイバー/ 製造現場を知る
10.1 グラスファイバー混入
10.2 原因究明Ⅰ(仮説設定と検証)
10.3 原因究明Ⅱ(混入箇所追求)
10.4 対策とその確認
10.5 異物対策で重要なこと
11. 事例⑩ 溶解液のフレークス
11.1 溶解液のフレークス
11.2 フレークスの対応
11.3 管瓶と自動瓶
11.4 成形温度を確認する試験方法
11.5 経年でのフレークス発生の確認
11.6 リン酸塩を含む溶液のフレークス
11.7 フレークスに関するQ&A
おわりに
第4章 CAPA の運用と現場改善
はじめに
1. 是正措置及び予防措置(CAPA)
2. GMP 省令2)におけるCAPA
3. PIC/S GMPガイドライン
4. CAPA 処理にあたって
4.1 【事例】内服固形剤の溶出試験
4.2 【事例】類縁物質
4.3 OOS に対するCAPA 対応
5. 逸脱と変更管理
6. リスクマネジメントとCAPA
7. その他の逸脱対応
7.1 【事例】文章の訂正
7.2 【事例】指摘事項に対する手順書の改訂
7.3 【事例】是正措置としての教育訓練
8. 予防措置
まとめ
第5章 試験室管理におけるGMP の要件
はじめに
1. 原薬製造所のGMP 不適合が原因と思われる製品回収のケース
1.1 回収の理由
1.2 異なる査察結果
1.2.1 欧州医薬品庁のGMP 査察の影響
1.2.2 FDA 査察のWarning Letter に対する当局の考え方の変化
2. GMP 省令での品質関係
3. PIC/S GMPガイドラインの全梱包の同一性確認の対応
3.1 全梱包の同一性の確認
3.1.1 相手先製造所の品質保証体制の確認(取り決め書/ アンケート/ 実査察により)
3.1.2 流通段階の保証
3.1.3 受け入れ時の保証
3.1.4 均質性の確認
3.1.5 確認試験の簡便法
3.1.6 種々の問題点への対応案
3.1.7 全梱の同一性確認実践事例:2016年GMP 事例研究会 第43回
3.1.8 他社事例:300人の製造所
4. PMDA のGMP 適合性調査の指摘事項で試験管理室に関係する項目
おわりに
第6章 試験室管理でのOOS/OOT 管理と事例紹介・その対応
はじめに OOS/OOT 管理
1. 事例① ラボエラーが発端の製品回収(凍結乾燥製剤の製品回収《2005 年》)
2. 事例② 顆粒の含量試験でのOOS 多発対応としてバラ包装廃止
3. 事例③ 安定性モニタリング(25℃× 60%)でのOOS 対応
4. 事例④ 溶出試験のOOS 対応
4.1 回収事例(1)
4.2 回収事例(2)
4.3 回収事例(3)
4.4 回収事例(4)
4.5 回収事例(5)
5. 事例⑤ 試験ノウハウ(強熱残分,酵素活性)がOOS 対策に必要な試験
6. 事例⑥ 古い試験方法のOOS(亜硫酸ソーダ,酢酸の定量,ビタミンA 定量)
7. 事例⑦ 試験者の癖がOOS を起こしている場合がある
8. 事例⑧ OOS で頭を悩ましたカプセルの溶出試験
おわりに
第7章 製造現場・外部委託先でのOOS/OOT 管理と事例紹介・その対応
第1 節 事例紹介・その対応①~製造現場・外部委託先でのOOS/OOT 管理~
はじめに 外部委託先のOOS/OOT 仕組み
1. 試験委託先とOOS/OOT 報告・判断を品質取り決めに盛り込む
2. 査察時のOOS/OOT の確認
2.1 プラントツアーでの質問
2.2 OOS/OOT のSOP と実際の確認
2.3 OOS/OOT の事例の確認
3. 事例紹介
3.1 事例① 英国委託先のラボエラーによる欠品対応
3.2 事例② 国内販売品の販売移管時の品質評価(溶出試験)
3.3 事例③ 海外販売品導入品の品質評価(溶出試験)
3.4 事例④ OOS で頭を悩ましたカプセルの溶出試験
3.5 事例⑤ 自主管理基準のOOT 管理不備による製品回収
3.6 事例⑥ OOT 管理不備を指摘されたと思われる製品回収
3.7 事例⑦ 製造環境のアラートレベル(OOT)の度重なる逸脱
おわりに
第2節 事例紹介・その対応②~混合均一性と含量均一性の事例・錠剤外観の事例
はじめに
1. OOS/OOT を引き起こす要因
1.1 原因を究明するための手法
1.2 問題解決手法
2. 混合均一性と含量均一性の事例
2.1 打錠用混合末ブレンドのサンプリングに内在する潜在的可変性リスク
2.2 粉粒体の挙動
2.3 混合末と錠剤のサンプリングの違い
2.4 是正された混合末のサンプリング法
2.5 製剤法による是正へのアプローチ
3. 錠剤外観の事例
3.1 打錠障害の錠剤外観
3.2 品質特性異常錠
おわりに
第8章 環境モニタリングを例にしたOOS/OOT 事例(アラートレベル/ アクションレベル設定)
1. 環境モニタリングにおけるOOS/OOT の管理
2. ECA(European Compliance Academy)GMP NEWS に出てくる
OOS とOOTに加えてOOE という略語について
3. 警報基準値(アラートレベル)と処置基準値(アクションレベル)
4. Alert and Action Levels とAlert and Action Limits の違い
5. 限界値管理に基づく工程管理手法によるRTRT
第9章 OOS/OOT に対するData Integrity の強化
1. 概要
2. 組織と品質システムの関係
3. 品質システムの構築
4. 製造所で発生するOOS/OOT の領域
5. OOS/OOT のハンドリング・処理
6. OOS/OOT 処理で得られたデータの完全性の評価
7. 分析装置に要求されるデータ完全性とFDA 21 CFR Part 11及びCSV との関係
8. 試験室で発生したOOS 及びOOT 処理でのデータ完全性に対する留意点
8.1 OOS のケーススタディー
8.2 OOT のケーススタディー
9. 製品の含量試験で確定したOOS の逸脱処理
10. A 工程の工程管理試験でのpH のトレンド
まとめ
第10章 日本における査察でのOOS/OOT 指摘事例
はじめに
1. 試験検査の最初の判定結果が合格であった場合
1.1 OOS ではない場合
1.2 実はOOS であった場合
1.3 OOT の場合
2. 試験検査で最初に不合格の結果が出た場合
2.1 実はOOS ではなかった場合
2.2 OOS 成立の場合
おわりに
第11章 欧米における査察でのOOS/OOT の指摘事例,それをふまえた準備と対応
はじめに
1. 最近のWL にどのくらいの割合でOOS/OOT に関わる指摘が記載されているか?
2. ごく最近の指摘事例を見て,何を学ぶか?
3. OOS/OOT に潜む品質マネジメントの弱点はどこにあるのか?
4. 自社内で,どのようにしてOOS/OOT に関わる問題を見付け,見付かった場合どう改善に結び付けていくか?
5. 他社との関係でOOS/OOT が疑われる場合の対処の仕方
SCAR システム 製造委託先,主要原材料調達先に対する適切な対応
6. 当局査察にて,OOS/OOT に関わる指摘を受けた場合,どう対処するのが一番好ましいか?
7. 品質(管理)部門Quality(Control) Unit は,どのような役割と責任を期待されているのか?
7.1 包括的な表現
7.2 個別の指摘での表現
まとめ
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