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導電性フィラー充填・分散技術と
フィラー分散高分子材料の設計・開発技術

~フィラーは高分子のどこに入り、 室温時の抵抗を低下、高温時の抵抗を上げ、PTCを発現させるのか~

受講可能な形式:【ライブ配信】or【アーカイブ配信】のみ​

金属粉末、カーボンブラック (CB) 、カーボンナノチューブ (CNT) 、、、、
目的に応じた導電性フィラー分散高分子材料を作製するための
複合材料中でのフィラー分散状態の制御や温度に対するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性の
発現メカニズムを定量的解析まで含めて詳細に解説
フィラーはそもそも高分子のどこに入っているのか、
 室温時の抵抗を低下させ高温時の抵抗を上げるというトレードオフの関係を達成するには、
PTC特性の発現はどのような機構で起こるのか、高分子とフィラーのインターラクション、、、、
日時 【ライブ配信】 2024年8月27日(火)  10:30~16:30
【アーカイブ配信】 2024年9月11日(水)  まで受付(視聴期間:9/11~9/26)
受講料(税込)
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配布資料PDFデータ(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、S&T会員のマイページよりダウンロード可となります。
※アーカイブ配信受講の場合は配信開始日からダウンロード可となります。
オンライン配信ライブ配信(Zoom) ►受講方法・接続確認申込み前に必ずご確認ください
アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認申込み前に必ずご確認ください
備考※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。
得られる知識・導電フィラー分散高分子複合材料
・PTC(Positive Temperature Coefficient)特性-温度に対する抵抗率変化
・導電フィラーの複合材料中での分散状況
・PTC特性から見た高分子とフィラーのインタラクション
対象フィラー分散高分子、導電性複合材料の研究や開発に関わる方
キーワード:導電フィラー分散高分子、複合材料、PTC (Positive Temperature Coefficient) 特性 、導電フィラーの複合材料中での分散状況

セミナー講師

大阪公立大学 学長特別補佐
大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 化学バイオ工学分野 高分子化学研究グループ 教授
博士(工学) 堀邊 英夫 氏
【講師紹介】

セミナー趣旨

 ポリマーに金属粉末、カーボンブラック (CB) 、カーボンナノチューブ (CNT) などの導電フィラーを充填し作製した導電フィラー分散高分子複合材料は、フィラーが複合材料中でネットワーク状に連なり導電パスを形成するため、特異な電気特性を示す。特に結晶性ポリマーからなる導電性複合材料は、温度上昇とともに電気抵抗率が増加する正の抵抗温度係数 (PTC: Positive Temperature Coefficient) 特性を示す。PTC特性を示す材料はその特性から永久ヒューズ、温度センサー、ヒーターなどに応用可能である。導電性複合材料を永久ヒューズに応用する場合、室温抵抗率が低くかつ高温抵抗率が高く、抵抗率の増加が温度に対して急峻である必要がある。この目的に応じた導電性複合材料を作製するためには、PTC特性の発現メカニズムの解明が重要である。
 本講演では、フィラーはそもそも高分子のどこに入っているのか、室温時の抵抗を低下させ、一方、高温時の抵抗を上げるというトレードオフの関係を達成するためには、PTC特性の発現はどのような機構で起こるのか、高分子とフィラーのインターラクションについて、懇切に紹介したい。

セミナー講演内容

1.導電フィラー分散高分子材料とは?
 1.1 PTC (PTC: Positive Temperature Coefficient) 特性とは?
 1.2 複合材料の導電性発現機構
 1.3 高分子の種類とPTC特性との関係
 1.4 フィラーがCBの場合のPTC特性 – 最適なCBは? –
 1.5 フィラーが金属の場合のPTC特性 – 最適な金属は –

2.ポリマーの結晶化度とフィラー分散高分子のPTC特性との関係
 2.1 ポリマーの結晶化度の評価法
 2.2 ポリマーの結晶化度とフィラー分散高分子のPTC特性
 2.3 フィラー充填量とポリマーの結晶化度
 2.4 フィラー充填量とフィラー分散高分子のPTC特性

3.フィラー分散高分子の溶融後の冷却速度の導電性への影響
 3.1 溶融後の冷却速度とポリマーの結晶化度
 3.2 ポリマーの結晶化度と室温抵抗率
 3.3 ポリマーの結晶化度とPTC特性

4.結晶性高分子/Ni複合材料のPTC特性
 4.1 Ni充填率と複合材料の室温抵抗率
 4.2 Ni充填率と複合材料のPTC特性
 4.3 高分子とフィラーのインターラクション
 4.4 FITモデル

5.ポリマーの分子量と複合材料の導電性
 5.1 HDPEの分子量と複合材料の導電性
 5.2 PMMAの分子量と複合材料の導電性

6.非晶性ポリマーと複合材料のPTC特性
 6.1 非晶性ポリマーにおけるフィラーの分散性 (SEM写真)
 6.2 非晶性ポリマーにおけるPTC特性

7.ポリマーブレンド/Niにける常温抵抗率とPTC特性
 7.1 HDPE/PMMA/Ni複合材料の電気特性
 7.2 HDPE/PVDF-Ni複合材料の電気特性(混練順番を変えて)
 7.3 HDPE- Ni/PVDF複合材料の電気特性(混練順番を変えて)
 7.4 PVDF/PMMA/Ni複合材料の電気特性

8.複合材料のPTC特性の定量的解析
 8.1 パーコーレーション理論における閾値の定義
 8.2 ポリマーの体積膨張及び結晶化度を考慮したPTC特性
 8.3 絶縁領域の抵抗率になる温度での複合材料の見かけのフィラー充填率

質疑応答