【製本版+ebook版】
GxP領域でのクラウド利用における
CSV実施/データインテグリティ対応
~規制要件/対応・考慮すべきリスク対策・利用形態別CSVアプロ―チ/電子データ信頼性~
~最大10アカウントまでダウンロード可能・ブラウザ閲覧対応~
■アプリダウンロード不要のWEBブラウザ閲覧が可能に(※オンライン環境必要)
■アプリ内閲覧の場合 : 一度ダウンロード後はオフラインで閲覧いただけます。
■10アカウント / 10端末まで閲覧でき、社内・部署内での情報共有が容易です。
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【本書籍は、製本版のみもご用意しております】 >> 製本版のみご希望の方はこちら |
配信開始日 | 2024年3月22日 |
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フォーマット | 製本版+ebook版(PDF) ※ebook版は、PDF (印刷・データコピー不可) WEBブラウザ上または専用アプリケーション(bookend)より閲覧可能です ※製本版とebook版の内容は同一です |
体裁 | B5判 並製本 157頁(製本版) B5 PDF 157頁(ebook版) |
価格(税込)
各種割引特典
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57,200円
( E-Mail案内登録価格 54,340円 )
S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体52,000円+税5,200円
E-Mail案内登録価格:本体49,400円+税4,940円
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アカデミー割引価格 40,040円(36,400円+税) |
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アカウント数 | アカウント数 :10アカウント 【アカウントの追加方法】 ※購入者以外に最大9アカウントまで追加可能(無料) ※購入者を除いた10名様でのアカウントを希望の際は、申込の際の「備考欄(通信欄)」にご記入ください。 |
閲覧期間 | 無期限 |
オフライン閲覧 | 可能 |
対応OS・デバイス | Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone,iPadなど) |
注意事項 | ebookのダウンロードは、S&T会員「マイページ」内で行いますので、S&T会員登録(無料)が必須です。 |
ISBNコード | 978-4-86428-320-5 |
Cコード | C3047 |
クラウドCSV について丁寧に記載されたガイダンスはない! < 当局が期待するDI対策・CSVアプローチ、リスク対応、そして査察対応は > |
⇒ リスクに応じた要件設定やバリデーションとは
※データインテグリティやバリデーション等の規制対応も含めたクラウド用の知識をつけて
クラウド構築だけでなく,クラウド事業者に対するアセスメントや監査ができる体制を整えていく必要がある※
◎クラウド利用時においてCSVを行う際の留意点と
利用形態(IaaS,PaaS,SaaS)に分けたCSVアプローチ
~IaaS、PaaS、SaaS:利用形態からみるそれぞれの対応とは
~CSVに対する戦略を立て、社内ガバナンスを利かせ、効率的に取組むことにより
CSVだけでなくシステム全体が見える化できる
◎クラウド利用時における外部委託業者管理の適切な方法
~クラウドベンダーやデータセンター等の外部委託業者を利用することになるが、
どのように管理すべきか
◎クラウド利用での運用開始と同時に生成が始まる電子データに対する
データインテグリティ対応が重要
~電子的に生成されるデータの運用・管理が重要になる
~電子化にすることによるリスクはどうなのだろうか
◎クラウド利用において規制当局が示すガイドライン/規制などにどのように対応すべきか
(CSVや電子記録/電子署名規制)
~改正GMP省令、PIC/S Annex11、FDA Part11、ER/ES指針などから見るクラウドCSV対応とは
~セキュリティやデータの管理,コスト,契約条件,サポートなど留意すべき事項
◎クラウドを利用する際のリスクの洗い出しとその対策とは
~データの信頼性が求められ,データのセキュリティとプライバシーが非常に重要である
~データの暗号化,アクセス制御,監査ログの確保などのセキュリティ対策が不十分な場合,
GxP要件に適合することが難しくなる
◎クラウドシステムのバリデーションや変更管理は十分か
~クラウドプロバイダがシステムのバリデーションや変更管理のプロセスを適切に実施しているか
◎クラウド基盤適格性評価計画書作成のポイント
~システムの目的,適用範囲・適用規制要件,関連文書,システム全体への要求事項,
機能要件,データ管理に関する要件,セキュリティに関する要件,
クラウドプロバイダへの要件などを検討し,どのようにURSとしてまとめるか
◎クラウド系ITシステムのFDA査察対応のポイント
~ソフトウエア供給メーカー及びプラットフォーム供給メーカーに対する管理体制の構築が非常に重要
◎GMP工場事例紹介
~スマートファクトリー実現にあたっての工場デジタル化施策事例及び
コンピューター化システムバリデーション/ データインテグリティ対応を含むクラウド下での
システム導入について紹介
<ポイント詳細>
GxP対応における業務プロセスの電子化にあたって,昨今ではクラウドコンピューティングの利用の場面が多くなってきている。そうしたシステムへの対応の際に必要となる手順書や関連文書,およびそれに伴う記録に対するデータインテグリティ対応が重要な焦点になってきているのは,ご承知のとおりである。 また,クラウドコンピューティング利用の際には,規制対象組織はクラウドベンダーやデータセンター等の外部委託業者を利用することになるが,その場合の適切な業者管理の方法等についても気になるところである。クラウドコンピューティング利用の際における,データの信頼性確保,つまりデータインテグリティ対応,および外部委託業者管理の適切な方法について説明する。特に,最近の日本の規制当局の期待を表した動きの一つとして改正された「GMP 省令」と,電子的規制対応に関する世界の規制当局の期待がわかる「PIC/S Annex11」内容を紹介する。
規制対応業務プロセスにおいて,クラウドコンピューティング等の電子システムの利用に際しては,電子的に生成されるデータの運用・管理が重要になる。電子データ(電子記録)に関する規制対応に関しては,1997年に発出されたFDA(アメリカ食品医薬品局)のPart111)の規制要件の対応が必要となる。 電子記録の運用・管理に関して期待される規制要件について振り返る。 これまで手作業で行っていた業務プロセスを電子化し,生成されるデータ自体も電子データにすることにより様々なメリットがあることは言うまでもない。正確で迅速な処理ができる,情報の伝達が容易である,データの保管に場所を取らない等はすぐに思いつくところであろう。では一方で,電子化にすることによるリスクはどうなのだろうか。
※<IaaS><PaaS><SaaS>クラウドサービス利用時の留意事項※ クラウドサービスを利用する際,セキュリティやデータの管理,コスト,契約条件,サポートなど留意すべき事項があるが,GxP 分野においては,それら一般的な留意事項以外にコンピュータ化システムバリデーション(CSV:Computerized System Validation)や電子記録・電子署名規制など,規制当局が示すガイドラインや規制などに対応をしなければならない。
GxP 分野では,データの信頼性が求められ,データのセキュリティとプライバシーが非常に重要である。 クラウドプロバイダが適切なセキュリティ対策を実施しているかどうかを確認する必要がある。データの暗号化,アクセス制御,監査ログの確保などのセキュリティ対策が不十分な場合,GxP 要件に適合することが難しくなる。また,GxP 分野では,データの所在地と制御が重要な場合もある。クラウドプロバイダがデータをどこに保存し,データの物理的な配置場所がどのように管理されているかを確認する必要がある。特定の国や地域でデータの保存が要件とされる場合,その要件を満たすための制御や管理が必要である。 21 CFR Part 11に代表される電子記録に関する規制やガイドラインでは,データのバックアップを必須事項としている。クラウドプロバイダが提供するバックアップ機能や復旧手順がGxP 要件に適合しているかを確認する必要がある。GxP 分野では,システムのバリデーションや変更管理が必要である。クラウドプロバイダがシステムのバリデーションや変更管理のプロセスを適切に実施しているかを確認する必要がある。
GxP 業務でコンピュータシステムを利用する場合はコンピュータ化システムバリデーション(CSV)を行う必要がある。これはクラウドでも例外ではないが,クラウドのCSV について丁寧に記載されたガイダンスはない。このため一般の規制対象企業では,システムベンダーのいうままにCSVを行ってはないだろうか。CSV に対する戦略を立てて,社内のガバナンスを利かせて,効率的に取組むことによりCSV だけでなく,システム全体が見える化できるのである。本章ではクラウドにおいてCSV を行う際の留意点を述べ,さらに利用形態(IaaS,PaaS,SaaS)に分けたCSV アプローチを考えてみたい。 クラウドサービスと一口にいっても,これまでにも述べてきたように多種多様である。IaaS,PaaS,SaaS という利用形態の違いもあるし,SaaS だけを取ってもクラウド事業者のサプライチェーンの形態もそれぞれ違いが出てくる。したがって,クラウド利用時のCSVアプローチといっても多種多様であり,定番のバリデーションやクオリフィケーションはなく,それぞれのクラウドサービスに合った方法を考えていく必要がある。
GxP 分野においてクラウドを利用したシステムは,システムの構築,構成においてクラウド基盤(クラウドサービス)を利用しているというだけで,システムの信頼性を確保するためにコンピュータ化システムバリデーションは必須で実施が求められる。一方,クラウド利用システムは,クラウドプロバイダが提供するクラウド基盤が使用され,機能している。そのため,システムを利用するユーザーはクラウド基盤そのものに対しても,要求仕様(URS)を作成したり,適格性評価を行ったりする必要がある。 クラウド基盤を利用したシステムであってもバリデーションが求められる業務で使用する場合は,URS の作成は必須である。URS 作成の考え方は,オンプレミスの場合と同様で,システムの目的,適用範囲・適用規制要件,関連文書,システム全体への要求事項,機能要件,データ管理に関する要件,セキュリティに関する要件,クラウドプロバイダへの要件などを検討し,URS としてまとめる。
クラウドであるプラットフォーム基盤(Platform)の上に,ITメーカーが対象となるDMS などのソフトウエアを配置し,ユーザーに提供していることになる。クラウド系ITシステムをユーザーが導入・維持・管理・拡張(企業内の多部門に展開する場合)するとなると,ユーザー(企業)はソフトウエア提供メーカーと契約を結ぶことになるが,基盤であるプラットフォームを提供しているメーカーとユーザー間で直接契約を結ぶことはない。即ち,プラットフォーム部分の適切な管理・運用に関する情報を,ユーザーは的確・適時に入手できる環境を構築することが非常に重要である。クラウド系IT システムのFDA 査察対応を考えると,ソフトウエア供給メーカー及びプラットフォーム供給メーカーに対する管理体制の構築が非常に重要である。 |