薬物(ヒト)代謝物の構造解析・同定と
承認申請/照会事項対応
~ICH・3極の相違と薬事戦略的な開発段階でのデータの取り方~
発刊日 | 2015年2月26日 |
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体裁 | B5判並製本 256頁 |
価格(税込)
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ISBNコード | 978-4-86428-116-4 |
Cコード | C3047 |
ヒト特有代謝物を含む薬物代謝物の構造解析から
3極での関連ガイドラインと早期承認を見据えた戦略的なデータの取り方・考え方。
著者
戸塚 | 善三郎 | 大阪大学大学院 | |
金津 | 卓史 | 塩野義製薬(株) | |
内藤 | 真策 | (株)大塚製薬工場 | |
二宮 | 真一 | 積水メディカル(株) | |
野沢 | 耕平 | 積水メディカル(株) | |
羽倉 | 昌志 | エーザイ(株) | |
家木 | 克典 | (株)新日本科学 | |
池田 | 敏彦 | 横浜薬科大学 | |
湊 | 宏一 | あすか製薬(株) | |
古田 | 盛 | ゼリア新薬工業(株) |
書籍趣旨
ごく微量の化合物で網羅的に代謝物を検出し、正しく構造を推定するためには!
・FIHで民族差的要因も含めた非臨床段階での代謝物の安全性評価/最適な投与方法選定について。
・ヒトと動物、人種差を意識さしたヒトでの個人差での代謝の相違は。
・構造解析・同定時にお勧めの機器は。また使った機器は。機器のメリット・デメリット。
・代謝物の定性的・定量的評価の具体的な実施時期や順序についての戦略的な進め方と構築方法。
・段階的アプローチ(Tiered Approac)の活用方法。
・代謝物に関する薬物濃度分析と分析法バリデーション・判定基準。
・検出量が微量の際の対応方法!早期承認を見据えた場合はどこまで同定するべきか、しないべきか。
・開発段階ごとの代謝物に関わる戦略的な遺伝毒性試験・評価の方法について。
・ヒトでの代謝プロファイルと大きく差が出た場合の、承認を遅らせない戦略的なデータ取得と対処方法。
・CTDを見据えた各段階で取っておくべき情報・データと代謝物(推定構造を含む)の記載方法。
・代謝に関する3極当局での照会事項のトレンドと考え方、電子データ時の注意事項。
・また3極申請での無駄な再照会を防止するためには、どのように記載し、どのようなデータが必要になるのか。
目次
はじめに
1. MIST評価と薬物代謝物研究の各国動向
2. 探索臨床試験と薬物代謝物研究の各国動向
3. Hot Phase I 試験での薬物代謝物研究の各国動向
4. LC-RI-MS/MSによる薬物代謝物研究
5. AMS vs LC-MS/MS
第1部 代謝物にかかわる3極・ICHのガイドライン/ガイダンスの相違
はじめに
1. 安全性を担保すべき代謝物の考え方
1.1. FDA ガイダンス
1.2. ICH ガイドライン
1.3. MISTガイダンスとICH M3(R2)ガイドラインの比較
2. 代謝物の非臨床評価についての考え方
2.1. FDA ガイダンス
2.2. ICH ガイドライン
2.3. MISTガイダンスとICH M3(R2)ガイドラインの比較
3. 代謝物の定量
3.1. FDAの定量法ガイドライン
3.2. EMAの定量法ガイドライン
3.3. 日本の定量法ガイドライン
3.4. 日米欧ガイドライン/ガイダンスの比較
4. 代謝物の薬物相互作用評価
4.1. 日本のガイドライン
4.2. FDAのガイダンス
4.3. EMAのガイドライン
4.4. 日米欧ガイドライン/ガイダンスの比較
おわりに
第2部 代謝物の安全性評価における投与量設定と投与経路選定
はじめに
1. 代謝物の安全性評価における考え方の形成
1.1 日本における取り組み
1.2 欧米における取り組み
1.3 ICHにおける取り組み
2. 医薬品代謝物の課題
2.1 薬物代謝酵素と問題点
2.2 薬物の代謝的活性化と毒性発現
2.3 薬物療法における副作用の発現に係る臨床上問題点
3. 代謝物の非臨床安全性評価
3.1 代謝物の安全性評価
3.2 代謝物の定義と評価方法
3.3 非臨床試験の実施時期
4. 代謝物の評価における投与量と投与経路の課題
4.1 規制的な観点からみた代謝物の曝露評価の行程
4.2 特徴づけが必要な代謝物の評価
4.3 代謝物標品を用いた安全性試験
おわりに
第3部 薬物代謝物の構造解析・同定ノウハウと薬物代謝時の安全性評価事例
第1章 合成低分子医薬品におけるヒト特有代謝物を含む薬物代謝物の構造解析・同定法について
はじめに
1. ヒトにおける代謝物の構造解析
1.1 代謝物同定の手法
1.1.1 代謝物を検索する手法
1.1.2 代謝物の構造を推定する手法
1.2 代謝物の分離の手法
1.3 代謝物の定量の手法
1.3.1 MSを用いる方法
1.3.2 定量NMR
1.3.3 放射能を測定する方法
1.3.4 その他の検出器
1.3.5 MSの検出値を規格化する方法
2.MISTガイダンスと医薬品開発
まとめ
第2章 バイオロジカル医薬品の薬物代謝物の構造解析事例
はじめに
1. 構造解析のためのMSサイエンス
2. 薬物代謝反応と代謝物構造解析
2.1 水酸化1(アルコール,アルデヒド,ケトン,カルボン酸)
2.2 水酸化2(脱アルキル化)
2.3 エポキシド
2.4 フェノール
2.5 キノイド(オルト,パラ)
2.6 S- オキサイド,スルフォン
2.7 N- オキサイド,ヒドロキシアミン,ニトロソ,ニトロ
2.8 還元反応
2.9 シトクロムP450
2.10 第2 相代謝反応の抱合代謝反応
2.10.1 グルクロン酸転移酵素の関与するグルクロン酸抱合代謝
2.10.2 グルタチオン抱合代謝
2.11 加水分解の代謝反応
2.12 アルデヒドオキシダーゼの関与する酸化反応
3. バイオロジカル医薬品の薬物代謝物の構造解析事例
3.1 醗酵産物のバイオロジカル医薬品
3.1.1 セフィキシムの代謝物の構造解析
3.1.2 FK565の代謝物の構造解析
3.1.3 FK506の代謝物の構造解析
3.1.4 抗喘息薬FK224と抗真菌剤のFK463の研究
3.1.5 FK228
4. ペプチド医薬品
4.1 FK565等の醗酵産物 (上記)
4.2 FK888(合成修飾ペプチド医薬品)
4.2.1 FK888のラット肝ミクロソームを用いたin vitro代謝物の構造決定
4.2.1.1 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝物の紫外線吸収スペクトル
4.2.1.2 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝物のMSスペクトル
4.2.1.3 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝物のNMRスペクトル
4.2.1.4 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝経路
5. タンパク質医薬品の代謝物の構造解析
5.1 ソマゾンの代謝物の構造解析
5.2 薬物の活性代謝物とタンパク質の共有結合複合体の構造解析
6. 核酸医薬品
6.1 CREB/CRE
6.2 PF4プロモーター遺伝子に結合する転写因子
6.2.1 ラットPF4遺伝子のプロモーター中の新規転写調節領域の同定
6.2.2 TMEプローブのゲルシフトアッセイ
6.2.3 ゲルトリプシン消化と質量分析
6.2.4 Ets-1 を含む長い相補的オリゴヌクレオチドのアニーリング
6.3 2本鎖オリゴDNAヌクレオチド デコイ、 アプタマー、siRNA
第4部 薬物代謝物の遺伝毒性のリスク評価方法とストラテジー
はじめに
1. 薬物代謝物
1.1. 医薬品開発における代謝物の意味
1.2. 薬物代謝
1.2.1. 薬物代謝による化学構造の変化
1.2.2. 薬物代謝による反応性代謝物の生成と毒性
1.2.3. 代謝物のガイダンス
2. 遺伝毒性試験
2.1. 遺伝毒性試験の役割
2.2. 直接遺伝毒性物質と間接遺伝毒性物質
2.3. 遺伝毒性試験の原理
2.3.1. in vitro遺伝毒性試験
2.3.2. in vivo遺伝毒性試験
2.3.3. 標準的遺伝毒性バッテリー試験の弱点
3. 代謝物の遺伝毒性試験の実際と課題
3.1. 薬物代謝に関する課題
3.1.1. 酵素誘導ラット肝S9
3.1.2. in vitro遺伝毒性試験の試験条件
3.1.2.1. 媒体によるS9の酵素活性阻害
3.1.2.2. S9酵素反応の基質飽和や酵素阻害
3.1.2.3. 反応性代謝物のin vitro試験での評価
3.1.2.4. in vitroとin vivoにおける薬物代謝の差
3.2. 試験系に関する課題
3.2.1. in vitro試験系で用いられる試験細胞 (細菌) の特性
3.2.2. in vivo遺伝毒性試験の評価臓器
3.3. 閾値の問題
3.3.1. 遺伝毒性と閾値の有無
3.3.2. in vivo遺伝毒性試験における閾値
3.3.3. in vivo遺伝毒性試験評価の基となる代謝物曝露量
3.3.3.1. in vivo代謝物の曝露量:相対評価 vs 絶対評価
3.3.3.2. in vivo代謝物曝露量の一指標:総曝露量
3.3.4. ヒト遺伝毒性代謝物の総曝露量に基づく発がん率の算出法
4. 開発段階での薬物代謝物の遺伝毒性の評価方法とストラテジー
4.1. 開発ステージに依存した代謝物の遺伝毒性評価
4.2. 開発前期のストラテジー:ヒト潜在的代謝物と遺伝毒性の予測
4.3. 開発後期のストラテジー:新たに見出されたヒト代謝物の管理
おわりに
第5部 代謝物に関する薬物濃度分析と分析法バリデーション
はじめに
1. 薬物濃度分析法
1.1 前処理
1.1.1 除タンパク法
1.1.2 液液抽出(溶媒)法
1.1.3 固相抽出法
1.1.4 カラムスイッチング法
1.1.5 誘導体化
1.1.6 超臨界流体抽出法
1.1.7 酵素処理法
1.2 分離
1.2.1 液体グロマトグラフィー
1.2.2 分析カラム
1.2.2.1 逆相クロマトグラフィー
1.2.2.2 順相クロマトグラフィー
1.2.2.3 親水性相互作用クロマトグラフィー
1.2.2.4 イオン交換クロマトグラフィー
1.2.2.5 サイズ排除クロマトグラフィー
1.2.2.6 光学分割
1.3 検出
1.3.1 イオン源
1.3.1.1 ESI
1.3.1.2 APCI
1.3.2 質量分離部
1.4 LC-MS法を用いた薬物濃度分析の注意点
1.4.1 分子量と化学式
1.4.2 実験器具と試薬
1.4.3 装置の汚染
2. 分析法バリデーションと判定基準
2.1 試料の調製
2.2 正確さと精密さ
2.3 選択性(Selectivity)
2.4 定量下限(Lower Limit of Quantification)
2.5 検量線(Calibration Curve)
2.6 真度及び精度(Accuracy and Precision)
2.7 マトリックス効果(Matrix Effect)
2.8 回収率(Recovery)
2.9 キャリーオーバー(Carry Over)
2.10 希釈妥当性(Dilution Integrity)
2.11 安定性(Stability)
2.11.1 短期保存安定性(Short Term Stability)
2.11.2 凍結融解安定性(Freeze and Thaw Stability)
2.11.3 長期保存安定性(Long Term Stability)
2.11.4 前処理後試料中安定性(Post Preparative Stability)
2.11.5 標準原液及び標準溶液安定性(Stock Solution and Working Solution Stability)
2.12 フルバリデーション
2.13 パーシャルバリデーション
2.14 クロスバリデーション
3. 実試料分析の留意点と判定基準
3.1 検量線
3.2 QC試料
3.3 システム適合性確認
3.4 再分析
3.5 ISR(Incurred Sample Reanalysis)
4. 報告書の作成と記録
4.1 バリデーション報告書
4.2 実試料分析報告書
おわりに
第6部 ヒトと動物で異なる代謝物プロファイルと毒性予測・評価方法
1. 代謝物プロファイリング
1.1 開発初期での代謝物の標準物質とプロファイリング
1.2 代謝物の網羅的調査
1.3 動物とヒトでの代謝物プロファイリング結果と判断
2. 薬物動態と動物種差
2.1 進化における動物種差の事例
2.2 製薬における動物種差と薬物動態の比較検討
3. 人種差の問題
3.1 ニコチン代謝における人種差と動物数値との比較事例
3.2 ヒト特有代謝物における諸問題
3.3 ヒト代謝物に関する検討・評価方法
おわりに
第7部 CTD申請を見据えた代謝物に関する各開発段階で取得するデータと記載方法
~薬事戦略を見据えた具体的な実施時期や順序~
はじめに
1. CTD記載方法
1.1 記載場所
1.1.1 非臨床に関する概括評価
1.1.2 臨床に関する概括評価
1.1.3 非臨床試験に関する概要文及び概要表
1.1.3.1 概要文
1.1.3.2 概要表
1.1.4 臨床概要
1.2 留意すべき事項
2 開発段階における申請データの取り方及び戦略
2.1 代謝試験の実施時期
2.1.1臨床試験開始前
2.1.2臨床試験開始後
2.2 ヒトマスバランス試験
2.3 新たな手法
2.3.1段階的アプローチ (Tiered Approach)
2.3.2 Microdosing試験
2.3.3留意すべき事項
おわりに
第8部 薬物代謝における照会事項と再照会・追加調査を防ぐための上手な回答方法
1. 薬物動態試験における周辺環境と規制当局の考え方
1.1. 薬物動態試験のガイドライン発出とCTD記載方法
1.1.1 「2. 6 非臨床試験の概要. 2.6.4 薬物動態試験」に関わるガイドライン
1.1.2 「2. 7. 1 生物薬剤学試験及び関連する分析法」に関わるガイドライン
1.1.3 「2. 7. 2. 臨床薬理の概要」に関わるガイドライン
1.2. 代謝物の安全性試験について
1.2.1 代謝物の非臨床安全性試験が必要な基準
1.2.2 代謝物測定のフルバリデーションと段階的アプローチの活用
1.2.3 反応性代謝物に関わる安全性評価
1.3. 薬物相互作用試験について
1.3.1 薬物相互作用に関わるガイドライン
1.3.2 薬物相互作用試験での薬物動態の評価
2. 薬物動態試験に関する照会事項の具体例と考察
2.1. 新薬申請資料の審査体制と薬物動態試験の照会発出について
2.1.1 照会になる根本的理由と考えるべきこと
2.1.2 それぞれの適応患者にむけた薬物動態と薬力学(PK-PD)データ
2.1.3 薬物相互作用試験の成績
2.1.4 バイオ医薬品の薬物動態試験の成績
2.1.5 申請資料における非臨床薬理試験資料の役割
2.2. 薬物動態試験に関する照会事項の実例
2.2.1 組織分布に関するデータに対する照会事項事例
2.2.2 薬物動態の線形性に関する照会事項事例
2.2.3 動物種の個体差に関する照会事項事例
2.2.4 臨床薬物相互作用(薬物代謝)に関する照会事項事例
2.2.5 体重、性別、人種差に関する照会事項事例
2.2.6 薬物動態学的相互作用(トランスポーター)に関する照会事項事例
2.2.7 マスバランスとヒト代謝物に関する照会事項事例
2.3 FDA及びEMAからの照会事項事例と特徴
2.4. これからの薬物動態における審査方法
2.4.1 最近のPMDAの動きと電子データについての考え方
著者
戸塚 | 善三郎 | 大阪大学大学院 | |
金津 | 卓史 | 塩野義製薬(株) | |
内藤 | 真策 | (株)大塚製薬工場 | |
二宮 | 真一 | 積水メディカル(株) | |
野沢 | 耕平 | 積水メディカル(株) | |
羽倉 | 昌志 | エーザイ(株) | |
家木 | 克典 | (株)新日本科学 | |
池田 | 敏彦 | 横浜薬科大学 | |
湊 | 宏一 | あすか製薬(株) | |
古田 | 盛 | ゼリア新薬工業(株) |
書籍趣旨
ごく微量の化合物で網羅的に代謝物を検出し、正しく構造を推定するためには!
・FIHで民族差的要因も含めた非臨床段階での代謝物の安全性評価/最適な投与方法選定について。
・ヒトと動物、人種差を意識さしたヒトでの個人差での代謝の相違は。
・構造解析・同定時にお勧めの機器は。また使った機器は。機器のメリット・デメリット。
・代謝物の定性的・定量的評価の具体的な実施時期や順序についての戦略的な進め方と構築方法。
・段階的アプローチ(Tiered Approac)の活用方法。
・代謝物に関する薬物濃度分析と分析法バリデーション・判定基準。
・検出量が微量の際の対応方法!早期承認を見据えた場合はどこまで同定するべきか、しないべきか。
・開発段階ごとの代謝物に関わる戦略的な遺伝毒性試験・評価の方法について。
・ヒトでの代謝プロファイルと大きく差が出た場合の、承認を遅らせない戦略的なデータ取得と対処方法。
・CTDを見据えた各段階で取っておくべき情報・データと代謝物(推定構造を含む)の記載方法。
・代謝に関する3極当局での照会事項のトレンドと考え方、電子データ時の注意事項。
・また3極申請での無駄な再照会を防止するためには、どのように記載し、どのようなデータが必要になるのか。
目次
はじめに
1. MIST評価と薬物代謝物研究の各国動向
2. 探索臨床試験と薬物代謝物研究の各国動向
3. Hot Phase I 試験での薬物代謝物研究の各国動向
4. LC-RI-MS/MSによる薬物代謝物研究
5. AMS vs LC-MS/MS
第1部 代謝物にかかわる3極・ICHのガイドライン/ガイダンスの相違
はじめに
1. 安全性を担保すべき代謝物の考え方
1.1. FDA ガイダンス
1.2. ICH ガイドライン
1.3. MISTガイダンスとICH M3(R2)ガイドラインの比較
2. 代謝物の非臨床評価についての考え方
2.1. FDA ガイダンス
2.2. ICH ガイドライン
2.3. MISTガイダンスとICH M3(R2)ガイドラインの比較
3. 代謝物の定量
3.1. FDAの定量法ガイドライン
3.2. EMAの定量法ガイドライン
3.3. 日本の定量法ガイドライン
3.4. 日米欧ガイドライン/ガイダンスの比較
4. 代謝物の薬物相互作用評価
4.1. 日本のガイドライン
4.2. FDAのガイダンス
4.3. EMAのガイドライン
4.4. 日米欧ガイドライン/ガイダンスの比較
おわりに
第2部 代謝物の安全性評価における投与量設定と投与経路選定
はじめに
1. 代謝物の安全性評価における考え方の形成
1.1 日本における取り組み
1.2 欧米における取り組み
1.3 ICHにおける取り組み
2. 医薬品代謝物の課題
2.1 薬物代謝酵素と問題点
2.2 薬物の代謝的活性化と毒性発現
2.3 薬物療法における副作用の発現に係る臨床上問題点
3. 代謝物の非臨床安全性評価
3.1 代謝物の安全性評価
3.2 代謝物の定義と評価方法
3.3 非臨床試験の実施時期
4. 代謝物の評価における投与量と投与経路の課題
4.1 規制的な観点からみた代謝物の曝露評価の行程
4.2 特徴づけが必要な代謝物の評価
4.3 代謝物標品を用いた安全性試験
おわりに
第3部 薬物代謝物の構造解析・同定ノウハウと薬物代謝時の安全性評価事例
第1章 合成低分子医薬品におけるヒト特有代謝物を含む薬物代謝物の構造解析・同定法について
はじめに
1. ヒトにおける代謝物の構造解析
1.1 代謝物同定の手法
1.1.1 代謝物を検索する手法
1.1.2 代謝物の構造を推定する手法
1.2 代謝物の分離の手法
1.3 代謝物の定量の手法
1.3.1 MSを用いる方法
1.3.2 定量NMR
1.3.3 放射能を測定する方法
1.3.4 その他の検出器
1.3.5 MSの検出値を規格化する方法
2.MISTガイダンスと医薬品開発
まとめ
第2章 バイオロジカル医薬品の薬物代謝物の構造解析事例
はじめに
1. 構造解析のためのMSサイエンス
2. 薬物代謝反応と代謝物構造解析
2.1 水酸化1(アルコール,アルデヒド,ケトン,カルボン酸)
2.2 水酸化2(脱アルキル化)
2.3 エポキシド
2.4 フェノール
2.5 キノイド(オルト,パラ)
2.6 S- オキサイド,スルフォン
2.7 N- オキサイド,ヒドロキシアミン,ニトロソ,ニトロ
2.8 還元反応
2.9 シトクロムP450
2.10 第2 相代謝反応の抱合代謝反応
2.10.1 グルクロン酸転移酵素の関与するグルクロン酸抱合代謝
2.10.2 グルタチオン抱合代謝
2.11 加水分解の代謝反応
2.12 アルデヒドオキシダーゼの関与する酸化反応
3. バイオロジカル医薬品の薬物代謝物の構造解析事例
3.1 醗酵産物のバイオロジカル医薬品
3.1.1 セフィキシムの代謝物の構造解析
3.1.2 FK565の代謝物の構造解析
3.1.3 FK506の代謝物の構造解析
3.1.4 抗喘息薬FK224と抗真菌剤のFK463の研究
3.1.5 FK228
4. ペプチド医薬品
4.1 FK565等の醗酵産物 (上記)
4.2 FK888(合成修飾ペプチド医薬品)
4.2.1 FK888のラット肝ミクロソームを用いたin vitro代謝物の構造決定
4.2.1.1 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝物の紫外線吸収スペクトル
4.2.1.2 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝物のMSスペクトル
4.2.1.3 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝物のNMRスペクトル
4.2.1.4 ラット肝ミクロソーム画分によるFK888代謝経路
5. タンパク質医薬品の代謝物の構造解析
5.1 ソマゾンの代謝物の構造解析
5.2 薬物の活性代謝物とタンパク質の共有結合複合体の構造解析
6. 核酸医薬品
6.1 CREB/CRE
6.2 PF4プロモーター遺伝子に結合する転写因子
6.2.1 ラットPF4遺伝子のプロモーター中の新規転写調節領域の同定
6.2.2 TMEプローブのゲルシフトアッセイ
6.2.3 ゲルトリプシン消化と質量分析
6.2.4 Ets-1 を含む長い相補的オリゴヌクレオチドのアニーリング
6.3 2本鎖オリゴDNAヌクレオチド デコイ、 アプタマー、siRNA
第4部 薬物代謝物の遺伝毒性のリスク評価方法とストラテジー
はじめに
1. 薬物代謝物
1.1. 医薬品開発における代謝物の意味
1.2. 薬物代謝
1.2.1. 薬物代謝による化学構造の変化
1.2.2. 薬物代謝による反応性代謝物の生成と毒性
1.2.3. 代謝物のガイダンス
2. 遺伝毒性試験
2.1. 遺伝毒性試験の役割
2.2. 直接遺伝毒性物質と間接遺伝毒性物質
2.3. 遺伝毒性試験の原理
2.3.1. in vitro遺伝毒性試験
2.3.2. in vivo遺伝毒性試験
2.3.3. 標準的遺伝毒性バッテリー試験の弱点
3. 代謝物の遺伝毒性試験の実際と課題
3.1. 薬物代謝に関する課題
3.1.1. 酵素誘導ラット肝S9
3.1.2. in vitro遺伝毒性試験の試験条件
3.1.2.1. 媒体によるS9の酵素活性阻害
3.1.2.2. S9酵素反応の基質飽和や酵素阻害
3.1.2.3. 反応性代謝物のin vitro試験での評価
3.1.2.4. in vitroとin vivoにおける薬物代謝の差
3.2. 試験系に関する課題
3.2.1. in vitro試験系で用いられる試験細胞 (細菌) の特性
3.2.2. in vivo遺伝毒性試験の評価臓器
3.3. 閾値の問題
3.3.1. 遺伝毒性と閾値の有無
3.3.2. in vivo遺伝毒性試験における閾値
3.3.3. in vivo遺伝毒性試験評価の基となる代謝物曝露量
3.3.3.1. in vivo代謝物の曝露量:相対評価 vs 絶対評価
3.3.3.2. in vivo代謝物曝露量の一指標:総曝露量
3.3.4. ヒト遺伝毒性代謝物の総曝露量に基づく発がん率の算出法
4. 開発段階での薬物代謝物の遺伝毒性の評価方法とストラテジー
4.1. 開発ステージに依存した代謝物の遺伝毒性評価
4.2. 開発前期のストラテジー:ヒト潜在的代謝物と遺伝毒性の予測
4.3. 開発後期のストラテジー:新たに見出されたヒト代謝物の管理
おわりに
第5部 代謝物に関する薬物濃度分析と分析法バリデーション
はじめに
1. 薬物濃度分析法
1.1 前処理
1.1.1 除タンパク法
1.1.2 液液抽出(溶媒)法
1.1.3 固相抽出法
1.1.4 カラムスイッチング法
1.1.5 誘導体化
1.1.6 超臨界流体抽出法
1.1.7 酵素処理法
1.2 分離
1.2.1 液体グロマトグラフィー
1.2.2 分析カラム
1.2.2.1 逆相クロマトグラフィー
1.2.2.2 順相クロマトグラフィー
1.2.2.3 親水性相互作用クロマトグラフィー
1.2.2.4 イオン交換クロマトグラフィー
1.2.2.5 サイズ排除クロマトグラフィー
1.2.2.6 光学分割
1.3 検出
1.3.1 イオン源
1.3.1.1 ESI
1.3.1.2 APCI
1.3.2 質量分離部
1.4 LC-MS法を用いた薬物濃度分析の注意点
1.4.1 分子量と化学式
1.4.2 実験器具と試薬
1.4.3 装置の汚染
2. 分析法バリデーションと判定基準
2.1 試料の調製
2.2 正確さと精密さ
2.3 選択性(Selectivity)
2.4 定量下限(Lower Limit of Quantification)
2.5 検量線(Calibration Curve)
2.6 真度及び精度(Accuracy and Precision)
2.7 マトリックス効果(Matrix Effect)
2.8 回収率(Recovery)
2.9 キャリーオーバー(Carry Over)
2.10 希釈妥当性(Dilution Integrity)
2.11 安定性(Stability)
2.11.1 短期保存安定性(Short Term Stability)
2.11.2 凍結融解安定性(Freeze and Thaw Stability)
2.11.3 長期保存安定性(Long Term Stability)
2.11.4 前処理後試料中安定性(Post Preparative Stability)
2.11.5 標準原液及び標準溶液安定性(Stock Solution and Working Solution Stability)
2.12 フルバリデーション
2.13 パーシャルバリデーション
2.14 クロスバリデーション
3. 実試料分析の留意点と判定基準
3.1 検量線
3.2 QC試料
3.3 システム適合性確認
3.4 再分析
3.5 ISR(Incurred Sample Reanalysis)
4. 報告書の作成と記録
4.1 バリデーション報告書
4.2 実試料分析報告書
おわりに
第6部 ヒトと動物で異なる代謝物プロファイルと毒性予測・評価方法
1. 代謝物プロファイリング
1.1 開発初期での代謝物の標準物質とプロファイリング
1.2 代謝物の網羅的調査
1.3 動物とヒトでの代謝物プロファイリング結果と判断
2. 薬物動態と動物種差
2.1 進化における動物種差の事例
2.2 製薬における動物種差と薬物動態の比較検討
3. 人種差の問題
3.1 ニコチン代謝における人種差と動物数値との比較事例
3.2 ヒト特有代謝物における諸問題
3.3 ヒト代謝物に関する検討・評価方法
おわりに
第7部 CTD申請を見据えた代謝物に関する各開発段階で取得するデータと記載方法
~薬事戦略を見据えた具体的な実施時期や順序~
はじめに
1. CTD記載方法
1.1 記載場所
1.1.1 非臨床に関する概括評価
1.1.2 臨床に関する概括評価
1.1.3 非臨床試験に関する概要文及び概要表
1.1.3.1 概要文
1.1.3.2 概要表
1.1.4 臨床概要
1.2 留意すべき事項
2 開発段階における申請データの取り方及び戦略
2.1 代謝試験の実施時期
2.1.1臨床試験開始前
2.1.2臨床試験開始後
2.2 ヒトマスバランス試験
2.3 新たな手法
2.3.1段階的アプローチ (Tiered Approach)
2.3.2 Microdosing試験
2.3.3留意すべき事項
おわりに
第8部 薬物代謝における照会事項と再照会・追加調査を防ぐための上手な回答方法
1. 薬物動態試験における周辺環境と規制当局の考え方
1.1. 薬物動態試験のガイドライン発出とCTD記載方法
1.1.1 「2. 6 非臨床試験の概要. 2.6.4 薬物動態試験」に関わるガイドライン
1.1.2 「2. 7. 1 生物薬剤学試験及び関連する分析法」に関わるガイドライン
1.1.3 「2. 7. 2. 臨床薬理の概要」に関わるガイドライン
1.2. 代謝物の安全性試験について
1.2.1 代謝物の非臨床安全性試験が必要な基準
1.2.2 代謝物測定のフルバリデーションと段階的アプローチの活用
1.2.3 反応性代謝物に関わる安全性評価
1.3. 薬物相互作用試験について
1.3.1 薬物相互作用に関わるガイドライン
1.3.2 薬物相互作用試験での薬物動態の評価
2. 薬物動態試験に関する照会事項の具体例と考察
2.1. 新薬申請資料の審査体制と薬物動態試験の照会発出について
2.1.1 照会になる根本的理由と考えるべきこと
2.1.2 それぞれの適応患者にむけた薬物動態と薬力学(PK-PD)データ
2.1.3 薬物相互作用試験の成績
2.1.4 バイオ医薬品の薬物動態試験の成績
2.1.5 申請資料における非臨床薬理試験資料の役割
2.2. 薬物動態試験に関する照会事項の実例
2.2.1 組織分布に関するデータに対する照会事項事例
2.2.2 薬物動態の線形性に関する照会事項事例
2.2.3 動物種の個体差に関する照会事項事例
2.2.4 臨床薬物相互作用(薬物代謝)に関する照会事項事例
2.2.5 体重、性別、人種差に関する照会事項事例
2.2.6 薬物動態学的相互作用(トランスポーター)に関する照会事項事例
2.2.7 マスバランスとヒト代謝物に関する照会事項事例
2.3 FDA及びEMAからの照会事項事例と特徴
2.4. これからの薬物動態における審査方法
2.4.1 最近のPMDAの動きと電子データについての考え方
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