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発刊日 | 2020年9月29日 |
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体裁 | B5判上製本 474頁 |
価格(税込)
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ISBNコード | 978-4-86428-228-4 |
Cコード | C3047 |
再生医療・遺伝子治療の最新の観点を集約~
条件及び期限付承認での審査の視点とは!
近年トピックとなっているカルタヘナ法対応の実際や
再生医療等製品・遺伝子治療用製品に特有の事項を押さえた、
実際の承認取得事例にも言及!
・条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:審査時に重視するポイント等
・環境影響評価に関する日米欧の規制比較や問題点、
企業側の経験をふまえたカルタヘナ法の承認までの実際
・承認取得事例及び実際に苦慮した点:「キムリア点滴静注」「コラテジェン®筋注用4mg」
※対新型コロナ「DNAワクチン」で注目されるアンジェスの「環状プラスミドDNA」は
「コラテジェン」で使用されるものと同様になります
・再生医療等製品・遺伝子治療用製品の懸念事項と特有の考え方:
非臨床試験・臨床試験デザイン設計 / 感染因子への安全確保対策(ウイルス試験等) / 特性解析
同等性/同質性評価 / CPC(CPF)管理 / ゲノム編集技術 / 欧米査察の着眼点等
・再生医療等製品の知財戦略・事業化戦略と開発の課題
【条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:
審査時に重視するポイント等 】
“条件及び期限付承認を適用する場合、有効性の検証及びさらなる安全性の確認に必要なデータを
市販後に収集するという違いを改めて認識することが重要である”
当局審査部の視点から、実際に条件及び期限付承認の可否を検討する際の論点をふまえ、
承認審査等での議論の実態に言及!
治験とは異なる環境下にて実行可能な製造販売後承認条件評価をいかに計画するか?
関連する対面助言で多く受ける質問や治験届及び承認審査件数の推移等ふまえ、
近年の再生医療等製品の開発動向と今後の展望も示す。
【カルタヘナ法運用の実際:
日米欧の規制実情及び企業申請経験をふまえた具体的対応】
環境影響評価において各当局からはいつ、どのようなデータが求められるのか?
カルタヘナの承認取得までの薬事担当側での具体的な対応の実際とは?
承認取得までの具体的な対応が把握しづらい
カルタヘナ法に基づく【生物多様性環境評価】について
アカデミア・企業側双方の観点から詳述
増殖性/非増殖性ウイルスベクターの例を取り上げ、欧米当局の見解や市販後の規制要件を比較考察。
企業担当者が実際に直面する具体的なカルタヘナ法に係る生物多様性環境評価の
資料作成等、承認までの間に必要な業務を、
実際に第一種使用規程の申請に携わった外資製薬企業薬事担当者より経験をふまえて率直に述べる。
【再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方】
■最新のグローバル観点もふまえた、ヒト細胞加工製品の非臨床試験デザイン設計
安全性評価を目的とした造腫瘍性関連試験に係る試験デザインや
in vivo/in vitro試験法の詳細や選択時の考え方・各局面の留意事項等を最新の科学的知見をふまえて解説。
■再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
ばらつきが有効性に与える影響について言及し
製造開発時における品質管理の戦略を有効性の観点より述べる。
■ウイルスや細菌の検査及び検出の限界を考慮した、
再生医療等製品の感染因子に対する安全性確保対策の実際
製造に用いる生物由来原材料の安全性確保の観点から、
ウイルス安全性、無菌試験、エンドトキシン試験等、各試験法のメリットや懸念事項に言及。
■再生医療等製品の同等性/同質性評価の考え方
製造方法/製造所の変更に伴い必要な同等性/同質性評価における、
再生医療等製品の特有性をふまえた評価の考えた方を論述!
■GCTP省令での要求・再生医療の特異性をふまえたCPC(CPF)管理及び
欧米当局の要求事項及び着眼ポイントとは
設備構造設備・製造管理・品質システム・データインテグリティ,
施設バリデーションの実情等,実際の施設運用時の課題を読み解く。
各規格設定や同等性・同質性確保等の再生医療等製品特有の課題にも言及。
さらに、数多く公開されているUntitled LetterやWarning-Letterを参考とし、
査察の傾向・当局の着眼を読み解く!
【遺伝子治療用製品等における懸念事項と特有の考え方】
DS・DPの物理化学的/生物学的特性をいかにして明らかし、製法の確立及び品質評価していけばよいのか?
開発初期での十分なデータが無い中、各開発段階でいかに設定根拠と定説性を説明するか?
遺伝子治療における特有事項をふまえた非臨床試験デザイン設計の考え方とは?
さらに昨今臨床応用が期待される「ゲノム編集技術」での
各特性に応じた品質及び安全性評価・臨床での課題及び長期フォローアップにも言及。
【再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略】
■再生医療等製品の臨床試験デザインの在り方及び申請に必要なデータの考え方
各製品の特徴をふまえた観点からの試験構築の考え方とは!
筆者の経験をふまえ、製造販売承認取得を念頭とした臨床試験デザイン・必要なデータの考え方について読み解く。
■承認取得事例と実際に苦慮した点:「キムリア点滴静注」「コラテジェン®筋注用4mg」
2019年3月に本邦にて製造販売承認取得した下記2品目の開発事例を紹介!
「キムリア点滴静注(一般名:チサゲンレクルユーセル)」
「コラテジェン筋注用4mg(一般名:べペルミノゲン ペルプラスミド)」
治験開始前から承認準備・取得までの検討事項・実際に直面した課題や、
当局から要求された事項・生じた課題等にも言及。
■製薬企業側の視点で読み解く、再生医療等製品の事業化戦略・知財戦略及び開発の課題
企業での再生医療研究開発に約20年従事・業界団体活動に携わった筆者より、
企業開発者の立場で質問されることの多いポイントから、事業化戦略と開発マネジメント及び
申請の進め方と製造・品質管理を中心に課題を整理し、その戦略的解決策を考察。
さらに製薬企業の知財部担当者より、再生医療の特許出願および調査の実務における留意点についても言及。
概要
●……今後の展望として、2点述べたい。一つ目は、遺伝子治療用製品の開発について。再生医療等製品の開発動向でも触れたが、CAR-T等の遺伝子導入を行った細胞加工製品の開発は国内外で盛んであり、キムリア点滴静注のように製品化が現実のものとなっている。またゾルゲンスマ点滴静注のようなウイルスベクターを用いた遺伝子治療用製品の開発も国内外で盛んになっている。遺伝子治療用製品の開発はますます盛んになっていくものと考える。……(中略)……2つ目は、製造方法変更に伴う同等性・同質性評価について。変更内容により変更が品質に与える影響の大きさも異なり、開発製品(自己細胞加工製品/同種細胞加工製品/遺伝子治療用製品)、および変更の時期(治験開始前の開発初期~市販後)と、各製品がその局面までに得られている製造知識や品質特性情報によって評価すべき事項は一律ではない。しかしながら、材料や製造所といった製造方法の変更に伴う評価項目については、その相談や問題点が今後増えることが予想され、その考え方について一定の合意形成が重要になってくるものと予想する。……(本文へ続く)(【第1部】第1章「再生医療等製品に関する開発動向と今後の展望」独立行政法人医薬品医療機器総合機構 丸山良亮)
●……筆者は外資系の製薬企業において開発薬事業務に従事しており、これまでに複数のアデノ随伴ウイルスでカルタヘナ法に係る第一種使用規程の申請に関わった経験がある。本章ではその経験に基づき、カルタヘナ法が制定された経緯、および関連する法規制についての概略を説明し、カルタヘナ法に基づく第一種使用規程申請書および生物多様性影響評価書の作成の際の留意点や、独立行政法人医薬品医療機器総合機構および厚生労働省と業務を進める際のポイントを紹介する。ただし、まず初めに薬事担当者が直面する、開発品目がカルタヘナ法の対象となるのか、あるいは個室管理の必要性の判断や、カルタヘナ法に関連した具体的な行政手続きおよび関連通知等の解説については、日本製薬工業協会が発行している「遺伝子治療用製品等及び感染症の予防を目的とする遺伝子組換え生ワクチンの治験実施までの留意事項(第1版)に詳しく記載されているため、本章ではなるべく重複を避け、薬事担当者が具体的にカルタヘナ法に係る資料を作成することから承認までの間に必要となる業務に焦点を当てて解説する。また、カルタヘナ法に係る資料作成等の観点からは、当該品目の欧米における開発のフェーズや、環境影響評価の実施状況を確認することは非常に重要である。そのため遺伝子組換え生物を用いた臨床試験を本邦で実施する際に必要な知識として、欧米での環境影響評価や遺伝子組換え生物等の排出の規制についても概略を解説する。……(本文へ続く)(【第1部】第4章2節「企業におけるカルタヘナ法に係る第一種使用規程ならびに生物多様性影響評価書の作成〜承認取得までの留意点」ファイザーR&D(合) 田島玄太郎)
●再生医療等製品は,一部の遺伝子治療薬を除き,生きた細胞から製造され,生きた細胞のまま出荷される.そのため,原料細胞は不均一で多様性を内包し,製造工程は動的で不安定となり,適切に管理されなければ製品はより大きな不均一性と不安定性を有するようになる。……(中略)……再生医療等製品の品質管理においても治療効果と安全性を保証する点は同じであるが,製品の不均一性が不可避であることが前提となる.言い換えれば,一定の有効性と安全性が担保できるばらつきの許容範囲を設定し,その範囲内に品質を制御することが目標となる.しかしながら品質が有効性に与える影響を適正に評価するには,製品のライフサイクルの成熟を待つ必要があり,開発の初期段階では基礎研究のデータなどより暫定的なばらつきの許容範囲を設定しなければならない.
本章では,製品のばらつきが有効性に与える影響について述べ,製造開発時における品質管理の戦略を有効性の観点より考えていきたい.なお,本章では有効性のみに言及するが,実際の品質管理においては安全性の保証も同時に行わなければならないことを申し添えておく.……(本文へ続く)(【第2部】第3章「再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理」北海道大学 加畑馨)
●……米国の法規則体系ではGCTP省令に相当する再生医療等製品の製造管理、品質管理に関しては、バイオ製品等の医薬品や医療機器と同じく現行のGMPが対応する体系であると考えられ、同時にHCT/Psに関係する規則である21CFR1270や21CFR1271(cGTPを含む)の適用も受けるとの二重構造の監督・監視体系となっている。これらに加えて米国ではGMP査察は治験薬を作製する臨床治験施設など病院施設に対しても実施されること、及びFDAは臨床試験施設に対するGCP査察を頻繁に行うプラクティスにて運用していることもあって、再生医療製品に関わる監視・監督は製造業者だけでなく医師を含む臨床治験施設に対しても実地査察を通じて行われている点で日本とは事情が異なると思われる(治験施設に対するGCP上の査察は欧州でも頻繁に実施されている)。
欧州当局のGMP査察による不備事例はNon-Compliance情報としてEudraGMDPデータベースにて閲覧は可能であるが、詳細な内容までは記載されていない。一方、FDAによる査察に関する情報は情報公開法の下で入手が可能となるばかりでなく、法的行政措置としての警告や是正措置命令(Untitled LetterやWarning-Letter)も数多く公開されていることから査察傾向について分析や解説が可能であり、多くの頁を割いて詳述してみた。……(本文へ続く)(【第2部】第7章「再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点 」ノビオコンサルティング 立石伸男)
●……第3部の構成内容としては、遺伝子細胞用製品等に関わる品質は第1章に、特性解析に関しては第2章に、非臨床試験第に関しては3章に記載する。また、近年、遺伝子治療として定義され、いまだ指針上にその品質、安全性に関する記載がないゲノム編集技術に関しては第4章に、国内の医療機関でウイルスベクターを使用する際に必要となるカルタヘナ法 第一種使用規程に関しては第5章に記載し、第3部を通して遺伝子細胞用製品等に関する一連の事項を全て網羅している。なお、ベクターに関しては主にウイルスベクターを対象とし、治験及び製造販売承認後の患者フォローアップに関しては割愛したことをご了承いただきたい。全体を通して参考として法律、指針等は以下の通りである。……本稿が遺伝子治療用製品等を開発する企業、研究者に役立つことを祈念するが、ここで記載する内容は全て私見に基づくもので、最終的な内容確認等は医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談の上、決定する必要があることをご理解頂きたい。……(本文へ続く)(【第3部】「遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方 」国立成育医療研究センター 小野寺雅史)
●……これまでに再生医療分野での研究開発に約20年間従事してきたが、既存の医薬品や医療機器との違いに起因する問題含めて、さまざまな困難に直面してきた。また医療機器と再生医療の二つの業界団体での活動にも携わってきたため、基礎の研究者、臨床の医師、行政の担当官、企業の開発者や経営者など、多くの方々からの意見やアドバイスを伺う機会を経験させて頂けた。再生医療は、新しい医療機会の提供であり、企業が製品を上市して社会に治療を受け入れてもらうまでに、多くの意思決定を行う必要がある。これまでの立場から、このような場合の最終判断は、企業エンジニアの視点から行うことが多かった。
本稿では、再生医療を広く普及させて産業化推進に繋がる開発を行うため、企業での開発者の立場で質問されることの多いポイントから、事業化戦略と開発マネジメント、申請の進め方と製造・品質管理を中心に、これまでに感じてきた課題を整理して、その戦略的解決策を考察する。……(本文へ続く)(【第4部】第5章「再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題 」テルモ(株) 鮫島正)
著者
丸山良亮 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 |
河西正樹 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 |
山口照英 | 金沢工業大学 |
田島玄太郎 | ファイザーR&D(合) |
平井孝昌 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
草川森士 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
佐藤陽治 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
加畑馨 | 北海道大学 |
岡﨑利彦 | 大阪大学 |
國枝章義 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 |
立石伸男 | ノビオコンサルティング(合) |
小野寺雅史 | 国立成育医療研究センター |
岡田 潔 | 大阪大学 |
澤 芳樹 | 大阪大学 |
弦巻好恵 | ノバルティスファーマ(株) |
中條光章 | アンジェス(株) |
中嶋義充 | 武田薬品工業(株) |
鮫島正 | テルモ(株) |
書籍趣旨
【第1部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品における規制要件の現状と最新動向
第1章 再生医療等製品に関する開発動向と今後の展望
第2章 再生医療等製品の条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:
条件及び期限付承認制度における製品開発上の留意点等
第3章 再生医療等製品/遺伝子治療用製品におけるカルタヘナ法運用の実際
第1節 生物多様性環境評価に関する日米欧の規制の違いと問題点
第2節 企業におけるカルタヘナ法に係る第一種使用規程ならびに
生物多様性影響評価書の作成から承認取得までの留意点
【第2部】再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方
第1章 再生医療等製品における非臨床試験時の試験デザイン設計
第2章 再生医療等製品のウイルス安全性、無菌試験、エンドトキシン試験について
第3章 再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
第4章 再生医療等製品特有の課題をふまえたCPC(CPF)管理の実際
第5章 再生医療等製品における同等性/同質性評価の考え方とICHQ5Eの利用
第6章 再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点
第1節 米国
第2節 欧州
【第3部】遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方
第1章 品質
第2章 特性解析
第3章 非臨床試験
第4章 ゲノム編集技術
第5章 カルタヘナ法第一種使用規程
【第4部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略
第1章 再生医療等製品の臨床試験デザインの在り方及び申請に必要なデータの考え方
第2章 再生医療等製品 CAR-T(キメラ抗原受容体T)細胞療法の日本における開発
第3章 遺伝子治療用製品における承認取得事例と実際に苦慮した点
第4章 再生医療等製品の知的財産戦略と特有の問題
第5章 再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題
目次
第1章 再生医療等製品に関する規制要件と当局方針・今後の展望
はじめに
1. 再生医療の規制
2. 再生医療等製品の開発動向
2.1. 対面助言及び治験
2.1.1 対面助言件数及び加工細胞等の治験計画届出件数の推移
2.1.2 再生医療等製品治験相談等の動向
2.2. 承認品目
3. 今後の展望
おわりに
第2章 再生医療等製品の条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:
条件及び期限付承認制度における製品開発上の留意点等
はじめに
1. 再生医療等製品の条件及び期限付承認制度
1.1 概 要
1.2 条件及び期限付承認において付される「条件」及び「期限」について
1.3 製造販売後承認条件評価
2 条件及び期限付承認制度における開発上の留意点
2.1 製 品のライフサイクル及びベネフィット定義を踏まえた早期検討
2.2 条 件及び期限付承認に関連する対面助言、承認審査等での議論の実態について
2.3 CMC(Chemistry, Manufacturing and Control)開発について
おわりに
第3章 再生医療等製品/遺伝子治療用製品におけるカルタヘナ法運用の実際
第1節 生物多様性環境評価に関する日米欧の規制の違いと問題点
はじめに
1.日本のカルタヘナ第一種使用審査スキームについて
2.欧米の遺伝子治療薬の環境影響評価
2.1. EU各国の治験前の遺伝子組換え生物(GMO)の審査
2.2 米国でのIND申請における環境影響評価とウイルス排出試験
3.欧米の承認申請における環境影響評価
3.1.EUでの承認時の環境影響評価と市販後のリスクマネージメント計画
3.2.FDAでの承認申請時の環境影響評価
3.3.スイスメディックにおけるウイルス排出の評価
4.海外規制当局に環境影響評価と日本のカルタヘナ第一種使用の評価の比較
第2節 企業におけるカルタヘナ法に係る第一種使用規程申請書および生物多様性影響評価書の作成から承認取得までの留意点
はじめに
1. カルタヘナ法が制定された背景
1.1. 生物の多様性に関する条約(Convention on Biological Diversity)
1.1.1. 生物の多様性に関する条約の目的
1.2. 生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書(Cartagena Protocol on Biosafety)
1.2.1. カルタヘナ議定書の目的
2. カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)
2.1. 第一種使用規程と第二種使用規程
2.2. 第一種使用等に関する事故時の措置
2.3. 罰則規定
3. カルタヘナ法の関係法令およびポイント
3.1. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施行規則(平成15年 財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省令第1号)
3.2. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第三条の規定に基づく基本的事項(平成15年 財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、環境省告示第1号)
3.3. 遺伝子組換え生物等の第一種使用等による生物多様性影響評価実施要領(平成15年11月21日財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省告示第二号)
4. カルタヘナ法に係る第一種使用規程および生物多様性影響評価書の作成から承認取得までの留意点
4.1. 申請資料の作成準備から承認までのタイムライン
4.1.1. 申請資料の作成〜承認までに時間がかかる要因
4.2. 資料作成〜PMDAへの申請資料案の提出まで
4.2.1. 資料作成のための情報入手
4.2.2. 申請資料作成の際に参照する資料および留意点
4.2.3. 第一種使用規程承認申請書の作成
4.2.4. 生物多様性影響評価書の作成
4.3. PMDAへの申請資料案の提出〜申請前確認の終了まで
4.3.1. 第一種使用規程承認申請書に対して想定される照会事項
4.3.2. 生物多様性影響評価書に対して想定される照会事項
4.3.2.1. I 宿主又は宿主に属する分類学上の種に関する情報
4.3.2.2. II 遺伝子組換え生物等の調製等に関する情報
4.3.2.3. III 遺伝子組換え生物等の使用に関する情報
4.4. 承認申請〜承認まで
4.4.1. 専門協議後の照会事項
4.4.2. 第一種使用規程承認申請書に対して想定される照会事項
4.4.3. 結果通知書(案)のレビュー
4.4.4. 承認通知の受領
4.5. 承認以降
5. カルタヘナ法関連相談
6. 環境影響評価および排出に関する日米欧の規制/ICH見解の違いによる留意点
6.1. MHLW通知における生物多様性影響評価のための排出データの位置付け
6.2. 環境影響評価および排出に関する日米欧の規制/ICH見解の主な違い
6.3. 環境影響評価の結果および排出データの求められる時期の日米欧での違い
7. 米国の環境影響評価
7.1. Investigational New Drug (IND)時における環境影響評価
7.2. Biologics License Application (BLA)時における環境影響評価
8. 欧州の環境影響評価
8.1. Clinical Trials Application (CTA)時における環境影響評価
8.1.1. Directive 2001/18/EC on the deliberate release into the environment of genetically modified organisms
8.1.2. Directive 2009/41/EC on the contained use of genetically modified micro-organisms
8.1.3. 欧州における環境影響評価の迅速化の動き
8.2. Marketing authorisation application (MAA)時の環境影響評価
9. ゾルゲンスマの環境影響評価および市販後の排出管理について
9.1. ゾルゲンスマの環境影響評価に対するFDA、EMAおよびPMDAの審査結果
9.2. ゾルゲンスマの排出の管理に対するFDA、EMAおよびPMDAの規制
10. MHLW関連通知
10.1. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に基づく手続の見直しについて
(平成28年7月14日 薬生発0714第2号)
10.2. 遺伝子治療用製品等及び遺伝子組換え生物等に関する報告について
(平成27年6月23日 薬食審査発0623第1号、薬食機参発0623第1号)
10.3. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に基づく
承認の申請等の事務手続等に関する質疑応答集(Q&A)について
(平成27年7月16日 事務連絡)
10.4. 遺伝子組換え生物等含有医薬品等の第一種使用規程の承認申請に必要な
生物多様性影響の評価を実施する際の留意事項について
(平成19年9月13日 薬食発第0913005号)
11. まとめ
おわりに
【第2部】再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方
第1章 再生医療等製品における非臨床試験時の試験デザイン設計
はじめに
1. 効力又は性能を裏付ける試験(非臨床POC試験)
2. 体内動態試験
3. 非臨床安全性試験
3.1 毒性試験
3.1.1 非細胞成分及び製造工程由来の不純物に対する毒性試験
3.1.2 単回及び反復投与による毒性試験
3.1.3 局所刺激試験
3.1.4 その他の毒性試験
3.2 造腫瘍性試験
3.2.1 ヒトES/iPS細胞加工製品のための造腫瘍性関連試験
3.2.1.1 invitro試験
3.2.1.2 invivo試験
3.2.1.3 造腫瘍性試験におけるinvivo試験(実験動物)の留意点
3.2.2 ヒト体細胞/体性幹細胞加工製品のための造腫瘍性関連試験
3.3 遺伝的安定性に関する試験
4. 欧米における非臨床試験に関する考え方
4.1 米国における考え方
4.2 欧州における考え方
おわりに
第2章 再生医療等製品のウイルス安全性、無菌試験、エンドトキシン試験について
はじめに
1.再生医療等製品のウイルス安全性
1.1 ウイルス検査
1.2細胞バンクやセルストックを適用する再生医療等製品のウイルス検査
2.無菌試験その他の感染症に関する試験
2.1NATによる無菌試験
2.2NAT以外の迅速無菌試験法
3.製造工程及び最終製品での試験
3.1無菌試験
3.2.マイコプラズマ否定試験
4. エンドトキシン試験
おわりに
第3章 再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
はじめに
1. 有効性評価におけるばらつきの影響
2. 工程管理によるばらつきの制御
3. 製造工程の構築と品質の作り込み
4. 品質規格の考え方
5. 原料細胞の受入規格
6. 自家製品の特殊性
おわりに
第4章 GCTP省令をふまえたCPC(CPF)管理
1 再生医療等製品における構造設備に関する留意事項
1.1 再生医療等製品における無菌環境維持の基本的考え
1.2 施設設計における留意事項 1.2.1 周囲立地条件
1.2.2 ユニット内へのアプローチ
1.2.3 経年劣化の早期発見への工夫
1.2.4 その他の留意事項
1.3 空調設備
1.3.1 空調設備の基本構造
1.3.2 空調設備の設計
1.3.3 スモークスタディに関するFDA指摘事項
2 再生医療等製品における製造管理に関する留意事項
2.1 Quality by Design (QbD)
2.2 ICH Q10における管理戦略の考え方
2.3 QbTとQbD
2.4 再生医療等製品におけるQbDの導入
2.5 技術移転
3 再生医療等製品と品質システム
3.1 CPCにおけるPQS構築 3.1.1 医薬品品質システム(PQS)
3.1.2 改正GMP省令のポイント
3.1.3 CAPA・PDCAによる継続的改善
3.2 提供の可否の決定と取り扱いの決定
3.3 GCTP調査要領(6サブシステム)
3.4 バリデーション(DQ/IQ/OQ/PQ)及び保守点検
3.4.1 CPC運用におけるバリデーション
3.4.2 バリデーション基準改正のポイント
3.4.3 バリデーション実施の考え方:細胞培養用のCO2インキュベーター例
3.4.4 「日常モニタリングをすれば、定期的バリデーションは不要か?」
3.4.5 再生医療等製品におけるバリデーション実施回数の考え方
3.4.6 施設・機器バリデーションにおけるコスト削減の課題
3.4.7 施設バリデーションに関するアンケート調査
3.5 CPCにおける実務者教育
3.6 再生医療等製品におけるGDP管理
3.7 その他の品質システムに係る留意事項
4 データインテグリティ(DI)
4.1 DI導入の背景
4.2 DIの原則(ALCOA+CCEA)
4.3 試験検査機器のDI管理と留意事項への対応策
(1)誤解を生みやすい用語:「複写(Copy)」
(2)誤解を生みやすい用語:「生データ(Raw Data)」
4.4 電磁的記録特有の取り扱い事項
(1)ユーザーアクセス権限の管理
(2)「不正」と「不備」の違い
4.5 DI確保に向けたシステム不備への継続した対応策
4.6 外部委託におけるDI対応
4.7 文書のデザイン
4.8 総括的な工程管理システムの導入
4.9 規制当局からのDI指摘事項と考察
4.10 PQSの確立に向けて
5 再生医療等製品特有の課題
5.1 再生医療等製品の規格とは?
5.2 同等性/同質性
5.3 “一定操作の実施”の取り扱い
5.4 新たな薬価算定の制度導入の必要性
第5章 再生医療等製品における同等性/同質性評価の考え方とICHQ5Eの利用
はじめに
1. 再生医療等製品の開発と品質管理
2. 製造工程の変更と品質の同等性/同質性評価の考え方
2.1. 製造工程の変更
2.2. 品質の同等性/同質性評価の考え方
おわりに
第6章 再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点
はじめに
第1節 米国(FDA)
1. 再生医療製品に関する法的規制
1.1 Human Somatic Cell Therapy Products and Gene Therapy Productsの施行と21 CFR 1270への反映
1.2 FDA Notification;Proposed Regulatory Approach Regarding Cellular and Tissue-Based Product, 62 FR 9721
1.3 cGTPと21CER1270
2. PHSA§351と§361
2.1 HCT/Pに対するリスク毎の規制階層(risk-based approach)
2.2 “minimal manipulation”と“homologous use”
2.3 種々のガイドライン
3. 21 CFR §1271(Human cells, tissues, and cellular and tissue-based products)
3.1 21 CFR §1271の概要
3.2 21CFR1271の各条解説
3.2.1 HCT/Pの定義
3.2.2 HCT/P製造業者のタイプと遵守要件
(1)21 CFR 1271.10
(2)21 CFR 1271.15
<21 CFR 1271.15(b)と1271.10(a)との区分及びPHSA§361と§351との関係>
(3)21 CFR 1271.20
<§1271.150における記載内容>
3.3 cGTP各条解説
§1271.160(Establishment and maintenance of a quality program:品質プログラムの確立と維持)
§1271.170(Personnel:職員)
§1271.180(Procedures:手順)
§1271.190(Facilities:製造施設)
§1271.195(Environmental control and monitoring:環境管理とモニタリング)
§1271.200(Equipment:設備機器)
§1271.210(Supplies and reagents:資材や試薬)
§1271.215 (Recovery:回収)
§1271.220(Processing and process controls:製造時のプロセスコントロール)
§1271.225(Process changes:プロセス変更)
§1271.230(Process validation:プロセスバリデーション)
§1271.250 (Labeling controls:ラベリング)
§1271.260(Storage:保管・保存)
§1271.265(Receipt, predistribution shipment, and distribution of an HCT/P:HCT/Pの受領,頒布前の輸送,及び頒布)
§1271.270(Records:記録)
§1271.290(Tracking:追跡)
§1271.320(Complaint file:苦情ファイル)
4. cGTPとcGMPとの比較
5. HCT/P治験薬製品
6. FDA査察の状況と傾向
6.1 査察時のチェックポイント
6.2 Compliance Program Manual Guidance 7341.002
6.2.1 PartⅡ-実施
6.2.2 PartⅢ-査察
6.2.3 PartⅤ-規制/行政戦略
6.2.4 Attachment (添付) A-薬事規制に関する考慮点
6.2.5 Attachment (添付) B-ドナースクリーニング
6.2.6 Attachment (添付) C-ドナーテスト
6.2.7 Attachment(添付)D-処理とプロセス制御
6.2.8 Attachment (添付) E-ラベリング
6.2.9 Attachment添付F-輸入
6.2.10 Attachment(添付)G-受託業者
6.2.11 Attachment(添付)H-生殖組織
6.2.12 Attachment(添付)I-造血幹細胞/前駆細胞
6.2.13 Attachment(添付)J-記録化
6.2.14 Attachment(添付)K-記録の要約
6.4 HCT/P査察の実施状況
6.5 cGTPに関する査察結果
6.6 cGMPでの査察(Biologics)
6.6.1 Biologicsの査察の特徴
6.6.2 cGMPに基づく査察の状況
第2節 欧州(EMA)
1. ATMPガイドラインの概要
1.1 ATMPガイドラインの特徴
1.2 各条解説(ATMPに特徴的な事項を中心に特に知っておいて頂きたいものを抽出)
2. 査察の動向
3. 注目すべきプラクティス
3.1 Qualified Person (QP)の責任
3.2 OOS(規格外)バッチの使用
3.3 同等性(Comparability)の証明
3.3.1 (Q&A)文書(EMA/CAT/499821/2019)の紹介
(1)イントロダクション
(2)規制に関する検討事項
【第3部】遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方
はじめに
第1章 品質
はじめに
1. 品質管理の考え方
2. Drug Substance:DS
2.1 構成要素
2.1.1 遺伝子発現構成体・プラスミド
2.1.2 ベクター
2.1.3 遺伝子導入細胞
2.2 製法
2.2.1 原材料
2.2.1.1 生物由来原料
i. ヒト血漿分画製剤
ii. ヒト由来原料(細胞)
iii. 動物由来原料
2.2.1.2 バンクシステム
i. マスターセルバンク:MCB
ii. ワーキングセルバンク:WCB
iii. マスターウイルスバンク:MVB
iv. ワーキングウイルスバンク:WVB
v. 微生物バンク
2.2.2 製造方法
2.3 工程内管理
2.3.1 プロセスバリデーション
2.3.2 規格
2.3.3 正当性
2.3.4 ロット解析
2.4 安定性
3. Drug Product:DP
おわりに
第2章 特性解析
はじめに
1. 製品の性状
1.1 ウイルスベクター
1.2 遺伝子導入細胞
2. 特性解析
2.1 純度試験
2.2 不純物
2.2.1 Process-related impurity
2.2.1.1 感染性因子
i. 細菌・真菌,マイコプラズマ,エンドトキシン
ii. 偶発性感染性ウイルス
iii. 製品由来感染性ウイルス
2.2.1.2 その他
2.2.2 Product-related impurity
2.2.2.1 非感染性ウイルス粒子
2.2.2.2 遺伝子導入細胞
2.3 生物活性・力価
2.4 含量・細胞数等
3. 分析法バリデーション
おわりに
第3章 非臨床試験
はじめに
1. 一般的な非臨床試験
1.1 非臨床試験内で使用される開発製品
1.2 Good Laboratory Practice(GLP)
1.3 非臨床安全性試験
1.3.1 動物種の選択
1.3.2 動物種の数
1.3.3 試験デザイン
1.3.3.1 一般原則
1.3.3.2 用量設定
1.3.3.3 投与方法
1.3.3.4 試験期間
1.3.3.5 観察及び検査項目
1.3.3.6 回復性
1.4 Proof-Of-Concept(POC)
1.5 生殖・発達毒性試験
2. 遺伝子治療用製品等に特有の非臨床安全性試験
2.1 ウイルスベクター
2.2 生体内分布
2.2.1 ウイルスベクター
2.2.2 遺伝子導入細胞
2.3 遺伝子組み込み
2.3.1 一般原則
2.3.2 生殖細胞への組み込み
2.4 がん原性,造腫瘍性
2.4.1 がん原性
2.4.2 造腫瘍性
2.5 免疫毒性
おわりに
第4章 ゲノム編集技術
はじめに
1. 種類
1.1 Zinc-Finger Nucleases(ZFNs)
1.2 Transcription Activator-Like Effector Nucleases(TALENs)
1.3 Clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR associated protein 9(CRISPR/Cas9)
1.4 DNA切断を行わないゲノム編集技術
2. 品質と安全性
2.1 品質
2.1.1 ベクター
2.1.2 mRNA
2.1.3 タンパク質,sgRNA
2.1.4 ゲノム編集されたヒト細胞加工製品
2.2 安全性
2.2.1 オフターゲット作用
2.2.2 造腫瘍性
2.2.2.1 ベクター
2.2.2.2 標的細胞
2.2.3 遺伝子変異
2.2.4 免疫原性
3. in vivoゲノム編集
3.1 標的遺伝子
3.2 標的細胞・組織
3.3 動物試験
おわりに
第5章 カルタヘナ法第一種使用規程
はじめに
「第一種使用規定承認申請書(AAV)」
「第一種使用規定承認申請書(Ad,HSV)」
「第一種使用規定承認申請書における生物多様性影響評価書の記載にあたっての留意事項に関する補足解説」(補足解説書)」
【第4部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略
第1章 再生医療等製品の臨床試験デザインの在り方及び申請に必要なデータの考え方
はじめに
1.再生医療等製品の臨床試験の特徴と注意事項
2.再生医療等製品の有効性・安全性の評価について
3.再生医療等製品の承認に求められる考え方と条件・期限付承認制度
4.再生医療等製品の臨床試験の実例
4.1 自家培養表皮 ジェイスの場合
4.2 自家培養軟骨 ジャックの場合
4.3 テムセルHS注の場合
4.4 ハートシートの場合
4.5 キムリアの場合
4.6 ステミラックの場合
4.7 コラテジェンの場合
おわりに
第2章 再生医療等製品 CAR-T(キメラ抗原受容体T)細胞療法の日本における開発
1. はじめに
2. チサゲンレクルユーセルによる治療プロセス
3. 治験開始前
3.1. 臨床試験の準備
3.2. 薬事戦略相談
3.3. 治験施設準備
4. 承認申請準備から承認まで
4.1. オーファン申請
4.2. チサゲンレクルユーセル治療に関連する薬剤・資材の準備
4.2.1. シリズマブ
4.2.2. リンパ球除去化学療法
4.2.3. コンビネーション製品化の検討
4.3. 有効性及び安全性の評価
4.4. 品質
4.5. PMS
4.6. サプライチェーン
4.7. 不具合情報
5. 市販後
5.1. 市販施設の準備
5.2. 規格外製品の取り扱いについて
6. おわりに
第3章 遺伝子治療用製品における承認取得事例と実際に苦慮した点
1.はじめに
2.法規制の変遷
3.コラテジェンの開発コンセプト
3-1.肝細胞増殖因子の生理作用
3-2.プラスミドベクター
3-3.重症虚血肢
4.コラテジェン開発の歴史
4-1.臨床評価の成績
4-2.審査結果
5.条件及び期限付承認の課題
6.製造販売後承認条件評価の課題
第4章 再生医療等製品の知的財産戦略と特有の問題
はじめに
1. 医薬品産業の発展と再生医療分野の位置づけ
1.1 医薬品産業の発展と知的財産面からの課題
2. 過去の事例に基づく、技術の複雑性、予測可能性の観点からの考察
2.1 低分子医薬
2.2 抗体医薬
2.3 ワクチン
2.4 再生医療の位置づけ
3. 個別の観点からの考察
3.1 法規制、レギュラトリー上の規制、ガイドラインなど
3.2 生産プロセス
4. 製薬企業の知財部員から見た再生医療の特許実務の留意点
4.1 製薬企業の知財部員から見た特許出願実務の留意点
4.1.1. 再生医療分野における「もの」の特許
4.1.2. 再生医療分野における製造プロセスの特許
4.1.3. 再生医療分野におけるその他カテゴリーの特許
4.1.4. 特許出願のタイミング
4.2 製薬企業の知財部員から見た調査実務の留意点
4.2.1 調査のタイミング
4.2.2 調査における留意点
おわりに
第5章 再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題
1はじめに
2.事業化戦略と開発マネジメント
2.1 再生医療の発展と事業化戦略
2.2 再生医療の開発マネジメント
3.再生医療等製品の承認申請と製造・品質管理について
3.1 承認申請の進め方
3.2 製造と品質管理について
4.まとめ
概要
●……今後の展望として、2点述べたい。一つ目は、遺伝子治療用製品の開発について。再生医療等製品の開発動向でも触れたが、CAR-T等の遺伝子導入を行った細胞加工製品の開発は国内外で盛んであり、キムリア点滴静注のように製品化が現実のものとなっている。またゾルゲンスマ点滴静注のようなウイルスベクターを用いた遺伝子治療用製品の開発も国内外で盛んになっている。遺伝子治療用製品の開発はますます盛んになっていくものと考える。……(中略)……2つ目は、製造方法変更に伴う同等性・同質性評価について。変更内容により変更が品質に与える影響の大きさも異なり、開発製品(自己細胞加工製品/同種細胞加工製品/遺伝子治療用製品)、および変更の時期(治験開始前の開発初期~市販後)と、各製品がその局面までに得られている製造知識や品質特性情報によって評価すべき事項は一律ではない。しかしながら、材料や製造所といった製造方法の変更に伴う評価項目については、その相談や問題点が今後増えることが予想され、その考え方について一定の合意形成が重要になってくるものと予想する。……(本文へ続く)(【第1部】第1章「再生医療等製品に関する開発動向と今後の展望」独立行政法人医薬品医療機器総合機構 丸山良亮)
●……筆者は外資系の製薬企業において開発薬事業務に従事しており、これまでに複数のアデノ随伴ウイルスでカルタヘナ法に係る第一種使用規程の申請に関わった経験がある。本章ではその経験に基づき、カルタヘナ法が制定された経緯、および関連する法規制についての概略を説明し、カルタヘナ法に基づく第一種使用規程申請書および生物多様性影響評価書の作成の際の留意点や、独立行政法人医薬品医療機器総合機構および厚生労働省と業務を進める際のポイントを紹介する。ただし、まず初めに薬事担当者が直面する、開発品目がカルタヘナ法の対象となるのか、あるいは個室管理の必要性の判断や、カルタヘナ法に関連した具体的な行政手続きおよび関連通知等の解説については、日本製薬工業協会が発行している「遺伝子治療用製品等及び感染症の予防を目的とする遺伝子組換え生ワクチンの治験実施までの留意事項(第1版)に詳しく記載されているため、本章ではなるべく重複を避け、薬事担当者が具体的にカルタヘナ法に係る資料を作成することから承認までの間に必要となる業務に焦点を当てて解説する。また、カルタヘナ法に係る資料作成等の観点からは、当該品目の欧米における開発のフェーズや、環境影響評価の実施状況を確認することは非常に重要である。そのため遺伝子組換え生物を用いた臨床試験を本邦で実施する際に必要な知識として、欧米での環境影響評価や遺伝子組換え生物等の排出の規制についても概略を解説する。……(本文へ続く)(【第1部】第4章2節「企業におけるカルタヘナ法に係る第一種使用規程ならびに生物多様性影響評価書の作成〜承認取得までの留意点」ファイザーR&D(合) 田島玄太郎)
●再生医療等製品は,一部の遺伝子治療薬を除き,生きた細胞から製造され,生きた細胞のまま出荷される.そのため,原料細胞は不均一で多様性を内包し,製造工程は動的で不安定となり,適切に管理されなければ製品はより大きな不均一性と不安定性を有するようになる。……(中略)……再生医療等製品の品質管理においても治療効果と安全性を保証する点は同じであるが,製品の不均一性が不可避であることが前提となる.言い換えれば,一定の有効性と安全性が担保できるばらつきの許容範囲を設定し,その範囲内に品質を制御することが目標となる.しかしながら品質が有効性に与える影響を適正に評価するには,製品のライフサイクルの成熟を待つ必要があり,開発の初期段階では基礎研究のデータなどより暫定的なばらつきの許容範囲を設定しなければならない.
本章では,製品のばらつきが有効性に与える影響について述べ,製造開発時における品質管理の戦略を有効性の観点より考えていきたい.なお,本章では有効性のみに言及するが,実際の品質管理においては安全性の保証も同時に行わなければならないことを申し添えておく.……(本文へ続く)(【第2部】第3章「再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理」北海道大学 加畑馨)
●……米国の法規則体系ではGCTP省令に相当する再生医療等製品の製造管理、品質管理に関しては、バイオ製品等の医薬品や医療機器と同じく現行のGMPが対応する体系であると考えられ、同時にHCT/Psに関係する規則である21CFR1270や21CFR1271(cGTPを含む)の適用も受けるとの二重構造の監督・監視体系となっている。これらに加えて米国ではGMP査察は治験薬を作製する臨床治験施設など病院施設に対しても実施されること、及びFDAは臨床試験施設に対するGCP査察を頻繁に行うプラクティスにて運用していることもあって、再生医療製品に関わる監視・監督は製造業者だけでなく医師を含む臨床治験施設に対しても実地査察を通じて行われている点で日本とは事情が異なると思われる(治験施設に対するGCP上の査察は欧州でも頻繁に実施されている)。
欧州当局のGMP査察による不備事例はNon-Compliance情報としてEudraGMDPデータベースにて閲覧は可能であるが、詳細な内容までは記載されていない。一方、FDAによる査察に関する情報は情報公開法の下で入手が可能となるばかりでなく、法的行政措置としての警告や是正措置命令(Untitled LetterやWarning-Letter)も数多く公開されていることから査察傾向について分析や解説が可能であり、多くの頁を割いて詳述してみた。……(本文へ続く)(【第2部】第7章「再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点 」ノビオコンサルティング 立石伸男)
●……第3部の構成内容としては、遺伝子細胞用製品等に関わる品質は第1章に、特性解析に関しては第2章に、非臨床試験第に関しては3章に記載する。また、近年、遺伝子治療として定義され、いまだ指針上にその品質、安全性に関する記載がないゲノム編集技術に関しては第4章に、国内の医療機関でウイルスベクターを使用する際に必要となるカルタヘナ法 第一種使用規程に関しては第5章に記載し、第3部を通して遺伝子細胞用製品等に関する一連の事項を全て網羅している。なお、ベクターに関しては主にウイルスベクターを対象とし、治験及び製造販売承認後の患者フォローアップに関しては割愛したことをご了承いただきたい。全体を通して参考として法律、指針等は以下の通りである。……本稿が遺伝子治療用製品等を開発する企業、研究者に役立つことを祈念するが、ここで記載する内容は全て私見に基づくもので、最終的な内容確認等は医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談の上、決定する必要があることをご理解頂きたい。……(本文へ続く)(【第3部】「遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方 」国立成育医療研究センター 小野寺雅史)
●……これまでに再生医療分野での研究開発に約20年間従事してきたが、既存の医薬品や医療機器との違いに起因する問題含めて、さまざまな困難に直面してきた。また医療機器と再生医療の二つの業界団体での活動にも携わってきたため、基礎の研究者、臨床の医師、行政の担当官、企業の開発者や経営者など、多くの方々からの意見やアドバイスを伺う機会を経験させて頂けた。再生医療は、新しい医療機会の提供であり、企業が製品を上市して社会に治療を受け入れてもらうまでに、多くの意思決定を行う必要がある。これまでの立場から、このような場合の最終判断は、企業エンジニアの視点から行うことが多かった。
本稿では、再生医療を広く普及させて産業化推進に繋がる開発を行うため、企業での開発者の立場で質問されることの多いポイントから、事業化戦略と開発マネジメント、申請の進め方と製造・品質管理を中心に、これまでに感じてきた課題を整理して、その戦略的解決策を考察する。……(本文へ続く)(【第4部】第5章「再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題 」テルモ(株) 鮫島正)
著者
丸山良亮 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 |
河西正樹 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 |
山口照英 | 金沢工業大学 |
田島玄太郎 | ファイザーR&D(合) |
平井孝昌 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
草川森士 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
佐藤陽治 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
加畑馨 | 北海道大学 |
岡﨑利彦 | 大阪大学 |
國枝章義 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 |
立石伸男 | ノビオコンサルティング(合) |
小野寺雅史 | 国立成育医療研究センター |
岡田 潔 | 大阪大学 |
澤 芳樹 | 大阪大学 |
弦巻好恵 | ノバルティスファーマ(株) |
中條光章 | アンジェス(株) |
中嶋義充 | 武田薬品工業(株) |
鮫島正 | テルモ(株) |
書籍趣旨
【第1部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品における規制要件の現状と最新動向
第1章 再生医療等製品に関する開発動向と今後の展望
第2章 再生医療等製品の条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:
条件及び期限付承認制度における製品開発上の留意点等
第3章 再生医療等製品/遺伝子治療用製品におけるカルタヘナ法運用の実際
第1節 生物多様性環境評価に関する日米欧の規制の違いと問題点
第2節 企業におけるカルタヘナ法に係る第一種使用規程ならびに
生物多様性影響評価書の作成から承認取得までの留意点
【第2部】再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方
第1章 再生医療等製品における非臨床試験時の試験デザイン設計
第2章 再生医療等製品のウイルス安全性、無菌試験、エンドトキシン試験について
第3章 再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
第4章 再生医療等製品特有の課題をふまえたCPC(CPF)管理の実際
第5章 再生医療等製品における同等性/同質性評価の考え方とICHQ5Eの利用
第6章 再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点
第1節 米国
第2節 欧州
【第3部】遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方
第1章 品質
第2章 特性解析
第3章 非臨床試験
第4章 ゲノム編集技術
第5章 カルタヘナ法第一種使用規程
【第4部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略
第1章 再生医療等製品の臨床試験デザインの在り方及び申請に必要なデータの考え方
第2章 再生医療等製品 CAR-T(キメラ抗原受容体T)細胞療法の日本における開発
第3章 遺伝子治療用製品における承認取得事例と実際に苦慮した点
第4章 再生医療等製品の知的財産戦略と特有の問題
第5章 再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題
目次
第1章 再生医療等製品に関する規制要件と当局方針・今後の展望
はじめに
1. 再生医療の規制
2. 再生医療等製品の開発動向
2.1. 対面助言及び治験
2.1.1 対面助言件数及び加工細胞等の治験計画届出件数の推移
2.1.2 再生医療等製品治験相談等の動向
2.2. 承認品目
3. 今後の展望
おわりに
第2章 再生医療等製品の条件及び期限付承認制度と製造販売後承認条件評価:
条件及び期限付承認制度における製品開発上の留意点等
はじめに
1. 再生医療等製品の条件及び期限付承認制度
1.1 概 要
1.2 条件及び期限付承認において付される「条件」及び「期限」について
1.3 製造販売後承認条件評価
2 条件及び期限付承認制度における開発上の留意点
2.1 製 品のライフサイクル及びベネフィット定義を踏まえた早期検討
2.2 条 件及び期限付承認に関連する対面助言、承認審査等での議論の実態について
2.3 CMC(Chemistry, Manufacturing and Control)開発について
おわりに
第3章 再生医療等製品/遺伝子治療用製品におけるカルタヘナ法運用の実際
第1節 生物多様性環境評価に関する日米欧の規制の違いと問題点
はじめに
1.日本のカルタヘナ第一種使用審査スキームについて
2.欧米の遺伝子治療薬の環境影響評価
2.1. EU各国の治験前の遺伝子組換え生物(GMO)の審査
2.2 米国でのIND申請における環境影響評価とウイルス排出試験
3.欧米の承認申請における環境影響評価
3.1.EUでの承認時の環境影響評価と市販後のリスクマネージメント計画
3.2.FDAでの承認申請時の環境影響評価
3.3.スイスメディックにおけるウイルス排出の評価
4.海外規制当局に環境影響評価と日本のカルタヘナ第一種使用の評価の比較
第2節 企業におけるカルタヘナ法に係る第一種使用規程申請書および生物多様性影響評価書の作成から承認取得までの留意点
はじめに
1. カルタヘナ法が制定された背景
1.1. 生物の多様性に関する条約(Convention on Biological Diversity)
1.1.1. 生物の多様性に関する条約の目的
1.2. 生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書(Cartagena Protocol on Biosafety)
1.2.1. カルタヘナ議定書の目的
2. カルタヘナ法(遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律)
2.1. 第一種使用規程と第二種使用規程
2.2. 第一種使用等に関する事故時の措置
2.3. 罰則規定
3. カルタヘナ法の関係法令およびポイント
3.1. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律施行規則(平成15年 財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省令第1号)
3.2. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律第三条の規定に基づく基本的事項(平成15年 財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、環境省告示第1号)
3.3. 遺伝子組換え生物等の第一種使用等による生物多様性影響評価実施要領(平成15年11月21日財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省告示第二号)
4. カルタヘナ法に係る第一種使用規程および生物多様性影響評価書の作成から承認取得までの留意点
4.1. 申請資料の作成準備から承認までのタイムライン
4.1.1. 申請資料の作成〜承認までに時間がかかる要因
4.2. 資料作成〜PMDAへの申請資料案の提出まで
4.2.1. 資料作成のための情報入手
4.2.2. 申請資料作成の際に参照する資料および留意点
4.2.3. 第一種使用規程承認申請書の作成
4.2.4. 生物多様性影響評価書の作成
4.3. PMDAへの申請資料案の提出〜申請前確認の終了まで
4.3.1. 第一種使用規程承認申請書に対して想定される照会事項
4.3.2. 生物多様性影響評価書に対して想定される照会事項
4.3.2.1. I 宿主又は宿主に属する分類学上の種に関する情報
4.3.2.2. II 遺伝子組換え生物等の調製等に関する情報
4.3.2.3. III 遺伝子組換え生物等の使用に関する情報
4.4. 承認申請〜承認まで
4.4.1. 専門協議後の照会事項
4.4.2. 第一種使用規程承認申請書に対して想定される照会事項
4.4.3. 結果通知書(案)のレビュー
4.4.4. 承認通知の受領
4.5. 承認以降
5. カルタヘナ法関連相談
6. 環境影響評価および排出に関する日米欧の規制/ICH見解の違いによる留意点
6.1. MHLW通知における生物多様性影響評価のための排出データの位置付け
6.2. 環境影響評価および排出に関する日米欧の規制/ICH見解の主な違い
6.3. 環境影響評価の結果および排出データの求められる時期の日米欧での違い
7. 米国の環境影響評価
7.1. Investigational New Drug (IND)時における環境影響評価
7.2. Biologics License Application (BLA)時における環境影響評価
8. 欧州の環境影響評価
8.1. Clinical Trials Application (CTA)時における環境影響評価
8.1.1. Directive 2001/18/EC on the deliberate release into the environment of genetically modified organisms
8.1.2. Directive 2009/41/EC on the contained use of genetically modified micro-organisms
8.1.3. 欧州における環境影響評価の迅速化の動き
8.2. Marketing authorisation application (MAA)時の環境影響評価
9. ゾルゲンスマの環境影響評価および市販後の排出管理について
9.1. ゾルゲンスマの環境影響評価に対するFDA、EMAおよびPMDAの審査結果
9.2. ゾルゲンスマの排出の管理に対するFDA、EMAおよびPMDAの規制
10. MHLW関連通知
10.1. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に基づく手続の見直しについて
(平成28年7月14日 薬生発0714第2号)
10.2. 遺伝子治療用製品等及び遺伝子組換え生物等に関する報告について
(平成27年6月23日 薬食審査発0623第1号、薬食機参発0623第1号)
10.3. 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律に基づく
承認の申請等の事務手続等に関する質疑応答集(Q&A)について
(平成27年7月16日 事務連絡)
10.4. 遺伝子組換え生物等含有医薬品等の第一種使用規程の承認申請に必要な
生物多様性影響の評価を実施する際の留意事項について
(平成19年9月13日 薬食発第0913005号)
11. まとめ
おわりに
【第2部】再生医療等製品における懸念事項と特有の考え方
第1章 再生医療等製品における非臨床試験時の試験デザイン設計
はじめに
1. 効力又は性能を裏付ける試験(非臨床POC試験)
2. 体内動態試験
3. 非臨床安全性試験
3.1 毒性試験
3.1.1 非細胞成分及び製造工程由来の不純物に対する毒性試験
3.1.2 単回及び反復投与による毒性試験
3.1.3 局所刺激試験
3.1.4 その他の毒性試験
3.2 造腫瘍性試験
3.2.1 ヒトES/iPS細胞加工製品のための造腫瘍性関連試験
3.2.1.1 invitro試験
3.2.1.2 invivo試験
3.2.1.3 造腫瘍性試験におけるinvivo試験(実験動物)の留意点
3.2.2 ヒト体細胞/体性幹細胞加工製品のための造腫瘍性関連試験
3.3 遺伝的安定性に関する試験
4. 欧米における非臨床試験に関する考え方
4.1 米国における考え方
4.2 欧州における考え方
おわりに
第2章 再生医療等製品のウイルス安全性、無菌試験、エンドトキシン試験について
はじめに
1.再生医療等製品のウイルス安全性
1.1 ウイルス検査
1.2細胞バンクやセルストックを適用する再生医療等製品のウイルス検査
2.無菌試験その他の感染症に関する試験
2.1NATによる無菌試験
2.2NAT以外の迅速無菌試験法
3.製造工程及び最終製品での試験
3.1無菌試験
3.2.マイコプラズマ否定試験
4. エンドトキシン試験
おわりに
第3章 再生医療等製品の有効性評価における製造工程への着眼と品質管理
はじめに
1. 有効性評価におけるばらつきの影響
2. 工程管理によるばらつきの制御
3. 製造工程の構築と品質の作り込み
4. 品質規格の考え方
5. 原料細胞の受入規格
6. 自家製品の特殊性
おわりに
第4章 GCTP省令をふまえたCPC(CPF)管理
1 再生医療等製品における構造設備に関する留意事項
1.1 再生医療等製品における無菌環境維持の基本的考え
1.2 施設設計における留意事項 1.2.1 周囲立地条件
1.2.2 ユニット内へのアプローチ
1.2.3 経年劣化の早期発見への工夫
1.2.4 その他の留意事項
1.3 空調設備
1.3.1 空調設備の基本構造
1.3.2 空調設備の設計
1.3.3 スモークスタディに関するFDA指摘事項
2 再生医療等製品における製造管理に関する留意事項
2.1 Quality by Design (QbD)
2.2 ICH Q10における管理戦略の考え方
2.3 QbTとQbD
2.4 再生医療等製品におけるQbDの導入
2.5 技術移転
3 再生医療等製品と品質システム
3.1 CPCにおけるPQS構築 3.1.1 医薬品品質システム(PQS)
3.1.2 改正GMP省令のポイント
3.1.3 CAPA・PDCAによる継続的改善
3.2 提供の可否の決定と取り扱いの決定
3.3 GCTP調査要領(6サブシステム)
3.4 バリデーション(DQ/IQ/OQ/PQ)及び保守点検
3.4.1 CPC運用におけるバリデーション
3.4.2 バリデーション基準改正のポイント
3.4.3 バリデーション実施の考え方:細胞培養用のCO2インキュベーター例
3.4.4 「日常モニタリングをすれば、定期的バリデーションは不要か?」
3.4.5 再生医療等製品におけるバリデーション実施回数の考え方
3.4.6 施設・機器バリデーションにおけるコスト削減の課題
3.4.7 施設バリデーションに関するアンケート調査
3.5 CPCにおける実務者教育
3.6 再生医療等製品におけるGDP管理
3.7 その他の品質システムに係る留意事項
4 データインテグリティ(DI)
4.1 DI導入の背景
4.2 DIの原則(ALCOA+CCEA)
4.3 試験検査機器のDI管理と留意事項への対応策
(1)誤解を生みやすい用語:「複写(Copy)」
(2)誤解を生みやすい用語:「生データ(Raw Data)」
4.4 電磁的記録特有の取り扱い事項
(1)ユーザーアクセス権限の管理
(2)「不正」と「不備」の違い
4.5 DI確保に向けたシステム不備への継続した対応策
4.6 外部委託におけるDI対応
4.7 文書のデザイン
4.8 総括的な工程管理システムの導入
4.9 規制当局からのDI指摘事項と考察
4.10 PQSの確立に向けて
5 再生医療等製品特有の課題
5.1 再生医療等製品の規格とは?
5.2 同等性/同質性
5.3 “一定操作の実施”の取り扱い
5.4 新たな薬価算定の制度導入の必要性
第5章 再生医療等製品における同等性/同質性評価の考え方とICHQ5Eの利用
はじめに
1. 再生医療等製品の開発と品質管理
2. 製造工程の変更と品質の同等性/同質性評価の考え方
2.1. 製造工程の変更
2.2. 品質の同等性/同質性評価の考え方
おわりに
第6章 再生医療等製品の製造施設に対するグローバル当局要求と査察動向・着眼点
はじめに
第1節 米国(FDA)
1. 再生医療製品に関する法的規制
1.1 Human Somatic Cell Therapy Products and Gene Therapy Productsの施行と21 CFR 1270への反映
1.2 FDA Notification;Proposed Regulatory Approach Regarding Cellular and Tissue-Based Product, 62 FR 9721
1.3 cGTPと21CER1270
2. PHSA§351と§361
2.1 HCT/Pに対するリスク毎の規制階層(risk-based approach)
2.2 “minimal manipulation”と“homologous use”
2.3 種々のガイドライン
3. 21 CFR §1271(Human cells, tissues, and cellular and tissue-based products)
3.1 21 CFR §1271の概要
3.2 21CFR1271の各条解説
3.2.1 HCT/Pの定義
3.2.2 HCT/P製造業者のタイプと遵守要件
(1)21 CFR 1271.10
(2)21 CFR 1271.15
<21 CFR 1271.15(b)と1271.10(a)との区分及びPHSA§361と§351との関係>
(3)21 CFR 1271.20
<§1271.150における記載内容>
3.3 cGTP各条解説
§1271.160(Establishment and maintenance of a quality program:品質プログラムの確立と維持)
§1271.170(Personnel:職員)
§1271.180(Procedures:手順)
§1271.190(Facilities:製造施設)
§1271.195(Environmental control and monitoring:環境管理とモニタリング)
§1271.200(Equipment:設備機器)
§1271.210(Supplies and reagents:資材や試薬)
§1271.215 (Recovery:回収)
§1271.220(Processing and process controls:製造時のプロセスコントロール)
§1271.225(Process changes:プロセス変更)
§1271.230(Process validation:プロセスバリデーション)
§1271.250 (Labeling controls:ラベリング)
§1271.260(Storage:保管・保存)
§1271.265(Receipt, predistribution shipment, and distribution of an HCT/P:HCT/Pの受領,頒布前の輸送,及び頒布)
§1271.270(Records:記録)
§1271.290(Tracking:追跡)
§1271.320(Complaint file:苦情ファイル)
4. cGTPとcGMPとの比較
5. HCT/P治験薬製品
6. FDA査察の状況と傾向
6.1 査察時のチェックポイント
6.2 Compliance Program Manual Guidance 7341.002
6.2.1 PartⅡ-実施
6.2.2 PartⅢ-査察
6.2.3 PartⅤ-規制/行政戦略
6.2.4 Attachment (添付) A-薬事規制に関する考慮点
6.2.5 Attachment (添付) B-ドナースクリーニング
6.2.6 Attachment (添付) C-ドナーテスト
6.2.7 Attachment(添付)D-処理とプロセス制御
6.2.8 Attachment (添付) E-ラベリング
6.2.9 Attachment添付F-輸入
6.2.10 Attachment(添付)G-受託業者
6.2.11 Attachment(添付)H-生殖組織
6.2.12 Attachment(添付)I-造血幹細胞/前駆細胞
6.2.13 Attachment(添付)J-記録化
6.2.14 Attachment(添付)K-記録の要約
6.4 HCT/P査察の実施状況
6.5 cGTPに関する査察結果
6.6 cGMPでの査察(Biologics)
6.6.1 Biologicsの査察の特徴
6.6.2 cGMPに基づく査察の状況
第2節 欧州(EMA)
1. ATMPガイドラインの概要
1.1 ATMPガイドラインの特徴
1.2 各条解説(ATMPに特徴的な事項を中心に特に知っておいて頂きたいものを抽出)
2. 査察の動向
3. 注目すべきプラクティス
3.1 Qualified Person (QP)の責任
3.2 OOS(規格外)バッチの使用
3.3 同等性(Comparability)の証明
3.3.1 (Q&A)文書(EMA/CAT/499821/2019)の紹介
(1)イントロダクション
(2)規制に関する検討事項
【第3部】遺伝子治療用製品等における懸念事項とその考え方
はじめに
第1章 品質
はじめに
1. 品質管理の考え方
2. Drug Substance:DS
2.1 構成要素
2.1.1 遺伝子発現構成体・プラスミド
2.1.2 ベクター
2.1.3 遺伝子導入細胞
2.2 製法
2.2.1 原材料
2.2.1.1 生物由来原料
i. ヒト血漿分画製剤
ii. ヒト由来原料(細胞)
iii. 動物由来原料
2.2.1.2 バンクシステム
i. マスターセルバンク:MCB
ii. ワーキングセルバンク:WCB
iii. マスターウイルスバンク:MVB
iv. ワーキングウイルスバンク:WVB
v. 微生物バンク
2.2.2 製造方法
2.3 工程内管理
2.3.1 プロセスバリデーション
2.3.2 規格
2.3.3 正当性
2.3.4 ロット解析
2.4 安定性
3. Drug Product:DP
おわりに
第2章 特性解析
はじめに
1. 製品の性状
1.1 ウイルスベクター
1.2 遺伝子導入細胞
2. 特性解析
2.1 純度試験
2.2 不純物
2.2.1 Process-related impurity
2.2.1.1 感染性因子
i. 細菌・真菌,マイコプラズマ,エンドトキシン
ii. 偶発性感染性ウイルス
iii. 製品由来感染性ウイルス
2.2.1.2 その他
2.2.2 Product-related impurity
2.2.2.1 非感染性ウイルス粒子
2.2.2.2 遺伝子導入細胞
2.3 生物活性・力価
2.4 含量・細胞数等
3. 分析法バリデーション
おわりに
第3章 非臨床試験
はじめに
1. 一般的な非臨床試験
1.1 非臨床試験内で使用される開発製品
1.2 Good Laboratory Practice(GLP)
1.3 非臨床安全性試験
1.3.1 動物種の選択
1.3.2 動物種の数
1.3.3 試験デザイン
1.3.3.1 一般原則
1.3.3.2 用量設定
1.3.3.3 投与方法
1.3.3.4 試験期間
1.3.3.5 観察及び検査項目
1.3.3.6 回復性
1.4 Proof-Of-Concept(POC)
1.5 生殖・発達毒性試験
2. 遺伝子治療用製品等に特有の非臨床安全性試験
2.1 ウイルスベクター
2.2 生体内分布
2.2.1 ウイルスベクター
2.2.2 遺伝子導入細胞
2.3 遺伝子組み込み
2.3.1 一般原則
2.3.2 生殖細胞への組み込み
2.4 がん原性,造腫瘍性
2.4.1 がん原性
2.4.2 造腫瘍性
2.5 免疫毒性
おわりに
第4章 ゲノム編集技術
はじめに
1. 種類
1.1 Zinc-Finger Nucleases(ZFNs)
1.2 Transcription Activator-Like Effector Nucleases(TALENs)
1.3 Clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR associated protein 9(CRISPR/Cas9)
1.4 DNA切断を行わないゲノム編集技術
2. 品質と安全性
2.1 品質
2.1.1 ベクター
2.1.2 mRNA
2.1.3 タンパク質,sgRNA
2.1.4 ゲノム編集されたヒト細胞加工製品
2.2 安全性
2.2.1 オフターゲット作用
2.2.2 造腫瘍性
2.2.2.1 ベクター
2.2.2.2 標的細胞
2.2.3 遺伝子変異
2.2.4 免疫原性
3. in vivoゲノム編集
3.1 標的遺伝子
3.2 標的細胞・組織
3.3 動物試験
おわりに
第5章 カルタヘナ法第一種使用規程
はじめに
「第一種使用規定承認申請書(AAV)」
「第一種使用規定承認申請書(Ad,HSV)」
「第一種使用規定承認申請書における生物多様性影響評価書の記載にあたっての留意事項に関する補足解説」(補足解説書)」
【第4部】再生医療等製品/遺伝子治療用製品の承認取得へ向けた臨床開発/申請/戦略
第1章 再生医療等製品の臨床試験デザインの在り方及び申請に必要なデータの考え方
はじめに
1.再生医療等製品の臨床試験の特徴と注意事項
2.再生医療等製品の有効性・安全性の評価について
3.再生医療等製品の承認に求められる考え方と条件・期限付承認制度
4.再生医療等製品の臨床試験の実例
4.1 自家培養表皮 ジェイスの場合
4.2 自家培養軟骨 ジャックの場合
4.3 テムセルHS注の場合
4.4 ハートシートの場合
4.5 キムリアの場合
4.6 ステミラックの場合
4.7 コラテジェンの場合
おわりに
第2章 再生医療等製品 CAR-T(キメラ抗原受容体T)細胞療法の日本における開発
1. はじめに
2. チサゲンレクルユーセルによる治療プロセス
3. 治験開始前
3.1. 臨床試験の準備
3.2. 薬事戦略相談
3.3. 治験施設準備
4. 承認申請準備から承認まで
4.1. オーファン申請
4.2. チサゲンレクルユーセル治療に関連する薬剤・資材の準備
4.2.1. シリズマブ
4.2.2. リンパ球除去化学療法
4.2.3. コンビネーション製品化の検討
4.3. 有効性及び安全性の評価
4.4. 品質
4.5. PMS
4.6. サプライチェーン
4.7. 不具合情報
5. 市販後
5.1. 市販施設の準備
5.2. 規格外製品の取り扱いについて
6. おわりに
第3章 遺伝子治療用製品における承認取得事例と実際に苦慮した点
1.はじめに
2.法規制の変遷
3.コラテジェンの開発コンセプト
3-1.肝細胞増殖因子の生理作用
3-2.プラスミドベクター
3-3.重症虚血肢
4.コラテジェン開発の歴史
4-1.臨床評価の成績
4-2.審査結果
5.条件及び期限付承認の課題
6.製造販売後承認条件評価の課題
第4章 再生医療等製品の知的財産戦略と特有の問題
はじめに
1. 医薬品産業の発展と再生医療分野の位置づけ
1.1 医薬品産業の発展と知的財産面からの課題
2. 過去の事例に基づく、技術の複雑性、予測可能性の観点からの考察
2.1 低分子医薬
2.2 抗体医薬
2.3 ワクチン
2.4 再生医療の位置づけ
3. 個別の観点からの考察
3.1 法規制、レギュラトリー上の規制、ガイドラインなど
3.2 生産プロセス
4. 製薬企業の知財部員から見た再生医療の特許実務の留意点
4.1 製薬企業の知財部員から見た特許出願実務の留意点
4.1.1. 再生医療分野における「もの」の特許
4.1.2. 再生医療分野における製造プロセスの特許
4.1.3. 再生医療分野におけるその他カテゴリーの特許
4.1.4. 特許出願のタイミング
4.2 製薬企業の知財部員から見た調査実務の留意点
4.2.1 調査のタイミング
4.2.2 調査における留意点
おわりに
第5章 再生医療等製品の事業化戦略と開発の課題
1はじめに
2.事業化戦略と開発マネジメント
2.1 再生医療の発展と事業化戦略
2.2 再生医療の開発マネジメント
3.再生医療等製品の承認申請と製造・品質管理について
3.1 承認申請の進め方
3.2 製造と品質管理について
4.まとめ
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