目 次 抜 粋
第1章 触覚:このあやふやな世界
第2章 ヒトが触感を捉えるメカニズム
第1節 受容器が捉える触感
第2節 皮膚感覚を形成する神経回路とそのメカニズム
第3節 諸個人が持つ触知覚の内的特性
第4節 触覚の錯覚
第5節 多感覚情報を圧縮するクロスモーダル知覚とその活用
第6節 眼で触り手で見る表面質感
第7節 触覚刺激の違いによる触覚記憶の特性
第8節 誰も知らない好触感をつくる
第3章 狙いどおりの触感をつくるための「触感と材料特性の関係」
第1節 触れてみたくなるテクスチャの理解と設計
第2節 レオロジー測定による化粧品の摩擦力と物理特性の評価
第3節 グリップ用ゴム材料の握り心地の客観評価と粘着特性の測定
第4節 樹脂表面テクスチャにおける粗さ感評価と決定要因
第5節 精密切削加工を利用したプラスチック成形品の触感制御とその評価
第6節 “人を科学した”高触感内装材の開発
第7節 発泡ビーズの特性がクッションの触感に与える影響
第8節 ティシューペーパーの紙質・摩擦特性と肌触り感の相関
第9節 新規高級印刷紙の開発と官能評価・接触センサの活用
第10節 布の視覚的触感評価における体験的知識の影響と力学的特性の関係性
第11節 布の接触冷温感の客観的評価
第12節 静電植毛におけるパイル太さや長さで変化する風合い
第13節 心地よい手触り・肌感覚をもたらす添加剤技術
第4章 狙いどおりの触覚・触感をつくるための「触覚センサ・デバイスの原理と開発事例」
第1節 触覚センサの検出機能と動作原理
第2節 触覚ディスプレイにおける触覚提示原理
〔1〕 空中の任意の位置に振動触覚をもたらす空中超音波触覚提示技術
〔2〕 電気刺激を用いた皮膚感覚神経刺激による触覚提示技術
〔3〕 形状記憶合金ワイヤの微小振動を利用した触覚呈示技術
〔4〕 タッチパネルのための機械刺激と摩擦刺激による触覚提示機能
〔5〕 熱放射を利用した形状提示技術
〔6〕 人間の風向知覚特性を考慮した風覚提示技術
〔7〕 多様な硬軟触感を提示する表面触感制御技術
〔8〕 複合現実空間における痛覚・温冷覚提示技術
第3節 触感をとらえるセンサ,触感をもたらすデバイス開発事例
〔1〕 異物感を与えない柔軟触覚センサ,小型・薄型の3軸触覚センサ
〔2〕 曲面への実装を叶えるしなやかな超薄型触覚フィルム
〔3〕 柔軟な素材表面を高精度で測定するMEMS触覚センサ
〔4〕 大面積印刷技術による触覚・摩擦・温度分布が計測可能な電子皮膚
〔5〕 視覚情報を額への触覚提示に代替する視覚障害者用補助具
〔6〕 力感覚の大きさ・方向をダイナミックに変化させる携帯デバイス
〔7〕 低侵襲手術への応用を目的とした小型触覚センサ
〔8〕 磁気粘性流体を用いた高解像度な硬さ触覚ディスプレイ
〔9〕 指先による仮想能動触を利用した疑似力覚提示インタフェース
〔10〕 手指の深部感覚を提示するゲームコントローラ
第4節 触覚・触感インタフェースにおける特許・ライセンス動向
~Immersion Corporationを中心に~
第5章 狙いどおりかを確かめるための「触覚の定量化・数値化技術」
第1節 多様な触感を微細に表現するオノマトペによる質感評価システムと個人差把握への応用
第2節 専門家と幼児の触感覚における感性評価の差異
第3節 高齢者および若年者の手の平性状が接触感判断に及ぼす影響
第4節 熟練者の感覚技能を継承する風合いの客観評価
第5節 官能検査法の特徴比較と実施時における留意点
第6節 機械受容器の発火状態の定量化と触感の推定
第7節 幾何学的指紋パターンを施した触覚接触子による肌触り・質感の数値化と波形分析
第8節 使用感の官能評価に近いデータを機器測定で得るための工夫
目 次 詳 細
第1 章 触覚:このあやふやな世界
1. 触覚の複雑さとあいまいさ
2. 触覚のサイエンス
3. 触覚のセンシングとディスプレイ
4. 触覚研究は世の中に何をもたらすのか?
第2 章 ヒトが触感を捉えるメカニズム
第1 節 受容器が捉える触感
1. 触覚と体性感覚
2. 皮膚と皮膚感覚受容器
3. 触覚受容器とその働き
3.1 皮膚機械受容単位
3.2 機械受容単位と触覚
3.2.1 微小刺激法
3.2.2 振動検出閾曲線
3.2.3 触テクスチャー知覚
4. 温度感覚
4.1 温度受容器
4.2 温覚と冷覚の心理物理学
結語
第2 節 皮膚感覚を形成する神経回路とそのメカニズム
はじめに
1. 第二運動野から第一体性感覚野への反響回路を発見
2. 5 層の神経細胞の持続的活動によって皮膚感覚は知覚される
3. 反響回路は皮膚感覚の知覚に必須である
4. 反響回路モデルと知覚
5. 連合回路モデルと反響回路モデル
6. トップダウン入力と幻覚
7. トップダウン入力と錯覚
8. 知覚の神経メカニズムの応用
第3 節 諸個人が持つ触知覚の内的特性
1. 触知覚における内的特性
1.1 自己言及性
1.2 双方向性
2. 皮膚特性
2.1 三層構造
2.2 指紋・真皮乳頭
2.3 爪
3. 身体から見た触知覚
3.1 凹凸の知覚
3.2 粗さの知覚
3.3 硬さの知覚
4. 触動作
4.1 動作パターン
4.2 押し付け力・なぞり速度
おわりに
第4 節 触覚の錯覚
はじめに
1. 主な錯触
1.1 Ridge-trough illusion
1.2 Fish bone illusion
1.3 Rubber hand illusion
1.4 皮膚うさぎ
1.5 ベルベット・ハンド・イリュージョン(VHI)
2. VHI の性質と仕組み
2.1 心理物理実験による検討
2.2 VHI の神経基盤の調査
3. VHI の応用
3.1 掌呈示触覚マウス
3.2 他の材料との比較
3.3 VHI 感の制御性
4. 組み合わせが期待される他の錯覚
4.1 Pseudo Haptics
4.2 運動錯覚
4.3 Rubber hand illusion
おわりに
第5 節 多感覚情報を圧縮するクロスモーダル知覚とその活用
1. クロスモーダル知覚と触覚・触感
2. クロスモーダル知覚を利用した触力覚の提示
3. Pseudo-haptics を活用した空間知覚の操作
4. Pseudo-haptics で情動に訴えかける
5. 触覚・触感の提示から触体験全体のデザインへ
第6 節 眼で触り手で見る表面質感
はじめに
1. 脳機能イメージング法
2. 視覚,触覚,多感覚の脳領域の機能構造と質感認知
3. 布の触感に関わる脳領域
3.1 マルチボクセルパターン解析(MVPA)
3.2 実験の流れ
3.3 視覚による触感:見たときの脳画像から見ている布を予測
3.4 触覚による触感:触ったときの脳画像から触っている布を予測
3.5 クロスモーダルな触感:触ったときの脳画像から見ている布を予測
おわりに
第7 節 触覚刺激の違いによる触覚記憶の特性
1. 触覚による物体認知の諸相
1.1 触覚による物体の認知過程
1.2 触覚情報の高次な情報処理過程
1.3 触覚による物体認知における視覚との関わり
1.4 物体認知における物理的特性
2. 知識構造としての感覚情報と物体との関係性
3. 表面素材の違いによる触覚記憶の特性
おわりに
第8 節 誰も知らない好触感をつくる
1. はじめに:触感デザインの現在地
2. 触覚・触感・触感デザイン
3. 触感デザインに対する既存のアプローチと限界
3.1 官能評価・統計解析に基づく触感の予測
3.2 触原色と選択的刺激法
3.3 触の錯覚とその利用
4. 隠れた好触感を探索する
4.1 触感探索の要件
4.2 例:プリント転写法
4.3 例:球体2 次元配列法
5. Morphological Computation という視点
5.1 Morphological Computation とは
5.2 Morphological Computation としての触知覚
5.3 人工皮膚層メカトロサンド
5.4 典型例としてのひずみゲージサンド
おわりに
第3 章 狙いどおりの触感をつくるための「触感と材料特性の関係」
第1 節 触れてみたくなるテクスチャの理解と設計
はじめに
1. 素材に対する触れてみたさの理解と設計
1.1 材質感:素材の物理的性質に対する知覚
1.2 触れてみたさを表す指標
1.3 触れてみたさと材質感の関係:材質感の際立ちが触れてみたさを引き寄せる
2. 素材に誘引される触れ方の理解と設計
2.1 誘引される触察行動量に基づき分類される触れ方
2.2 誘引される触れ方と材質感の関係
2.2.1 Push:押すような触れ方の誘引
2.2.2 Stroke and Rub:撫でるもしくは擦るような触れ方の誘引
2.2.3 Soft Touch:そっと触れるような触れ方の誘引
2.2.4 材質感の際立ちに適した触れ方の誘引
おわりに
第2 節 レオロジー測定による化粧品の摩擦力と物理特性の評価
はじめに
1. レオロジー測定の概要
2. 回転型レオメータとその評価項目の例
3. レオロジー測定による化粧品サンプルの触感の評価例
3.1 回転測定(静的レオロジー測定)による評価例
3.2 化粧品サンプルの肌への塗りやすさとタレ・レベリング性の評価
3.3 化粧品サンプルの摩擦力の評価
まとめ
第3 節 グリップ用ゴム材料の握り心地の客観評価と粘着特性の測定
はじめに
1. グリップ用ゴム材料の握り心地の客観評価
1.1 握り心地の客観評価方法
1.1.1 グリップ材料について
1.1.2 評価した物性
1.1.3 測定方法Ⅰ:KES に準ずる特性の試験方法
1.1.4 測定方法Ⅱ:テクスチャーアナライザー
1.1.4.1 せん断試験
1.1.4.2 3 点曲げ試験
1.1.4.3 粘着性試験
1.1.5 握り心地の主観評価とグリップの作製方法
1.2 結果と考察
1.2.1 材料の物性
1.2.2 主観評価
1.2.3 主観評価の結果と特性値との相関
1.3 結論
2. 握り心地に影響する粘着特性の測定と振動現象
2.1 主観値と相関性が大きい粘着特性の測定方法
2.2 ゴム系材料の「べたつき感」評価
2.3 摩擦波形の特徴抽出
おわりに
第4 節 樹脂表面テクスチャにおける粗さ感評価と決定要因
はじめに
1. 視・触覚における粗さ感の決定要因に関する実験
1.1 試料
1.2 【実験A】触察による触感評価実験
1.3 【実験B】目視による触感評価実験
1.4 テクスチャ面の輝度分布測定
2. 実験結果
2.1 【実験A】触察による触感評価実験結果
2.2 【実験B】目視による触感評価実験結果
2.3 官能検査結果の主成分分析
2.4 テクスチャ面の輝度分布測定結果
3. 考察
3.1 感覚量と物理的特徴量の関係
3.2 触察における粗さ感の決定要因
3.3 目視における粗さ感の決定要因
3.4 製品設計への応用
おわりに
第5 節 精密切削加工を利用したプラスチック成形品の触感制御とその評価
はじめに
1. テクスチャを有するプラスチック成形品の作製
2. 溝形状テクスチャの官能評価
3. ピラー形状テクスチャの官能評価
4. 革,布製品との比較
4.1 触感と物理特性の比較
4.2 触感と摩擦特性の比較
4.3 触覚と物理特性の相関性
おわりに
第6 節 “人を科学した”高触感内装材の開発
はじめに
1. 触感の定量化
1.1 「硬軟感」
1.2 「乾湿感」
1.3 「粗滑感」
2. 嗜好性の調査と触感の目標値
3. 製品開発
3.1 合成皮革
3.1.1 触感4 因子の目標値の設定
3.1.2 触感を考慮した合成皮革の設計
3.1.3 触感と耐久性の両立
3.2 本革
3.3 ウレタンRIM 表皮
3.4 樹脂部品の開発
まとめ
第7 節 発泡ビーズの特性がクッションの触感に与える影響
はじめに
1. ビーズクッションの感性評価
1.1 用いた芯材とカバー
1.2 感性評価の結果
1.3 因子分析
2. 発泡ビーズ入りクッションの感性評価
2.1 用いた発泡ビーズとカバー
2.2 SD 評価の結果
2.3 重回帰分析の結果
2.4 極小ビーズを使ったクッションの評価
おわりに
第8 節 ティシューペーパーの紙質・摩擦特性と肌触り感の相関
はじめに
1. ティシューペーパーの製造工程
2. 市販されているティシューペーパーの基本的な紙質
3. 市販されているティシューペーパーの摩擦特性
4. 市販されているティシューペーパーの官能評価
5. ティシューペーパーの紙質・摩擦特性と官能評価値の相関関係
おわりに
第9 節 新規高級印刷紙の開発と官能評価・接触センサの活用
はじめに
1. エアラスの製造方法
2. 風合い評価実験
3. 結果と考察
3.1 ページのめくりやすさ
3.2 滑らかさ
4. 結論
第10 節 布の視覚的触感評価における体験的知識の影響と力学的特性の関係性
はじめに
1. 風合い計測
1.1 触感の判定方法と形容語
1.2 触感の計測方法
2. 視覚的触感評価への体験的知識の関与
2.1 被験者の布に対する体験的知識
2.2 布地の選択における体験的知識の影響
2.2.1 実験スキーム
2.2.2 布地の判別に影響する体験的知識と画像呈示パターン
2.2.3 視覚的触感と物性との相関
2.3 布地画像の特徴量と布地選択の正解率との関係
3. ユネスコ無形文化遺産に登録された「結城紬」の質感評価
3.1 結城紬の物性特徴
3.2 結城紬の心理的な風合い特徴
3.2.1 官能検査手順
3.2.2 心理的な風合い特徴
3.2.3 風合い特徴の空間評価分析
3.3 官能量と物理的特徴との関係
4. まとめと今後の課題
第11 節 布の接触冷温感の客観的評価
はじめに
1. 測定法
2. 解析
2.1 測定装置系の過渡的熱伝導の解析
2.2 皮膚-物体系における過渡的熱伝導(1)
2.3 皮膚-物体系における過渡的熱伝導(2)
3. 接触冷温感の測定例
3.1 布構造・糸構造とqmax
3.2 水を含んだ布のqmax
4. 官能試験
5. 今後の課題
まとめ
第12 節 静電植毛におけるパイル太さや長さで変化する風合い
はじめに
1. 衣料用途
2. アルバム表紙,装丁包装
3. マージャン台
4. 手袋用途
5. 緩衝剤・保護テープ
6. 床材用途
7. かばん用途,靴用途
8. たわし,ブラシ用途
9. 化粧品・パフ
10. 自動車用途
11. 植毛加工と特性
12. 弊社取り扱いパイル
第13 節 心地よい手触り・肌感覚をもたらす添加剤技術
はじめに
1. 触った時の心地よさと評価事例
2. ワックス系添加剤の効果
2.1 ワックス系添加剤とは
2.2 耐摩耗性向上
2.3 粘着性低減
2.4 ソフトフィール感
2.5 スリップ性(すべり性)
3. 表面調整剤の効果
3.1 表面調整剤とは
3.2 スリップ性(すべり性)
3.3 親水性の制御
4. 層状無機粒子添加剤(クレイ系添加剤)
4.1 層状無機粒子添加剤とは
4.2 さらさら感
4.3 帯電防止
まとめ
第4 章 狙いどおりの触覚・触感をつくるための「触覚センサ・デバイスの原理と開発事例」
第1 節 触覚センサの検出機能と動作原理
まえがき
1. ユーザが触覚に期待する分野・技術
1.1 目的による分類
1.2 主な応用による分類
2. 触覚センサの難しさ
2.1 触覚の他の感覚との違い
3. 触覚センサに求められる検出機能と特性,種類
3.1 検出機能と特性
3.2 触覚センサの分類
4. 触覚センサの基本構成
4.1 センサ構成
4.2 検出素子へアクセスとセンサ信号の伝送方式
5. 触覚センサの動作原理
5.1 力から電気量への変換方式
5.1.1 電気抵抗方式
5.1.2 静電容量方式
5.1.3 光学方式
5.1.4 光遮断方式
5.1.5 光導波板方式
5.1.6 弾性体変形/ 変位の画像計測
5.1.7 圧電効果(電荷)方式
5.1.8 磁気変化方式
5.1.9 超音波
6. すべり覚センサの動作原理
6.1 すべり検出方式
7. 近接覚センサの動作原理:近接情報検出方式
7.1 光反射光量方式(フォトリフレクタ)
7.2 光三角測量方式
7.3 光飛行時間(TOF)方式
7.4 静電容量方式
7.5 渦電流方式
8. これまで開発されてきた触覚センサの例
8.1 感圧導電ゴムを用いた方式
8.2 圧感受性インクを用いた方式
8.3 触覚センサスーツ
8.4 荷重分布中心位置と総荷重検出センサ
8.5 近接覚・触覚複合型センサ
8.6 静電容量型触覚 iCub skin
8.7 光導波板を用いた方式(指先装着)
8.8 ゲルの変形を用いた方式
8.9 半導体圧力センサのアレイ状に配置
8.10 半導体式せん断力センサ
8.11 導電性流体を用いた方式
8.12 EIT(Electrical Impedance Tomography)法
8.13 E-skin
8.14 E-textile
9. 触覚センシングで解決すべき問題
第2 節 触覚ディスプレイにおける触覚提示原理
〔1〕 空中の任意の位置に振動触覚をもたらす空中超音波触覚提示技術
はじめに
1. 超音波による力の発生
1.1 音響放射圧
1.2 音響放射圧の空間的制御
1.3 音響放射圧の時間的制御
2. 映像との同期
2.1 空中触覚タッチパネル
2.2 触覚プロジェクタ
2.3 視触覚クローン
おわりに
〔2〕 電気刺激を用いた皮膚感覚神経刺激による触覚提示技術
はじめに
1. タッチパネルのための電気触覚ディスプレイ
2. バーチャルリアリティのための電気触覚ディスプレイ
3. 感覚代行のための電気触覚ディスプレイ
おわりに
〔3〕 形状記憶合金ワイヤの微小振動を利用した触覚呈示技術
はじめに
1. 触覚呈示ディスプレイ
1.1 触覚の高次知覚
1.2 SMA アクチュエータ
1.3 微小振動の増幅構造
1.4 触覚の高次知覚を利用した呈示デバイス
2. パルス発生の確率密度制御による触感覚の呈示
2.1 パルス発生確率密度関数の利用
2.2 呈示テクスチャの要素評価
2.3 実素材との比較評価
3. 視覚と触覚の同時刺激によるテクスチャ呈示システム
3.1 触覚ディスプレイとテクスチャ呈示システム
3.2 画像から触覚パラメータの自動生成
4. VR 空間の疑似触覚呈示
4.1 触覚グローブと疑似触覚呈示システム
4.2 疑似貫通感と切断感の呈示
4.3 VR 疑似触覚呈示
まとめ
〔4〕 タッチパネルのための機械刺激と摩擦刺激による触覚提示機能
はじめに
1. タッチパネル用の触覚提示デバイスに求められる機能
1.1 触覚刺激に求められる機能
1.1.1 入力操作に対する触覚フィードバック機能
1.1.2 触覚提示デバイスからの情報提示機能
1.1.3 テクスチャ刺激
1.2 アクティブ型とパッシブ型による刺激の機能分類
1.3 提示される触刺激の強度
1.4 触覚提示デバイスの安全性
2. 機械的刺激を与えるタイプの触覚提示デバイス
2.1 動作原理
2.2 アクチュエータの種類
2.3 機械的刺激を用いた触覚提示デバイスによる代表的な触刺激とその生成方法
3. 静電気によって摩擦を増加させる触覚提示デバイス
3.1 動作原理
3.2 実装上の工夫
3.3 静電気を用いた触覚提示デバイスによる代表的な触刺激とその生成方法
おわりに
〔5〕 熱放射を利用した形状提示技術
1. 概要
2. 研究背景
2.1 触覚を介した対象とのインタラクション開発動向
2.2 熱放射を利用する触覚ディスプレイの提案
3. 熱放射を利用した触覚ディスプレイ
3.1 要素技術
3.2 システム設計
3.2.1 掌の位置および温度計測手法
3.2.2 熱源からの距離依存性への対応
3.2.3 複数の座標系が有効に作用する配置
3.3 熱画像におけるキャリブレーション
4. 熱放射を用いた触覚ディスプレイシステムの触覚提示実験
4.1 熱放射による触覚生起実験
4.2 熱放射による形状提示実験
5. 結論
〔6〕 人間の風向知覚特性を考慮した風覚提示技術
はじめに
1. 近年の風覚提示研究事例
1.1 風覚提示システム事例
1.2 風覚提示による臨場感向上の研究事例
1.3 風覚提示において考慮すべき要素
2. 風向知覚特性
2.1 計測方法
2.2 風の提示方法
2.3 計測結果(単発ファン)
2.4 計測結果(ファンアレイ)
おわりに
〔7〕 多様な硬軟触感を提示する表面触感制御技術
はじめに
1. 先行研究例と課題
1.1 硬軟感の知覚メカニズムと提示手法
1.2 硬軟感提示技術の課題
2. 不均一構造の柔軟物体の再現
2.1 張力制御機構の付加によるディスプレイの制御自由度の向上
2.2 厚みが有限な柔軟物体の再現
2.3 しこりを内包する柔軟物体の再現
3. 粘弾性体(特に粘性の大きい柔軟物体)の再現
4. 各触感の比較と統合
4.1 触感に影響を与える柔軟物体の性質とその再現
4.2 コンセプトモデル
まとめ
〔8〕 複合現実空間における痛覚・温冷覚提示技術
はじめに
1. MR 型視覚刺激が痛覚の知覚位置に与える影響
1.1 システム構成
1.2 痛覚刺激
1.3 MR 型視覚刺激
1.4 実験
1.5 実験結果
2. MR 型視覚刺激が温冷覚の知覚位置に与える影響
2.1 システム構成
2.2 温冷覚刺激
2.3 MR 型視覚刺激
2.4 実験
2.5 実験結果
おわりに
第3 節 触感をとらえるセンサ,触感をもたらすデバイス開発事例
〔1〕 異物感を与えない柔軟触覚センサ,小型・薄型の3 軸触覚センサ
はじめに
1. 柔軟触覚センサ
1.1 開発の背景
1.2 原理と特徴
1.3 柔軟触覚センサの活用
1.3.1 ベッド(柔軟マット)
1.3.2 座席
2. 小型柔軟触覚センサ
2.1 開発の背景
2.2 小型柔軟触覚センサの活用
2.3 オリジナルセンサモジュール
3. 小型3 軸触覚センサ
3.1 開発の背景
3.2 原理と特徴
3.3 小型3 軸触覚センサの活用
3.4 今後の展開
おわりに
〔2〕 曲面への実装を叶えるしなやかな超薄型触覚フィルム
はじめに
1. 静電容量型触覚フィルムの原理と特徴
2. 製品事例
2.1 1 軸型触覚フィルムキット
2.2 3 軸型触覚フィルムキット
2.3 面圧検出型触覚フィルムキット
おわりに
〔3〕 柔軟な素材表面を高精度で測定するMEMS 触覚センサ
はじめに
1. 高い空間解像力を実現する「ナノ触覚センサ」
2. 柔軟な素材表面を計測可能なナノ触覚センサ
2.1 デバイス構造
2.2 柔軟素材の実測結果
2.3 柔軟素材が持つ非線形的な触覚特性
おわりに
〔4〕 大面積印刷技術による触覚・摩擦・温度分布が計測可能な電子皮膚
はじめに
1. 歪みセンサと温度センサの基礎特性
1.1 歪みセンサ
1.2 温度センサ
1.3 歪みと温度の選択性
2. 電子皮膚デバイス
2.1 構造と作製プロセス
2.2 有限要素法による触覚と摩擦印加時の歪み分布解析
2.3 触覚応力印加時の実験結果
2.4 摩擦(せん断)応力印加時の実験結果
2.5 温度センサ
2.6 アレイデバイスによる簡易デモ
まとめ
〔5〕 視覚情報を額への触覚提示に代替する視覚障害者用補助具
1. 製品コンセプト
2. 動作原理
2.1 画像処理
2.2 額への電気刺激
2.3 導電ゲルシート
3. オーデコの特長
3.1 遠くにあるものがわかる
3.2 連続する動きがわかる
3.3 平面的な情報がわかる
3.4 触れられないものや触りたくないものを確認できる
おわりに
〔6〕 力感覚の大きさ・方向をダイナミックに変化させる携帯デバイス
はじめに
1. 力覚を生成する非接地型デバイス
1.1 非対称振動による力覚の生成
1.2 小型化の工夫
2. ダイナミックな力覚の制御
2.1 非対称制御パラメータに対する力覚の変化
2.2 生き物感を与える力覚呈示
3. 任意の方向への力覚呈示の実現
3.1 バーチャルリアリティやゲームでの力覚呈示
3.2 力覚呈示による歩行ナビゲーション
おわりに
〔7〕 低侵襲手術への応用を目的とした小型触覚センサ
はじめに
1. 触覚センサの低侵襲手術への応用
1.1 操作性・安全性の向上
1.2 生体内の触診
1.3 従来の低侵襲手術用センサ
2. 有機強誘電体とは
2.1 主な特徴
2.2 PVDF
2.3 P(VDF/TrFE),VDF オリゴマー
3. 有機強誘電体を用いたカテーテル型触覚センサ
3.1 血管モデルへの挿入実験
3.2 センサの表面改質
3.3 血管内治療デバイス留置シミュレータ
おわりに
〔8〕 磁気粘性流体を用いた高解像度な硬さ触覚ディスプレイ
はじめに
1. 原理
1.1 MR 流体
1.2 硬さ再現の原理
2. 作製した触覚ディスプレイ
2.1 基礎検討用触覚ディスプレイ
2.2 半球アレイ型触覚ディスプレイ
2.3 平面アレイ型触覚ディスプレイ
おわりに
〔9〕 指先による仮想能動触を利用した疑似力覚提示インタフェース
はじめに
1. 仮想能動触を利用した触覚インタフェースの概要
2. 仮想能動触による触感の知覚
3. 振動刺激を用いた疑似力覚の提示
3.1 触刺激による疑似力覚の提示の原理
3.2 振動刺激による摩擦感の提示
3.3 振動刺激による表面形状感の提示
3.4 振動刺激による慣性・粘性感の提示
4. 仮想能動触と疑似力覚を利用したアプリケーションの例
おわりに
〔10〕 手指の深部感覚を提示するゲームコントローラ
1. はじめに
1.1 背景
1.2 コントローラと手の部位
1.3 コントローラの研究と開発の目的
2. 体性感覚の種類と表現
2.1 体性感覚の種類
2.2 皮膚感覚とハードウェア
2.3 深部感覚(固有感覚)とハードウェア
2.3.1 PossessedHand
2.4 深部感覚の情報提示の重要性
3. 手指の動きの検出方式
4. 触感型ゲームコントローラUnlmitedHand
4.1 原理
4.2 構成
4.3 VR に関する有用性
4.4 普及のための機能
5. 触覚ゲームコントローラを用いたVR 開発事例
5.1 総指伸筋 重さの表現
5.2 尺側手根屈筋 反動の表現
5.3 皮膚感覚の表現
5.4 本来はない感覚の表現
おわりに
第4 節 触覚・触感インタフェースにおける特許・ライセンス動向
~ Immersion Corporation を中心に~
はじめに
1. Immersion 社の企業活動
1.1 事業ポートフォリオの入れ替えの着実な実施
1.2 アルプス電気(株)の触覚・触感インタフェース技術搭載電子機器部品事業
1.3 ゲーム機器向け触覚・触感インタフェース技術への取り組み
1.4 移動体向け触覚・触感インタフェース技術への取り組み
1.5 自動車向け触覚・触感インタフェース技術への取り組み
2. Immersion 社のPress Release に見られる特許権侵害訴訟提起
3. Immersion 社の特許動向
3.1 Immersion 社の保有する米国登録特許
3.2 Immersion 社の各国および地域における保有登録特許
3.3 Immersion 社の米国登録特許明細書および各国/ 地域登録特許明細書
3.4 Immersion 社の日本登録特許
3.5 日本への特許出願動向
3.6 日本登録特許から見たImmersion 社のバーチャルリアリティへの取り組み
4. Immersion 社が提起した特許権侵害訴訟とその対象特許
4.1 Immersion 社 vs.( 株)ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)
4.2 Immersion 社 vs. Microsoft 社
4.3 Immersion 社 vs. HTC 社
4.4 Immersion 社 vs. Motorola Mobility 社
4.5 Immersion 社 vs. Apple 社,AT&T 社,AT&T Mobility 社
4.6 Immersion 社 vs. Fitbit 社
5. Immersion 社とライセンス締結を行っている世界各国のメーカ
6. Immersion 社とPerception 社の協業:日本企業への示唆
まとめ
第5 章 狙いどおりかを確かめるための「触覚の定量化・数値化技術」
第1 節 多様な触感を微細に表現するオノマトペによる質感評価システムと個人差把握への応用
はじめに
1. オノマトペに結びつく手触りの快・不快
2. オノマトペによる質感評価システム
3. 個人差を簡便に把握するためのシステム
3.1 システムの構築手順
3.2 触素材マップとオノマトペマップの関連についての評価実験
おわりに
第2 節 専門家と幼児の触感覚における感性評価の差異
はじめに
1. オノマトペの特徴と成人・幼児の差異
2. 専門家および幼児におけるオノマトペ抽出方法
2.1 専門家による生地分類
2.2 専門家による生地ごとのオノマトペ抽出
2.3 幼児による生地ごとのオノマトペ抽出
3. 専門家および幼児のオノマトペ抽出結果
3.1 専門家による生地分類結果
3.2 専門家による生地ごとのオノマトペ抽出結果
3.3 幼児による生地ごとのオノマトペ抽出結果
4. 専門家と幼児の表現方法における差異
4.1 専門家によって抽出されたオノマトペについての考察
4.2 幼児によるオノマトペについての考察
4.3 専門家と幼児のオノマトペの相違点からの考察
5. 結論
第3 節 高齢者および若年者の手の平性状が接触感判断に及ぼす影響
はじめに
1. 実験方法
2. 接触感と物性,界面における物理量との関係
2.1 温冷感
2.2 滑り感
2.3 硬軟感
2.4 凹凸感
3. 世代による手の平性状の違いと接触感との関係
3.1 温冷感
3.2 滑り感
3.3 硬軟感
3.4 凹凸感
3.5 快・不快感(心地よさ)
4. 接触感と温湿度環境
おわりに
第4 節 熟練者の感覚技能を継承する風合いの客観評価
はじめに
1. 衣料用天然皮革の風合い
1.1 実験
1.1.1 試料
1.1.2 主観評価
1.1.3 物理特性の測定
1.1.4 既存式(秋冬用紳士スーツ地)の客観評価式への応用
1.1.5 衣料用天然皮革の客観評価式の誘導
1.2 結果と考察
1.2.1 主観評価
1.2.2 主観評価と物理特性,および既存式によるHV,THV との関係
1.2.3 誘導された衣料用天然皮革の式による客観評価
おわりに
第5 節 官能検査法の特徴比較と実施時における留意点
はじめに
1. 感性情報とは
2. 官能検査とは
3. 官能検査方法
3.1 官能検査の特徴
3.1.1 一巡三角形と一致性の係数
3.1.2 一致性の係数
3.2 パネル(検査員)
3.3 官能検査の環境
3.4 評価試料の選定と提示順序
3.5 評価試技と評価形容語
3.6 官能検査に用いる手法
3.6.1 順位法
3.6.2 一対比較法
3.6.3 SD 法
3.6.4 形容語(対)の配列
3.6.5 形容語の評価尺度の選定
4. 製品の「快適性」を評価する官能検査手順
おわりに
第6 節 機械受容器の発火状態の定量化と触感の推定
1. 触感と触覚受容器
2. 機械受容器の特性
3. 機械受容器の発火状態の定量化
4. 触感の推定
4.1 官能評価実験
4.2 振動情報の測定
4.3 低次触感の推定
4.4 高次触感の推定
まとめ
第7 節 幾何学的指紋パターンを施した触覚接触子による肌触り・質感の数値化と波形分析
はじめに
1. 指紋パターン付触覚接触子の有効性
1.1 指紋パターン
1.2 指紋パターンの測定例
2. 触覚の数値・波形分析
おわりに
第8 節 使用感の官能評価に近いデータを機器測定で得るための工夫
はじめに
1. スキンケア化粧品モデルの処方
2. 測定装置
3. 解析方法
3.1 化粧水の使用感測定例
3.2 乳液の使用感測定例
3.3 クリームの使用感測定例
おわりに