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LTspiceを活用した熱設計・熱回路網の基礎と回路設計への応用

受講可能な形式:【会場受講】or【Live配信】

講座受講後の実務応用に配慮した約80ページのテキストと
約20個のLTspice回路ファイルを使用して講座を受講していただきます

日時 【会場受講】 2024年7月25日(木)  10:00~17:00
【Live配信】 2024年7月25日(木)  10:00~17:00
会場 【会場受講】 日本アイアール(株) 本社会議室  【定員:7名】
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【Live配信】 オンライン配信セミナー  
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講師
青木 正(あおき ただし) 氏 
TEQ Consulting 代表
 
【略歴】
  • 半導体メーカー(8年)
    光半導体の信頼性技術,CMOSICの回路設計
  • 光学・OA機器メーカ(34年)
    購入半導体の品質保証システムの構築(10年)
     信頼性評価,故障解析,製造工程評価,事業部開発支援
    ディスプレイモジュール開発設計(14年)
     シミュレーションモデル開発,ドライバIC開発,電気系開発設計
    特殊エリアセンサーの開発,エリアセンサーの製品技術,品質保証(5年)
    社内電気系研修コンテンツ開発・講師(5年)
     SPICEシミュレーション,電磁気学,信頼性設計,熱設計,計測技術,ESD対策
  • コンサルタント事務所設立(4年)
    電気系設計設計開発社向けセミナー(EMC設計,SiPi設計,熱設計,信頼性設計など)
    コンサルティング(シミュレーションモデル開発,SiPi 設計,EMC設計,信頼性設計)
    技術人材開発に関するコンサルティング
受講料(税込)
各種割引特典
49,500円 ( E-Mail案内登録価格 49,500円 ) S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体45,000円+税4,500円
E-Mail案内登録価格:本体45,000円+税4,500円
※S&T E-Mail案内登録価格,S&T複数同時申込み割引対象外
 申し込み受領後、主催会社日本アイアール(株)よりセミナー実施5営業日前を目安に受講票をお届け致します。
 受講票の発送をもちまして以後のキャンセルはお受けできません。
 受講予定の方がご出席できなくなった場合に、他の方が代わりにご受講されることは可能です。
 受講票発送以後、ご出席できなくなった場合は、当日の講義資料を郵送させていただきます。

※お支払い
 請求書に同封されている振込先一覧に記載の日本アイアール(株)指定口座に、
 請求日の1ヶ月以内にお振込みをお願い申し上げます。1ヶ月以内のご入金が難しい場合はお申し付けください。
 セミナー会場での現金払いをご希望の場合は、その場で領収書を発行させていただきます。
 ご希望の場合は予めご連絡ください。
 請求書は、主催会社から開催確定後に順次発送いたします。

※サイエンス&テクノロジーが設定しているアカデミー価格・キャンセル規定対象外のセミナーです。
主催日本アイアール(株)
オンライン配信Zoomによるオンライン受講となります。
備考※開催1週間前までに最少開催人数に達しない場合は、実施をキャンセルさせていただくことがあります。
※開催の場合は、開催1週間前程度から受講票と請求書を発送させていただきます。
得られる知識・熱設計の必要性、昇温による機能性、信頼性、安全性の不具合を知る
・伝熱の3要素、熱流量と熱抵抗の関係を理解する
・熱抵抗と熱特性パラメータの違いを理解し両者を使用した熱計算ができる
・発熱源と放熱系から構成される系に対して、熱回路網モデルの作成から熱過渡解析ができる
・FETの自己発熱モデル作成方法を知り、それを使用した熱過渡解析を理解する
・自己発熱モデルの基本を理解することによって入手したthermal modelを理解できる
対象・回路設計担当者、熱設計担当者
・SPICEを使った熱シミュレーションを行いたい方
・電気系設計、熱設計の経験者、中級以上の方
・電気系設計のリーダーを目指す方
・LTspceのインストール~過渡解析のできる方

セミナー趣旨

熱設計のためのノウハウや定石を単に伝えるのではなく、電子装置における熱の発生と熱の移動の原理を理解し、数式化することによって定量的な熱設計を可能とし、SPICEを使った熱過渡解析ができる知識を得ることを目標とした講座です。

・熱伝導の3要素(輻射伝熱、対流伝熱、伝導伝熱)についてそのメカニズムと、それらを表現する数式を解説します。
・プリント基板での熱設計に使用される熱特性パラメータについても、熱抵抗との比較を行い説明します。
・電気系の設計者にとって理解しやすいように、熱回路網を電気回路網に置き換えて記述しLTspiceで過渡解析を行います。
・2つの間欠動作する発熱源を1つのヒートシンクに実装した系のシミュレーション結果を実測結果と比較することによって、モデル化とパラメータ合わせ込みについて詳説します。
・自己発熱モデルを理解するために、SiC Power MOSFETに対してビヘイビアモデルを使ったモデルの作り方、シミュレーション回路の作成、LTspiceを使った熱過渡解析を行い、メーカ提供の自己発熱モデルを使った熱過渡解析との比較を解説します。

講座受講後の講師への質問は期間・内容とも制限を設けずに受け付けます。

※LTspice:アナログ・デバイセズ社配布の無償使用可能・無制限のSPICEシミュレータ

セミナー講演内容

1. セミナー概要
・講座の狙い、到達目標
・講座内容
 
2. なぜ熱設計が必要か
・昇温による回路の機能不良発生
・昇温による熱暴走発生
・高温環境での回路部品の劣化促進
・繰り返し温度変化による金属疲労発生
・昇温による低温やけど発生
 
3. 熱伝導の3要素
・伝導
・対流
ー 対流を理解するための理論
・輻射
ー 輻射における、吸収、反射、透過
ー プランクの法則、ウィーンの変位則、黒体、灰色体、放射におけるキルヒホッフの法則
ー 輻射を使った温度計測
・まとめ

4. 熱計算
・熱と電気の対比
・熱計算のパラメータ定義
ー 熱回路網と電気回路網のパラメータ
・基本的な熱抵抗計算
ー 熱抵抗計算
・熱計算の実際
ー 3端子レギュレータICのヒートシンクサイズ計算
ー スマートフォン許容最大消費電力計算
・熱抵抗と熱特性パラメータ

5. MOSFETの電流電圧特性式
・MOSFETの電流電圧特性理論式
ー Shockley modelによる電流電圧特性
ー Level1 modelによる電流電圧特性
・SPICEにおけるMOSFET model
ー Level3 modelによる電流電圧特性
・SPICEにおけるビヘービア電源を使ったMOSFET model
ー ビヘービア電源の使い方
ー ビヘービア電流源を使用したNch MOSFET model

6. 熱回路網とSPICEシミュレーション
・熱回路網モデルの概要
ー 実験系概要
ー Cauer modelとFoster model
・熱回路網モデルの実際
ー 実験系の熱回路網モデル化
ー モデル各定数の算出根拠
・実験系の熱回路網モデル化とシミュレーション
ー 経験定数を使ったヒートシンクのモデル化とシミュレーション
ー ビヘービア電源を使ったヒートシンクのモデル化とシミュレーション
ー 対流熱抵抗と輻射熱抵抗の収束計算
・実測とSPICEシミュレーション
・SPICEにおけるシミュレーション温度設定

7. MOSFETの自己発熱
・MOS Inverterの消費電流
・MOSICの動作速度,消費電流の温度依存性
・デバイスの自己発熱とSPICEにおける温度設定
・MOSFET簡単な自己発熱モデルの考え方
・MOSFET簡単な自己発熱モデルを使った熱過渡シミュレーション
 
8. 自己発熱MOSFET model作成と熱シミュレーション
・自己発熱MOSFET modelの作り方
ー 自己発熱MOSFET model+熱等価回路を使った熱回路網モデル
ー SPICEシミュレーションでのIds計算
ー 熱回路網モデル(ジャンクション~ケース~基板~雰囲気)
・自己発熱MOSFET modelを使った熱過渡シミュレーション
ー 熱過渡シミュレーション結果
ー ベンダー提供モデルについて
ー ベンダー提供モデルと研修モデルの比較