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高電圧化によるEVモータ / 回路基板 / 樹脂材料の
電気・熱的劣化機構と絶縁評価・対策技術

受講可能な形式:【Live配信】のみ
日時 2026年1月21日(水)  10:30~16:30
受講料(税込)
各種割引特典
53,900円 ( E-Mail案内登録価格 53,900円 ) S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について
定価:本体49,000円+税4,900円
E-Mail案内登録価格:本体49,000円+税4,900円
お1人様受講の場合 53,900円 (49,000円+税4,900円)
1口でお申込の場合  66,000円 (60,000円+税6,000円/1口(3名まで受講可能))
※S&T E-Mail案内登録価格 S&T複数同時申込み割引対象外

※開催7日前に請求書を発送します。
※開催日から9日前以降のキャンセルは受講料全額を申受けます。但し、セミナー終了後テキストを郵送します。
  ​一旦、納入された受講料はご返金できません。当日ご都合のつかない場合は代理の方がご出席下さい。
※サイエンス&テクノロジーが設定しているアカデミー価格・キャンセル規定対象外のセミナーです。
主催(株)トリケップス
オンライン配信★本セミナーは、Zoomウェビナーを使用して行います。
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 事前に当日ご利用予定の通信回線にて、
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 Zoomをダウンロードしている方はマイクとスピーカーのテストも可能です。
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★インターネット経由でのライブ中継ため、回線状態などにより、画像や音声が乱れる場合があります。
 講義の中断、さらには、再接続後の再開もありますが、予めご了承ください。

★受講中の録音・撮影等は固くお断りいたします。

※開催5日前までに主催会社(株)トリケップスから参加者に当日必要なURLとパスワードをメールにてお知らせします。
備考★受講申込者が必要定員に満たないセミナーは中止・延期させていただく場合があります。
 その場合は開催1週間前にご連絡します。

★1口でお申込の場合
 代表受講者を定めて下さい。請求書発送等の連絡は代表受講者へ行います。
 申込時に参加者全員の氏名・所属が明記されていない場合、ご参加できない場合があります。

セミナー講師

永田正義(ながたまさよし) 氏 
   兵庫県立大学大学院 工学研究科 特任教授(工学博士/電気学会フェロー)
 
・IEC国際規格第55技術委員会(巻線) 現委員長
 ・電気学会A部門論文誌 前編修長 
 ・電気学会「インバータ駆動モータ絶縁評価法」に関する技術調査専門委員会 元委員長 
 ・電気学会「テーラーメイドによるコンポジット絶縁材料開発の進展と応用」に関する技術調査専門委員会 委員
 ・電気学会「パワーモジュールの電気絶縁信頼性」に関する技術調査専門委員会 委員
 ・実用的インバータ駆動モータ絶縁評価法、平成30年度電気学会・優秀技術活動賞(技術報告賞)受賞

セミナー趣旨

 EV/PHV用パワートレインの主要ユニットである電動モータ本体、パワー制御システム、コンバータ、インバータは、高電圧化、高周波化および高放熱化に向けた構造・材料の技術開発が過熱している。EVの小形軽量化とともに、高回転・高出力化設計されるモータ本体において新たな課題となっているのが、繰り返しサージ電圧による絶縁破壊トラブルであり、その前駆現象である部分放電発生の計測技術と対策が求められている。また、インバータでは、電子回路基板やパワーモジュールの高周波化と高温化によってシステムの絶縁性能の低下を招くため、その評価と対策が必要である。
 本セミナーでは、電動化の必須技術として、基本ユニットである駆動モータやその制御用回路基板において、「いかに絶縁破壊につながる部分放電を発生させないか!」、「高い絶縁性をもつ品質保証」へのアプローチの方法を具体的に学ぶ。EV用モータ巻線、スロット絶縁シート、ワニス、基板、封止材等への応用のための高機能樹脂材料の開発に役立つ知識、その評価方法のノウハウについて習得できる。関連する電気工学の基礎知識の要点を示しながら、基本原理から徹底的に分かり易く説明する。

セミナー講演内容

1 高電圧電動化技術の最新動向と課題
 1.1 EVモータの高電圧化に向けた技術動向と絶縁破壊の課題
 1.2 パワーモジュールと回路基板材料の高周波化と絶縁技術課題
 1.3 絶縁材料の高性能・高機能化に向けた実験・計算の最新動向

2 部分放電と絶縁破壊の理解のポイント
 2.1 絶縁劣化の前駆現象、部分放電とは何か?
  ・ブラックボックスにしないで理解して対策する
 2.2 高電圧化すると部分放電が発生し易くなるのはなぜか?
  ・大気中では約330Vを越えると放電が起きる
 2.3 高周波スイッチング化すると部分放電が発生し易くなるのはなぜか?
  ・部分放電中の電子、イオンの挙動が影響する
 2.4 部分放電が発生する電圧を計測すると大きくばらつくのはなぜか?
 2.5 環境(温度、湿度、気圧他)条件で部分放電が大きく変化する
 2.6 材料への帯電、水分と汚れが部分放電発生に悪影響する
 2.7 部分放電はどこで発生するのか?
  ・絶縁弱点部位を対策する。
 2.8 高温下での樹脂材料の電気的・熱的劣化損耗メカニズムとは?
 2.9 インバータサージ伝搬と電磁波ノイズ問題(EMC)とは異なる

3 インパルス部分放電の計測方法
 3.1 各電圧波形(ACとインパルス)による部分放電形態の相違
 3.2 部分放電が開始する電圧値(PDIV)の理論予測
 3.3 AC試験器とインパルス試験器との違い
 3.4 微弱なインパルス部分放電の計測方法
 3.5 インパルス電源と部分放電センサー
 3.6 センサー感度とノイズ、閾値と部分放電フリー判定条件
 3.7 データの取得と処理

4 電動化モータのインパルス絶縁試験から学ぶ
 4.1 インバータ駆動モータのインパルス試験の必要性
 4.2 モータ内部へのサージ電圧の伝搬特性の計測
 4.3 インパルス試験のためのモータ結線方法
 4.4 国際規格(IEC)試験方法と課題点
 4.5 各インパルス電圧波形に対するPDIV特性
 4.6 PDIV特性の環境要因(温度、湿度、気圧)の依存性
 4.7 各コイルの分担電圧と部分放電発生箇所の推定

5 プリント回路基板の絶縁評価試験から学ぶ
 5.1 回路基板の高周波絶縁評価試験方法
 5.2 電極配線構造による部分放電の発生形態と可視化
 5.3 部分放電発生電圧(PDIV)の高周波依存性
 5.4 電気トリ―による絶縁ゲル・樹脂の絶縁劣化メカニズム
 5.5 熱対策としてのサーマル界面材料(TIM)の効果

6 高耐熱性樹脂材料の試験から学ぶ
 6.1 絶縁材料の低誘電率化と厚肉化の方法
 6.2 EV用厚肉平角巻線の高電圧絶縁特性
 6.3 耐高熱性絶縁材料のPDIVの高温特性と課電寿命試験
 6.4 ナノコンポジット絶縁材料の優れた耐サージ特性と高寿命化

7 まとめと今後の課題